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若手の45%が「ストレス」も「成長実感」も低い仕事をしている

リクルートワークス研究所 古屋星斗氏

若手の45%が「ストレス」も「成長実感」も低い仕事をしている

若い世代の就労において成長実感は大きなキーワードになってきている。大学生の就職活動に関する調査では、就職先決定の決め手となった項目として「自らの成長が期待できる」を選択した大学生は49.8%(2021年卒)であり、すべての項目で最も多い(※1) 。就職後も、働くことを通じた成長が重要だと感じている人の割合は78.2%に上っている(※2)

こうした成長志向の一方で、コロナ禍によって仕事でストレスを感じる機会が増えたともいわれている。例えば、ストレスを「よく感じる」「たまに感じる」と答えた人を合わせると全体の58.0%に達するという結果もある(※3)。過大なストレスは心身への負担となり、継続的な就労・キャリア形成に悪影響があることは言うまでもない。

これら、成長実感とストレスは、社会人の日常的な仕事の満足度や働きがいとの関わりが深く、転職の理由としてあげられることも多い(※4)、就労の重要要素だといえよう。この成長実感とストレスの視点から考えたとき、若手社会人はどのような状況に直面しているのだろうか。

この点について、リクルートワークス研究所が毎年実施している全国就業実態パネル調査を使用して検証する。今回は特に39歳以下(※5)の若手世代を対象として分析した(※6) 。2020・2021年の両調査への回答者であり、回答時点で就業しておりかつ雇用者であった者を対象としている。

今どんな仕事の状態か: 成長実感×ストレス感

まず、成長実感と仕事などを通じたストレス感覚の指標によって、若手の仕事状況を整理する(図表1。サンプルサイズは11,725)。それぞれのグループについて、図表1に特徴を示すフレーズも記載している。1グループは、成長実感が高く・ストレス感が低い、「のびのび成長」。2グループは成長実感が低く・ストレス感が低い、「のんびりマイペース」。3グループは成長実感が低く・ストレス感が高い、「目前の仕事で手一杯」。4グループは成長実感が高く・ストレス感が高い、「ハイプレッシャー成長」といった具合である。

図表1 仕事状況の整理図(4つのグループ)
図表1 仕事状況の整理図(4つのグループ)

注:便宜的に第一象限を1グループ、第二象限を2グループ……と呼称した

全体の構成比としては図表2(2020年調査)、図表3(2021年調査)の通りの分布であった。

成長実感については、仕事での成長実感に関する3つの項目(※7)への回答を各5点満点で合計したスコアが10点以上(最低3点・最高15点)である者を「成長実感が高い」としている。これは、1項目以上が必ず「あてはまる」「どちらかというとあてはまる」と回答していた者とも換言できる(※8)。また、ストレス感についてはストレスに関する8つの項目(※9)への回答を各5点満点で合計したスコアが25点以上(最低8点・最高40点)である者を「ストレス感が高い」としている。これは、1項目以上が必ず「いつもあった」か「しばしばあった」とした者とも換言できる(※10)成長実感とストレス感の双方について、このような回答者の主観による絶対的評価の結果を用いている。

図表2 2020年調査におけるグループ分布
図表2 2020年調査におけるグループ分布
図表3 2021年調査におけるグループ分布
図表3 2021年調査におけるグループ分布

図表1・2からは全体の傾向について以下のことが示されている。

(1)最も分布が多いグループは、2グループの「成長実感が低い×ストレス感が低い」
(2)2020年-2021年調査におけるグループ分布にほとんど変化はない

(1)では「ストレスは小さいが、成長実感も乏しい」という状態の若手が4割以上存在していることがわかる。また、(2)からは、その構成比について経年変化はほぼ確認できないこともわかった(2グループの+2.1%ポイントが最も変化幅が大きい)。

多くの若手が、「ストレスは少ないが成長実感が低い」仕事にとどまる

平均値で見れば構成比は意外なほどほとんど変わっていないが、全体を100%とした場合の若手の動きを整理するとその内実にはダイナミズムがあった(図表4)。

図表4からは、39歳以下の若手においては前年と同じく2グループである者が28.7%と4人に1人以上を占めていることがわかる。また、矢印は各グループからの最も多い移行を示している。多くの若手の状態としては2グループが安定的な状態であり、また、移行先として1グループからも3グループからも最も多いのが2グループであることがわかる。

