無料会員登録

日本の人事部への登録は45秒で完了!
※登録内容はマイページで確認・変更できます。

※「@jinjibu.jp」からのメールが受信できるようにしてください。

既に会員の方はこちら

または各SNSで登録

日本の人事部があなたの許可無く投稿することはありません

既に会員の方は
こちらからログイン

ログイン

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・ログイン

ありがとうございます。会員登録が完了しました。
メールにてお送りしたパスワードでログインし、
引続きコンテンツをお楽しみください。

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・自動ログイン

会員登録とログインが完了しました。
引続きコンテンツをご利用ください。

マイページ

会員登録済み


選択したSNSアカウントは既に会員登録済みです。

「ダイバーシティ」と「経営理念・ビジョンの浸透」
ぶつかりあう二つの考え方を両立させるマネジメントとは

大阪大学大学院 経済研究科 准教授

中川功一さん

ビジョン共有は徹底して具体的に語ることから

ここからは「HRカンファレンス2020-春-」で開催したパネルセッションに参加された方からいただいた質問にお答えいただきたいと思います。まずは「ビジョンが共有できるとエンゲージメントが高まり、エンゲージメントが高まると自律した強い組織ができるのだと思います。自律型組織へと変革していく上で重要なことは何でしょうか」という質問です。

先ほどのダイアローグとともに大切なのが、組織を何でコントロールするのかということです。経営学ではそれを「3本のレバー」に例えることがあります。最初は「数値目標」のレバー。数字だけ投げて、あとは任せます。次が「マニュアル」のレバー。ルールで行動をコントロールします。最後が「ビジョン」のレバー。「うちの会社はこういう未来を実現したいのだ」ということを訴えていきます。この3本のレバーのギアをどう組み合わせるかで、経営スタイルが決まるという考え方です。

中川功一さん:ビジョン共有は徹底して具体的に語ることから

では「自律型組織」はどうかというと、これは数字とビジョンのレバーにだけギアを入れて、マニュアルはオフにする経営です。裁量は完全に委ねるが、目指すべき未来と数字は頼むよ、というやり方です。「OKR(Objectives and Key Results)」の考え方にもつながりますね。

ただ、ビジョンを重視して数字をつくることができる組織であるためには、まず基本となる「ハウツー」が重要になってきます。何の知識もスキルもない新人に裁量を与えて、「さあ、ビジョンを実現してくれ」といっても無理でしょう。つまり、自律型組織をつくるには、自律に至るまではしっかりと他律で、会社の基本的ルールとハウツーの学習が欠かせません。従って人事としては、まず一人ひとりの現場力を高める「教育」に注力すべきだと思います。

次の質問です。「ビジョンを共有する際、一義的もしくは一律に落とし込むことは難しいと思われます。どのレベルでどのような言葉を用いて発信すべきでしょうか」。

企業の未来像を曖昧な言葉でしか語れないようでは、今日的な経営者とはいえないでしょう。ビジョンは具体的な言葉で発信すべきだ、ということです。たとえば、コマツ、ダイキン、三菱ケミカルホールディングスといった企業の中期経営計画を見ると、ここまで開示していいのかと思うくらい、戦略や数値目標、各部門の方針、商品政策などまでが具体的に明記されています。そこには、とにかく経営の考えていることをすべて開陳して語り切るのだ、という意識がはっきりと表れています。そこまでしてはじめてビジョンは伝わり、受け手である従業員一人ひとりもそれに対する態度を決めることができると思います。

「具体的にビジョンを語る意味はわかるのですが、各部門の方針なども細かく打ち出してしまうと、現場の主体性が損なわれて組織が自律できなくなるのではないのでしょうか」という質問がありました。

自律型組織においても、現場がすべてをフリーハンドで描いていいわけではありません。「会社としてこういうことをやりたい」というビジョンが示され、そこから先は、各職層間で「自分はTO DOとしてこれをやります」ということを、ダイアローグを通じて決定していくことになります。

つまり、上から一律に仕事を決めるのでもなく、現場で個人が完全な自由裁量で決めるのでもなく、対話のうえで一緒に決める。一緒にTO DOをデザインしていくという考え方です。トップダウンでもないし、逆に完全なボトムアップでもない。まさに職層間での共同デザインをしていける組織であれば、十分に自律型組織といっていいと思います。

その時に大事なのは「自己決定」できているかどうか。現代的な組織は、上司に言われたからやるのではなく、会社が示したビジョンをしっかりと理解した上で、自律した個人が本当に納得した状態で「やります」と自己決定できなければなりません。現状では、そこまでできている企業は世界でも一握りでしょう。しかし、自分の人生を生きて、自分でキャリアを描く権利を主張するのなら、自己決定したことに責任を持つことから逃れられません。自由に生きるためには、それだけタフであることも求められているのです。

キーパーソンが語る“人と組織”

キーパーソンが語る“人と組織”

? このジャンルの新コンテンツ掲載時に通知します このジャンルの新コンテンツ掲載時に通知します
フォロー

無料会員登録

フォローすると、対象ジャンルの新着記事が掲載された際に通知します。
利用には『日本の人事部』への会員登録が必要です。

メールアドレスのみの登録で、15秒で完了します。

さまざまなジャンルのオピニオンリーダーが続々登場。それぞれの観点から、人事・人材開発に関する最新の知見をお話しいただきます。

この記事ジャンル 経営

無料会員登録

会員登録すると、興味のあるコンテンツをお届けしやすくなります。
メールアドレスのみの登録で、15秒で完了します。

この記事を既読にする

無料会員登録

「既読機能」のご利用には『日本の人事部』会員への登録が必要です。
メールアドレスのみの登録で、15秒で完了します。

  • 参考になった1
  • 共感できる0
  • 実践したい0
  • 考えさせられる0
  • 理解しやすい0
オススメ1
最新順 人気順 古い順

hori_tさんが参考になったでオススメしました

石川県 公共団体・政府機関 2020/11/20

 

1件中1~1件を表示
  • 1

この記事をオススメ

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。
※コメント入力は任意です。

オススメ
コメント
(任意)
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

コメントを書く

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。

コメント
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

問題を報告

ご報告ありがとうございます。
『日本の人事部』事務局にて内容を確認させていただきます。

報告内容
問題点

【ご注意】
・このご報告に、事務局から個別にご返信することはありません。
・ご報告いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
・ご報告をいただいても、対応を行わない場合もございます。

キーパーソンが語る“人と組織”のバックナンバー

関連する記事

【用語解説 人事辞典】
産後パパ育休
イノベーションを生み出すためには何が必要か
健康寿命
ビロンギング
ダイバーシティ・マネジメント
ぶら下がりシニア
ESG
ガラスの崖
クロスカルチャー・マネジメント
粘土層管理職