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タナケン教授の「プロティアン・キャリア」ゼミ【第18回】
今こそ、社外のつながり!
これからのキャリア形成を支えるのは社会関係資本の蓄積だ

法政大学 キャリアデザイン学部 教授

田中 研之輔さん

タナケン教授の「プロティアン・キャリア」ゼミ

令和という新時代。かつてないほどに変化が求められる時代に、私たちはどこに向かって、いかに歩んでいけばいいのでしょうか。これからの<私>のキャリア形成と、人事という仕事で関わる<同僚たち>へのキャリア開発支援。このゼミでは、プロティアン・キャリア論をベースに、人生100年時代の「生き方と働き方」をインタラクティブなダイアローグを通じて、戦略的にデザインしていきます。

タナケン教授があなたの悩みに答えます!

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「同僚や上司とのコミュニケーションが取りづらい」「社外の新たなつながりは増えない」という声を、この1年よく耳にしました。私が担当している企業でのプロティアン研修でも「現在の業務の悩みは何ですか」と投げかけて、その答えをチャットに書き込んでもらうと、コミュニケーションやつながりについての課題が多く寄せられました。

理由は明確です。コロナによる働き方の変化によるものです。オフィスでの対面ワークからテレワークにシフトする中で、従来型のコミュニケーションが円滑に行えなくなっているのです。オンライン会議は、どこからでも参加できるというメリットは十分にあるものの、オフィスでのインフォーマルなやりとりのように気軽に声をかける面では難しさが残ります。

私が提唱している現代版のプロティアン・キャリア論の知見からは、コミュニケーション不足や新たなつながりの機会の減少によって、ある問題が浮かび上がってきます。一言で述べるなら、「社会関係資本」の蓄積機会の減少です。

第4回のプロティアン・ゼミを復習してみましょう。これからのキャリア形成には、キャリア資本の蓄積が欠かせないことを皆さんにお伝えしました。

これからの働くは、キャリア資本を蓄積していくこと

この図にあるように、私たちのキャリア資本は、「ビジネス資本」「社会関係資本」「経済資本」の三つの資本の蓄積から構成されます。

三つのキャリア資本

  1. ビジネス資本……スキル、語学、プログラミング、資格、学歴、職歴などの資本
  2. 社会関係資本……職場、友人、地域などでの持続的なネットワークによる資本
  3. 経済資本……金銭、資産、財産、株式、不動産などの経済的な資本

この1年間の働き方を振り返ってみてください。通勤の時間がなくなったことで、語学や資格、新たなスキルの獲得に取り組んだ人も多いのではないでしょうか。つまり、「ビジネス資本」を蓄積する機会は増えました。

会食や接待などの交際費が減り、結果的に「経済資本」が増えている人も多いはずです(もちろん、周知のように、飲食、航空・交通、観光・文化関連産業は、「経済資本」が減少傾向にあります)

しかし、その一方で「社会関係資本」の蓄積機会は、業種を問わず減っています。コロナにより、人と会う機会が大幅に減っていることが一つの理由です。

私はこれまでのプロティアン・ゼミで、現状の問題を把握し、批判的に捉えるだけではなく、自らキャリア・オーナーシップを持ち、何らかの解決策を導き出す行動の大切さを述べてきました。私たちが今やるべきことは「社会関係資本」の戦略的構築です。

そのためには、社外とのつながりを増やすことが重要でしょう。では、具体的に何をすればいいのでしょうか。いろいろな方法が考えられますが、日本の人事部の「HRアワード2020」プロフェッショナル部門で入賞した、人と人の新たなつながり生み出すコラボレーションSNS 「Spready」などはそのための手段の一つです。

SNSを通じて社外の人とネットワークを築くことができますが、その裏側にはどのような考えがあるのでしょうか。Spready株式会社代表の佐古さんは、前職の人材業界で1万人をこえるキャリア相談を実施してきた中で、ビジネスパーソンの大半が「やりたいことが見つかっているわけではなく、これからのキャリアに対する漠然とした不安から転職を考えている」ことに課題を感じたそうです。

