懲戒処分(減給)の解釈
労働基準法で以下のように減給について定まられていますが
1.1回の減給額は,平均賃金の1日分の半額を超えてはいけません。
2.1賃金支払期において減給できる額は,その賃金総額の10分の1以内でなければなりません。
この解釈ですが、1ヶ月における減給の上限が、半日分までである。
合計が賃金の10分の1という理解でいいのでしょうか。
それとも1案件の処分としての減給は、1カ月以内で半日が上限という解釈になるのでしょうか。
ご回答よろしくお願いします。
投稿日:2010/02/03 18:20 ID:QA-0019157
- hirofumiさん
- 大阪府/販売・小売
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答

- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
分かったようでも、翌日になると、「おやっ?」と思うことも
■確かに、法規文言を睨んでいて分かった積りになっても、翌日になると、「おやっ?」と思うような定めですね。
① 「1回の額が平均賃金の1日分の半額を超えてはなりません」が、これは、《 「1回の事案」に対しては,減給の総額が平均賃金の1日分の半額以内でなければならない 》 ことを意味します。1回の事案について,平均賃金の1日分の半額を何回(何日)にもわたって減額してもよいという意味ではありません。
② 次に、「総額が一賃金支払期における賃金総額の10分の1を超えてはならない」ということですが、これは,《 一賃金支払期に複数の事案に対する減給を行う場合には,その総額が当該賃金支払期における賃金総額の10分の1以内でなければならない 》 という意味です。従って、10分の1を超える減給制裁の場合は,超える部分の減給は,次期の賃金支払期に行わなくてはならないということになります。
投稿日:2010/02/03 20:49 ID:QA-0019158
相談者より
投稿日:2010/02/03 20:49 ID:QA-0037487参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
減給制裁の件につきましては、条文にも明示されています通り1回の額が平均賃金の1日分の半額以下にする事が求められています。
従いまして、1回の制裁案件で減給出来る額の上限が平均賃金の1日分の半額となります。
一方、制裁案件が複数ある場合には、その合計した額の上限が1賃金支払期においては賃金の総額の10分の1となります。
最大のポイントは、どんな重大な制裁案件でも一つの案件のみでは僅か半日分という微少な減給しか科せられないということですので、事が重大であり実効性を持たせる為には就業規則に従い出勤停止や降格等他の措置を検討されることが必要といえます。
投稿日:2010/02/03 23:01 ID:QA-0019161
プロフェッショナルからの回答

- この回答者の情報は非公開になりました
法理として
懲戒とはいえ、減給は厳しく制限されております。ゆえに「1ヶ月」ではなく、「1回」の不始末への懲戒としては半日分まで、仮にそれが複数回でも上限として「1ヶ月合計で総額の1/10」を超えてはだめということになります。
基本的に労働者保護という視点が強いので、実は減給そのものはたいしたダメージにはなりません。それよりも減給を食らうことがいかに重大な瑕疵であるかをしっかり理解させないと、また再発の恐れや、他の社員のモラルハザードを引き起こす可能性もありますので、しっかりご対応下さい。
投稿日:2010/02/04 09:10 ID:QA-0019164
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