2グループは職業上の正負の“刺激”が小さい状態であると考えられるが、そうした低刺激状態が安定的に就業できる、ということだろうか。また、1年の変化では先述の通り2グループの“微増”であったが、こうした動きが5年、10年重なれば大きな違いとなる。

図表4 若手におけるグループ移行の全体像(39歳以下、雇用者)
図表4 若手におけるグループ移行の全体像(39歳以下、雇用者)

注1:全体を100%とした構成比を%で表記
注2:同じグループにとどまった者(角丸)、および各グループから最も多い移行(矢印)を表記

ストレスが高く、成長実感が低い若手は1年で14%が転職

最後に、各グループの1年間の転職率を調べてみた。2020年調査後、2021年調査までに転職した者の割合を算出している(図表5)。2020年調査におけるグループ別に見てみよう。

予想通り、最も転職率が高かったのは3グループ(成長実感低×ストレス高)であった者だった。実に13.6%が1年で転職しており、他のグループより著しく高い。4グループ(成長実感高×ストレス高)も10.8%に上っていた。他方で、1グループ(成長実感高×ストレス低)では5.6%であり、2グループ(成長実感低×ストレス低)では8.0%であった。最も高い3グループと、最も低い1グループでは転職率に3倍近い差が確認された。

図表5 1年間の転職者比率(2020年調査から2021年調査の間に転職した者の割合)
図表5 1年間の転職者比率(2020年調査から2021年調査の間に転職した者の割合)

3グループは一般的に就労を継続しづらい状態にあると考えることができ、転職という形で職場を離脱する若手が多いのは理解できる。一方で転職率が最も低かったのは1グループであり、「若手の定着」を目指す企業にとってはこの状態にある若手を増やすことがポイントになるだろう。

ただし、2グループの低刺激状態で“のんびりマイペース”の若手も定着しやすい傾向が見られた。企業としては若手に日々の業務で成長しつつ、生産性を上げて企業の中核人材となってほしいと考えるのは当然だが、若手の4割以上を占める2グループでは「成長実感があまりないが定着する」状態となっていることには注意が必要である。

若手に成長を促しながら定着させることは、実は予想以上に難しくなっているのかもしれない。

(※1)リクルート,2021,就職みらい研究所,就職白書2021(冊子版),P.21
なお、2番目に多いのは「会社や業界の安定性がある」で34.9%である。
(※2)パーソル総合研究所,2017,働く10000人の成長実態調査2017
(※3)インテージ,コロナ禍の生活者 今のストレスの主な要因は?   
https://www.intage.co.jp/gallery/stress2021/
(※4)自己都合の転職の理由としては、人間関係を含めた仕事上のストレスの回避が代表的とされてきた他、若年就労者では転職の理由で「成長機会」をあげる者が最も多いという調査も存在している。
(※5)20歳~39歳の社会人を対象として分析。
(※6)本稿の分析においては、JPSED脱落ウェイトXA21_L20_Sを使用した。
(※7)『仕事を通じて「成長している」という実感をもっていた』『今後のキャリアの見通しが開けていた』『これまでの職務経歴に満足していた』の3項目。リッカート尺度による5件法の設問。
(※8)対象全体における成長実感スコアの分布は、9点以下が69.1%、10点以上が30.9%であり、最頻値は9点で23.2%であった(2020年調査)。
(※9)「頭痛やめまいがする」「背中・腰・肩が痛む」「動悸や息切れがする」「ひどく疲れている」「気がはりつめている」「ゆううつだ」「食欲がない」「よく眠れない」の8項目。リッカート尺度による5件法の設問。
(※10)対象全体におけるストレス感スコアの分布は、24点以下が67.0%、25点以上が33%であり、最頻値は24点で7.7%であった(2020年調査)。

リクルートワークス研究所

リクルートワークス研究所は、「一人ひとりが生き生きと働ける次世代社会の創造」を使命に掲げる(株)リクルート内の研究機関です。労働市場・組織人事・個人のキャリア・労働政策等について、独自の調査・研究を行っています。
https://www.works-i.com/

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【用語解説 人事辞典】
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静かな退職(Quiet Quitting)
ヒンドランスストレッサー
心理的資本(Psychological Capital)
チャレンジストレッサー
ワーク・ファミリー・コンフリクト
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ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ぼけ)
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