その状態で転職しても、キャリアの悩みは解決されません。転職という意思決定をする前に、自身のやりたいことはなにかというテーマに向きあい、探すことのできる機会はないものか。本業を続けながら、他の経験や体験はできないか。そこで職場の中だけではなく、新たな人とのつながりや経験を増やしていくことで、やりたいことを発見していく機会を創出しようと考えたそうです。

私は、ビジネスパーソンがそれぞれやりたいことに向き合えていることこそが、日本が抱える「労働生産性の低さ」という課題を解決すると考えています。また、プロティアン・ゼミでは、社外でのネットワークづくりがこれからのキャリア形成では欠かせないと、繰り返し述べてきました。私が開発したプロティアン診断の項目にも入れてあります。

プロティアン診断
プロティアン診断結果

プロティアン診断の項目12,13,14,15は、「社会関係資本」の蓄積を聞いています。その前提には、社会人として組織に帰属して働くようになると、社外とのネットワークの構築機会が少なくなり、複数のコミュニティーに在籍することが時間的にも難しくなる、ということがあります。さらにコロナによって「社会関係資本」の構築機会が減少しつつあるからこそ、意識的にそういう機会を自ら作っていくことが大切なのです。

複数のコミュニティーに属することや社外でのつながりを豊かにしていくことで、本業でのビジネスパフォーマンスも向上していきます。その理由は、二つあります。

社外のつながりがビジネスパフォーマンスを向上させる理由

  1. 社外とのつながりを通じて本業でのキャリア形成を客観的・相対的に捉えることができる
  2. 社外とのつながりを通じてビジネス資本の向上に向けて取り組むようになる

人事の方から次のような質問を受けることがあります。
「社外とのつながりを増やすと、離職につながりませんか?」

これはエビデンスのない誤った解釈です。離職の理由は、社内にあります。本質的な問題に目を向けましょう。私はこれまでに24社の社外顧問を歴任していますが、社外とのつながりを構築できるビジネスパーソンが新規事業のコアメンバーを務めている企業は、組織改善も進み、生産性も向上し、実際に売り上げを伸ばしています。

佐古さんによると、Spreadyの利用者は本業とは異なる職種のつながりを増やしていくことで、「本業の組織で何をしたいのか、あるいはすべきか」という意識が高まっているそうです。また、非常に興味深いことに、ネットワークだけではなく、事業創造のスキルやマネジメントスキルなどもアップデートもされているといいます。社外とのつながりを構築していくことがビジネスパーソンとしての成長機会になり、自己の再発見へとつながっているのです。

プロティアンの知見からも、組織として社外のつながりを増やしていくことは、これからのキャリア形成につながるものだといえます。というのも、社会関係資本の構築を促すことが、個人のつながりの醸成だけでなく、これまでのキャリアの棚卸しの機会や新たなビジネススキル獲得の機会にもなるからです。「本業の組織で何をしたいのか」という明確な意識を持って、主体的に働く社員を増やしていくことは、組織にも良循環をもたらしていきます。

長年、同じ職場で働き続けることでキャリアプラトーに直面している社員たちを社内研修でなんとかすると考えるのではなく、「社会関係資本」の構築を促すキャリア開発支援を実施してみてはいかがでしょうか。


田中 研之輔さん(法政大学 教授)
田中 研之輔
法政大学 キャリアデザイン学部 教授

たなか・けんのすけ/博士:社会学。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。専門はキャリア論、組織論。一般社団法人 プロティアン・キャリア協会代表理事。UC. Berkeley元客員研究員、University of Melbourne元客員研究員、日本学術振興会特別研究員SPD 東京大学。社外取締役・社外顧問を23社歴任。著書25冊。『辞める研修 辞めない研修 新人育成の組織エスノグラフィー』『先生は教えてくれない就活のトリセツ』『ルポ不法移民』『丼家の経営』『都市に刻む軌跡』『走らないトヨタ』、訳書に『ボディ&ソウル』『ストリートのコード』など。ソフトバンクアカデミア外部一期生。専門社会調査士。新刊『プロティアン 70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本論』。最新刊に『ビジトレ 今日から始めるミドルシニアのキャリア開発』。日経ビジネス、日経STYLEほかメディア多数連載。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

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この記事ジャンル キャリア開発研修

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