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社員の時間を多様化させる
「ワークライフバランス」の効果とは

株式会社ワーク・ライフバランス 代表取締役社長

小室 淑恵さん

「ワークライフバランス」という言葉を聞いて、人事部の皆さんは何を思い浮かべますか。「残業を減らすこと」でしょうか、それとも「福利厚生の充実」でしょうか? どちらも間違いではありませんが、600社へのコンサルティング実績を持つ小室さんは、「それらはワークライフバランスの本質ではない」と言います。「ワークライフバランスは余力で取り組むものではなく、必死の生き残り策として取り組むべきもの」。そう語る小室さんに、ワークライフバランスが企業にもたらす本当の効果について、うかがいました。

Profile

こむろ・よしえ●1975年、東京都生まれ。99年、資生堂に入社し奈良支局に配属。入社2年目に社内のビジネスモデルコンテストで優勝、「育児休業者の職場復帰支援事業」を社内ベンチャーとして立ち上げる。同社退職後、2006年に「株式会社ワーク・ライフバランス」を設立。育児や介護、疾病などを理由に休職を余儀なくされた社員の職場復帰を支援する「armo(アルモ)」を開発、ワークライフバランスをテーマに、企業へのコンサルティング業務を手がける。起業と同時に妊娠・出産も経験し、その生活スタイルも注目の的。内閣府の委員なども務める。著書に『新しい人事戦略 ワークライフバランス ─考え方と導入法─』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。(「株式会社ワーク・ライフバランス」ホームページhttp://www.work-life-b.com/)

休業中の社員と管理職のコミュニケーションを支援

ワークライフバランス ─考え方と導入法─』(日本能率協会マネジメントセンター)

小室さんは資生堂時代、育児休業者の復帰を支援するためのプログラムを開発され、2006年に独立されました。現在の会社で開発した復帰支援プログラム「armo(アルモ)」との違いはどこにあるのでしょうか。

最も大きな違いは、復帰する個人だけではなく、復帰者を受け入れる企業全体を支援するためのプログラムになったこと、また対象が育児だけでなく、介護やうつ病などでの休業者まで広がったことです。私も前サービスを作ったころは「育児」で休む「女性」を支援するべきなんだ、と思い込んでいました。しかし現在は、むしろこれから大介護時代を迎えるにあたって、男性の介護休業者が激増するということも実感しており、そういった状況でも利益を出していける組織になるために、企業の変革をお手伝いすることが大切だという視点を持つようになりました。

しかし前サービスの立ち上げ当時は企業の反応もかんばしくなく、「うちはそんな余裕はない」「それどころじゃない」と門前払いされてしまうことも多かったんです。ちょうど景気も良くありませんでしたし、企業も人減らしをしていた最中ですから、経営者も人事部も「人材が逃げて行くリスク」なんて、考えもしなかったんだろうと思います。

しかし、2003年に次世代育成支援対策推進法の施行が明らかになると企業の意識は大きく変わりましたね。導入企業も非常に増えました。また、導入していただけなかった企業も含め、500社くらいを担当していたのですが、どの企業も最初は「育児で休む女性をどう支援するか?」という視点で導入を検討されていました。しかし、2005年ごろから「男性の育児休業者が出たんだよ」「管理職で介護休業を取る予定者がいてね…」とさまざまな理由で男女共に休む人を抱える企業が増え、その相談に乗る中で、サービスの対象はなにも女性だけではないこと、そして、受け入れる企業の風土が変わらなかったら、せっかく職場復帰しても、辞めてしまう人が多いことにも気づきました。個人を支援するだけでなく、企業が変革を遂げるためのお手伝いが必要とされているのだと知り、2006年の起業につながりました。

「armo(アルモ)」は現在、130社以上に導入され、私どものコンサルティングサービスを利用していただいている企業も非常に増えています。景気の回復と団塊世代の引退、少子化に伴う人材不足を背景に、「人」に投資をしようという気運は、以前よりずっと高まってきました。新しいプログラムでは、男性の育児休業者はもちろんのこと、介護や病気、メンタルな理由で休職を余儀なくされた方たちにも利用していただきやすいよう、さまざまな工夫を凝らしています。

中でも、休業中の社員と管理職がコミュニケーションをとるためのメール機能が好評だそうですね。

小室 淑恵さん Photo

実はこのサービスは、育児休業中の部下を抱えた上司の方が、「人事部からマメに情報交換してくださいと言われても、休んでいる社員といったい何を話せばいいのかわからない」とおっしゃったのがヒントとなり、「毎月メールのひな型が届けば、情報交換しやすくなるのでは?」と、スタートしました。

休職中の社員と管理職のコミュニケーションが大事だということは、さまざまな調査からわかっていました。上司と、休んでいる本人の双方にヒアリングした結果、休職中に何らかのやりとりがなされていた場合、まったくやりとりがなかった場合よりも、復職率が何と4倍も高かったんです。

