入社したパートをすぐ辞めさせないために
小杉雅和(こすぎまさかず)
半数近くが「3ヵ月未満」で辞めた経験あり
「せっかく募集費用を掛けて採用したのに、すぐに辞めてしまった」「うちのパート・アルバイトは続かない!」そんな声をお聞きすることがあります。あなたの会社では採用したパート・アルバイトが、すぐに辞めたりしていませんか?
平成21年版「パートタイマー白書」の調査(注)では、パート・アルバイトに対して、“今までで最も早く辞めてしまった職場”の勤続期間を聞いてい ます。結果は「1年未満(17.3%)」が最も多く、次いで「3ヵ月未満(15.6%)」「即日~4日未満(14.9%)」「3年未満(13.0%)」 「1ヵ月未満(11.8%)」と続いています。それぞれの割合にそれほど差はありませんが、「即日~4日未満」から「3ヵ月未満」の回答を合わせると 45.5%となり、実に半数近いパート・アルバイトが3ヵ月未満で辞めた経験があるのです。
■最も早く辞めてしまった職場の勤続期間
また、“今までで最も早く辞めてしまった職場”の退職理由も複数回答で聞いています。1位は「職場の人間関係に問題があったから(26.2%)」で、四人 に一人以上が挙げています。さらに「家庭の事情などで継続が困難になったから(17.4%)」「イメージしていたよりも体力的に楽ではない・疲れる仕事 だったから(17.2%)」「もっとよい条件の仕事が見つかったから(15.5%)」「職場環境が悪いから(15.5%)」「最初に受けていた説明と仕事 内容が異なったから(15.3%)」が続き、「仕事の内容に興味が持てない(もしくは失った)から(12.6%)」「給与が低かったから(12.2%)」 も、1割以上が回答する結果となっています。
平成21年版パートタイマー白書 <個人調査> 1019名/パート・アルバイトで働く20歳以上の男女 <企業調査> 1514名/弊社営業エリア内にある事業所で、パート・アルバイトの採用や雇用管理に携わっている方
人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。