役員の懲戒処分について
当社の子会社の代表権を持つ役員の行為が、顧客の脱税幇助になるということで子会社が税務署より追徴課税を命じられました。
当事者の役員は、責任をとるための進退伺いを親会社に提出してきました。詳細の確認は、これからとなりますが、以下ご教示下さい。
①そもそも懲戒処分の適用は、一般的に就業規則の記載事項であるため、社員でない子会社の役員に法的に適用できるものでしょうか。
②できない場合は、何をよりどころとして処分を検討すべきものでしょうか。
③役員にも、譴責・減給・出勤停止・懲戒解雇というものが存在するのでしょうか。
④一般的に、上記の様なケースは、親会社はどのような対応をすべきでしょうか。
投稿日:2009/12/22 11:12 ID:QA-0018681
- あーさん
- 愛知県/機械(企業規模 1001~3000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
反コンプラ行為の場合は、厳しく対応
■ 会社法における役員の責任に関しては、次のような規定があります。
▼ 任務懈怠責任(会社法第423条)
▼ 忠実義務(会社法第355条)
▼ 競業および利益相反取引の責任(会社法第356条)
▼ 解任および損害の賠償(会社法第339条)
■ ご相談の当該役員は、多分、解任を避け、自発的な引責辞任という形での幕引きの可能性を模索されているのではないかと思います。いずれにしても、解任は株主総会の決議によって行われるわけですから、《主要株主としての》御社の意向次第ということになります。
■ ご質問に戻りますが、
① 当該役員が親会社の従業員なら、身分保障の観点から、当然、就業規則に則った措置が必要です。
② 「それができない場合」というのは従業員でないという意味なら、任務懈怠責任や忠実義務違反により生じた損害賠償を請求することも可能です。
③ 通常は、報酬減額、賞与辞退、退任といった形が多いようです。解任を除き、会社法で決まっているわけではありません。
④ 公表されている事例が少ないので、難しいところですが、親会社からの出向者なら、解出向、就業規則に沿った処分、出向者でなければ、上記 ③ にいずれかで、あまり荒立てずに収めるケースが多いのではないかと推測します(中には、泥縄的係争に発展することもありますが・・)。
■ 反社会的なコンプラ行為の場合は、一段厳しく対応されているようです。
投稿日:2009/12/22 13:36 ID:QA-0018684
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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