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【ヨミ】ネンドソウカンリショク 粘土層管理職

「粘土層管理職」とは、古い価値観に凝り固まっているために、企業の組織改革の妨げになりやすい40代、50代の中間管理職のことです。経営層が意識改革を呼び掛けても、ねらいが伝わりにくく、彼らが間にいることで部下や現場レベルにまで浸透していかないことから“粘土層”と呼ばれています。伝統的なサラリーマン社会の男性中心主義から抜け出せず、女性活用やワーク・ライフ・バランス推進を積極的に受け入れようとしない上司として問題視されています。
(2014/1/27掲載)

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粘土層管理職のケーススタディ

女性の活躍を阻む男性管理職の無理解
改革にコミットさせて価値観を変える

日本経済の成長戦略の柱に掲げられている「女性の活躍」――政府は2020年までに、日本社会で指導的地位を占める女性の割合を30%へ引き上げる目標を打ち出しています。歩調を合わせるように、経済界でも大手企業を中心に、女性登用を推進する動きが本格化してきました。ところが、現場の風向きはそう簡単には変わりません。柔軟な働き方を認めて女性の活躍を支援するどころか、一部では育児休暇の取得もままならず、理不尽なセクハラやマタハラさえ横行するありさま。残念ながらそれが、男女雇用機会均等法施行から四半世紀以上経った日本の職場に見る、一面の真実です。

いくら企業が「女性の活用」を謳い、トップ自ら「女性が働きやすい、能力を発揮しやすい環境を」と旗を振っても、現場レベルにまでなかなか浸透しない、改革の理念やコンセプトを、社員一人ひとりが具体的な行動に落とし込むところまでいたらない――その阻害要因のひとつとして注目されているのが、「粘土層管理職」と呼ばれる40代、50代の中間管理職の存在です。多くの企業ではちょうどこの年代層の社員が、結婚・出産・育児といったライフイベントを控える20代後半~30代の女性総合職の上司にあたります。しかし同時にこの世代の男性にはまだ、専業主婦の妻を持ち、「男は仕事、女は家庭」と考える人が意外なほど多いといわれます。

こうした「粘土層」問題を解決するため、男性管理職の意識改革に乗り出す企業も出てきました。NTTデータグループでは、現場の中核として影響力をもつ部長層を対象に、ダイバーシティ推進や働き方の見直しに関する意識改革研修を導入しています。研修では、全参加者に自分たちの職場で実施するアクションプランを公約として色紙に直筆記入してもらい、それを社内イントラ上で公開。部長自らが公約実現にコミットすることで、変革に向けた職場単位でのアクションの徹底を図るのがねらいです。キリンでは、女性の管理職候補が経営視点やリーダーシップについて学ぶ社内研修「キリンウィメンズカレッジ」を実施。参加者の上司にあたる管理職層も研修を受け、女性社員の活用・育成に責任を持つ体制をとっています。また日産自動車は、女性や外国人など多様な人材を活用する社員の姿勢を重視し、管理職を含めて、そうした意識があるかどうかを人事評価の対象にしています。意識が低ければ、いくら仕事で実績を上げても全体の評価に響くしくみです。

ひとりの管理職の意識と行動が変われば、その何倍もの部下が変わる。職場が変わり、会社が変わる。「粘土層」対策が組織改革のカギを握っていることは間違いありません。

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