52.8%のアルバイト学生、もっと働きたい
アイデム人と仕事研究所 研究員 三宅航太
まだ働ける余地がある人材を活用するには
パート・アルバイトに、労働時間について聞いたアンケートの調査結果を見てきましたが、今よりも「労働時間を増やしたい」と考えている人がいて、実際の労働時間も「まだ働ける余地がある」ことがうかがえる内容でした。
以上のことから、労働力確保の施策として、既存スタッフの労働時間を見直すということが考えられると思います。ですが、ブラックバイトなどの人手不足による過重労働の問題もあるので、まずはスタッフの勤務実態を把握する必要があるでしょう。
人手不足は少子高齢化という構造的な問題をはらんでおり、今後も恒常的に続くことが予想されます。これからの企業には、人事に関して二つの視点が求められます。一つは、採用から定着までを一貫して考えることです。せっかく採用しても、環境が悪ければ辞められてしまいます。採用と定着はセットで取り組まなければ、いつまでたっても人の充足は達成できません。
もう一つは、既存体制の見直しです。採用が難しいのであれば、業務内容や人の配置、環境、設備などを見直し、少ない人員でも仕事をまかなえるようにすることです。過重労働は既存スタッフの退職を招きかねず、さらに状況を悪化させる可能性があります。
いずれも、すぐに実現できることではありません。長期的な視野に立ち、粘り強く取り組んでいくことが望まれます。
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●文/三宅航太
アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社の営業・編集、編集プロダクション勤務を経
て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWEBで発信するビジネスやマネジメントなどに役立つ情
報記事の編集業務に従事する。人事労務関連ニュースなどの記事作成や数多くの企業ならびに働く人を
取材。
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