育児休業を取りながらも、復帰せずに辞めてしまった方たちにその理由をたずねると、「休業中に何の連絡もなく、自分の復帰がまったく期待されていないように感じたから」という答えも返ってきました。もちろん、退職の理由はそれだけではありません。「保育所が見つからなかった」「夫に復職を反対された」などさまざまです。しかし、よくよく聞いていくと、そういった事情の大半は、職場から、自分の復帰に対してもっと期待感を感じていれば、また復帰を支援する体制や空気があれば、何とかして乗り越えられたかも知れない、と言うのです。

調査結果を参考に、メールサービスでは毎月、「そろそろ情報交換をする時期ですよ」というお知らせを、上司の方に送っています。そこには、休業者あてのメールのひな型があり、「○○くん、そろそろつたい歩きなどするころでしょうか?」「○○ちゃん、まもなく1歳ですね。アルバムの写真やビデオも沢山たまったころではないですか?」など、成長の度合いが想像できる文言を入れておきます。すると、子育て経験ゼロの上司でも「そうか、今頃はつたい歩きする時期なんだな」とわかりますし、ひな型を利用して簡単にメールを書くことが出来るんです。

そうすると、自然に育休中の方も、子どもの成長写真などを添付して、休業中の自分の状況も積極的に報告するようになります。そうしたやりとりをしながら復帰の日を迎えることで、ある管理職の方は「復帰してきた部下の向こうに子どもの顔が見えるよう。気分はすっかり、おじいちゃんだよ(笑)」とおっしゃいました。その上司の方は、かつては、子育てしながら働くのは大変だと頭ではわかっていても、実際の状況が想像できなかったので、復帰した女性が早く帰ったりすると、ただのわがままだとしか思えず、配慮できなかったそうです。またある上司がおっしゃったのは、「いままで休職者や短時間勤務の社員がいると、周囲の社員から文句が出ると思っていました。しかし、私自身が部下と休業中もメールでやりとりしたことで、復帰後も状況が良くわかるので自分が積極的に復帰後の部下に声をかけ、ウェルカムな姿勢を見せていると、誰も迷惑そうな態度をとらなくなりました」ということです。実は、上司のスタンスが職場全体の雰囲気を作っていたんですね。

アイデアのヒントは「社外」でつかむ

小室さんは著書の中で、「ワークライフバランスの本質は仕事と生活の時間配分を見直すことではない」と書かれています。ワークライフバランスの本質とは、何なのでしょうか?

変化のスピードが早く、消費者のニーズが多様化していく社会の中で、企業が生き残っていくためには組織の中に多様な人材を抱えること──つまり「ダイバーシティ」が必要だ、と言われます。しかし、日頃から多様な人々と接点を持たない人は、自分と違うタイプの人間と出会っても、なかなか理解し合えません。そんな社員ばかりの組織に異質な人材をどんどん入れても、社内は混乱するばかりで、ダイバーシティは機能しないでしょう。社内を多様化したいならまず、社員一人ひとりが過ごす時間、ライフスタイルを多様化しないといけない。ワークライフバランスは、ダイバーシティの土台となるものであり、企業が生き残るために欠かせない施策の一つ、なんです。

OECD加盟30ヵ国の労働生産性を調べたデータ(2004年)を見ると、日本は全体の19位、先進国では最下位です。どの国よりも長く働いて、みんな疲れ切っているというのに、生産性はビリなんです。これって、どこかおかしいと思いませんか?

単純労働がインド、中国など人件費の安い国へ流れていく中で、日本人に求められているのは、知識や人脈、技術などをフルに活用しながら、付加価値の高い商品やサービスを生み出していくことです。そうした人材をどれだけ増やせるかは、この国の運命を左右するほど重要な課題です。なのに、私たちの働き方は昔とちっとも変わっていません。できるだけ長時間机の前に座り、より多くの仕事をこなそうとしているだけに見えます。

空っぽの引き出しを一生懸命ひっくり返しても何も出てこないように、インプットがなければ、斬新なサービスもアイデアも、生まれてくるはずがありません。以前は、先輩の仕事を見て覚えていれば、それで十分だったでしょう。でも今それだけをしていては、どんどん短く、多様化していく消費サイクルに追いつけません。仕事の仕方や姿勢を先輩から学ぶことは今も変わらず大切なことですが、アイデアのヒントをつかむことだけはもう、社外でするしかないんです。

社員を必要以上会社に縛らず、インプットは会社の外、しかも、出来るだけ多様なチャネルを通してできるようにすることで、次々とアイデアが生まれる環境を作ること。企業がワークライフバランスに取り組むべき本当の理由は、そこにあります。

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