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スタッフの絆を組織の強みに
――「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイの“人自”戦略とは

想像戦略室 室長

梅澤 孝之さん

人自部は会社の“軸”の一番近くにいなければ

それにしても、昼食抜きは厳しいですね。6時間、もちますか。

おにぎり程度の軽食なら、デスクで摂ってもOKです。それに、もう慣れました。僕なんか、おかげで5キロも痩せられましたし(笑)

少々お腹が空いても会社を午後3時に上がれるなら、プライベートの充実という面でメリットは大きいでしょう。スタッフのみなさんの評判はどうですか。

想像戦略室 室長 梅澤 孝之さん

おかげさまで上々です。会社への感謝というか、こういうふうに変えてくれてよかったという声をよく聞きますね。小学生の子どもを持つある女性スタッフは「前は帰宅が遅くて子どもを待たせてばかりだったけれど、いまは私が先に帰って子どもを迎えてあげられる。“おかえり”と言ってあげられる。それがすごくうれしい」と喜んでいました。こっちまでうれしくなりますよね、そういう話を聞くと。まだまだ改善の余地はありますが、従業員満足という点で確実に前進できたと思いますし、スタッフ間の絆だけでなく、スタッフと会社の絆もまた一歩深まったんじゃないでしょうか。

“人自”部冥利につきますね。

正直、6時間勤務を導入するにあたっては、社内に「そんなの無理だよ」と不安がる声もありました。何かを変えようとするとき、ネガティブに考えるとどうしても動けなくなってしまいますが、だからといってそういうスタッフを無理にでも動かそうと、ルールで縛りつけたり、いわゆる“管理”を強めたりするようなことは極力したくないんです。たしかにここまで人数が増えてくると、どんどんルールをつくって管理したほうが効率的だとは思いますよ。でも僕たちが日々取り組んでいるのは「自事」(自ら行う事)であって、「仕事」(仕える事)ではありません。何があっても、その軸からはブレたくないんですよ。だからスタッフには、一人ひとりが会社の考え方やメッセージを理解して進んでほしいし、人自施策に携わる僕たちも、変化にすすんで対応しようとする人を一人でも多く育てていきたいと考えています。

最後に、社内で“人自”部に求められている役割について、梅澤さん自身のお考えをお聞かせください。

いま言ったような会社の軸や原点に対して、常に一番近いところに位置するのが人自部というセクションであり、そこからブレないことが人自部の使命だと、僕は思っています。企業である以上、売上や利益をおろそかにすることは許されません。でも現場のスタッフが数字やビジネスの現実だけを追いかけて、会社の軸から遠く離れてしまっては意味がないんです。一人ひとりのスタッフに、一つひとつの施策を通じて、スタートトゥデイらしさをもっと浸透させていきたいですね。

想像戦略室 室長 梅澤 孝之さん

梅澤さんと一緒に写っているのは、6時間労働のイメージキャラクター「ろくじろう」。

(取材は2012年7月25日、千葉・美浜区のスタートトゥデイ本社にて)

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「人事辞典「HRペディア」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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この記事ジャンル 組織風土改革

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*****さんがその他でオススメしました

2012/08/28

6時間労働は目から鱗です。保育の問題も解決しますね。延長保育自体、長時間労働を前提としているわけですから。

*****さんがその他でオススメしました

2012/08/28

先進的な考え方というより、「働く」意味や意義を真剣に考えた結果出てきた思想だと思います。
先ず社員を信じて任せてみる、ことが大切なのかもしれません。

*****さんがその他でオススメしました

東京都 マスコミ関連 2012/08/28

ボーナスが均等払い、という情報だけではなんとも言いがたい。毎月の給与が能力給なのか、部署歩合制なのか、年功序列なのかという、ベースこそ重要と思う。

purplismさんがその他でオススメしました

東京都 公共団体・政府機関 2012/09/25

確かになんで8時間でなければならないかと考えると根拠はないようにも思えます。業種にもよるかと思いますが、すばらしい発想だと思います。週休3日よりも全然いいですね。

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