定年後再雇用における健康不安について
いつも参考にさせていただいております。
初めてご相談させていただきます。
弊社には金属製品を製造する工場がございまして、そちらのいわゆる現場作業の方についての再雇用の取り扱いについてです。
当該社員は弊社で高卒で入社し、来る11月で60歳になり、弊社規程に基づき定年を迎えます。
もともと現場でシフト制(3交代)での勤務を入社時から続けてきており、現在は班長という肩書きで管理職となっております。
定年後は弊社再雇用嘱託就業規則とかかる労使協定に基づき、本来でしたら再雇用の予定でした。
しかしながら、今年の初め、本人が労務外でバイク事故を起こし骨折のため休業しました。
回復後、復職の際、年齢や本人への身体的負担も考慮し、日勤扱いにしたところ、1ヶ月ほど勤務した後、今度は気分障害という主治医の診断書を提出し、3ヶ月の休業ということになりました。
1ヶ月ほど経過し、本人に復職の意欲が出てきたようで、今度は復職可の診断書を持って来ましたので、産業医による面談を行いました。
そうしたところ、脳梗塞を起こした跡が確認されること、軽度ながら記憶障害が認められるとのことでした。今回は条件付の復職可という意見書となり、そこは会社としても当初の3か月の休業予定を早め、復職を認めることになりました。
しかしながら、現場作業という業務内容を考えると、会社としてのリスクをかんがみ、
また、ここしばらく気分障害で休業するもの、労災事故で休業するものが続いており、他の従業者への影響も含め、会社として対応に苦慮している局面でもあり、定年後の再雇用契約は行わない方向で考えています。
(事務作業的な日勤の仕事に戻したところ、気分障害で休業したのは前述のとおりです)
再雇用嘱託就業規則についての労使協定には、再雇用制度の適用対象者の選定基準として、
「健康であり、体力的に業務遂行に問題がないこと。少なくとも再雇用契約更新直近の定期健康診断において、長期的入院治療(すでに治療済みで全快している場合を除く)や正常な業務遂行を妨げる重大疾患等が指摘されていないこと」とあります。
今回産業医から指摘された事項が上記の選定基準により再雇用しない事由になりうるのか、またどのような手順をふんだらいいのでしょうか。
以上長くなってしまい恐縮ですが、ご教示のほどどうぞよろしくお願い致します。
投稿日:2015/07/01 15:58 ID:QA-0062859
- lizさん
- 東京都/鉄鋼・金属製品・非鉄金属(企業規模 6~10人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
産業医の意見と業務内容を照らし合わせて、
労務遂行が無理であると会社が判断するのであれば、健康であり・・・の基準に
達しませんので、再雇用しない事由にはなりうると思われます。
軽度の業務があるかどうかも検討し、無いようであれば、本人によく説明した上で、
納得してもらい、会社としても誠意を示すことがトラブル防止のひとつとなります。
投稿日:2015/07/01 17:14 ID:QA-0062865
相談者より
ご回答ありがとうございました。
具体的な産業医等とのアレンジの仕方を知りたかったです。
投稿日:2015/07/03 11:20 ID:QA-0062895参考になった
プロフェッショナルからの回答
定年後再雇用における健康不安について
休職をしていた当該労働者が復職をする際、自分の主治医の診断書の記載内容と産業医の診断が相違することはままあります。
会社としては、当該労働者を復職させて本当に与えた業務に耐えうるのか、当然産業医の診断を優先させることになりますので、労使協定の選定基準の一つである健康状態で産業医の指摘を受けたならば、当該労働者の再雇用拒否理由になると思います。
会社は当該労働者に永年勤続の労をねぎらいつつも、選定基準を踏まえたうえで、再雇用しない旨を丁寧に説明する手続が必要となります。
投稿日:2015/07/01 19:13 ID:QA-0062866
相談者より
ご回答ありがとうございました。
具体的な産業医等とのアレンジの仕方を知りたかったです。
投稿日:2015/07/03 11:20 ID:QA-0062896参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、単なる私傷病であれば労使協定の内容に基づき、産業医の意見も踏まえた上で最終的な再雇用の就労可否判断は会社が行う事が可能といえます。
しかしながら、当事案で気になる点は「ここしばらく気分障害で休業するもの、労災事故で休業するものが続いており‥」との内容です。
こうした休業者が続出するといった事態ですと、職場環境が相当に悪くなっている可能性が十分に考えられます。
そうなりますと、当事案も含めまして再雇用云々以前に会社に課せられた安全配慮義務の観点から、職場環境に問題が無いかをしっかり調査される事が不可欠といえます。仮に問題があるようでしたら、今回の病気も業務災害とされる可能性がございます。その際、再雇用を拒否された場合でも当人から損害賠償請求をされる等大きなトラブルにつながってしまいかねません。従いまして、単に再雇用可否だけの問題とされることなく、リスク管理上十分な調査・確認が必要といえるでしょう。
投稿日:2015/07/01 20:36 ID:QA-0062869
相談者より
職場環境悪化のご指摘は弊社には該当しませんが、この文章からではそういう取られ方をしても仕方ないですね。ご回答ありがとうございました。
投稿日:2015/07/03 11:22 ID:QA-0062897参考になった
プロフェッショナルからの回答
話し合い
基本は話し合いになりますが、再雇用ですので給与等条件面は大きく下がるのが一般的です。他に危険性の少ない業務がないのであれば、休業したことと健康不安を理由に再雇用はあきらめてもらうよう、説得になります。決して高圧的な態度をとったりせず、名誉を重んじることと、条件面の大幅な変更等を合わせて、根気強く話し合って下さい。精神疾患であるのであれば、完治は実際には難しく、この後も頻繁に休む可能性がありますので、その都度事実を共有し、本人にも体に無理をしないような指導と認識を持たせることも説得に有効だと思います。
投稿日:2015/07/02 00:11 ID:QA-0062871
相談者より
ご回答ありがとうございました。
具体的な産業医等とのアレンジの仕方を知りたかったです。
投稿日:2015/07/03 11:22 ID:QA-0062898参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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