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外部機関との連携がポイント!
ケーススタディ ハラスメント相談と発達障害

精神保健福祉士、特定社会保険労務士

長部 ひろみ

(この記事は、『ビジネスガイド 2017年12月号』に掲載されたものです。)

1 当事者のいずれかに『発達障害(傾向)』が見受けられるハラスメント相談の増加

筆者は、社会保険労務士として顧客企業の労務相談、諸手続きのサポートに14年間従事してきました。また、開業後に人事担当者や社員の「こころの支援」の必要性を痛感し、産業領域での心理援助、精神保健福祉を学びました。現在は精神保健福祉士、シニア産業カウンセラーの立場で、クライエント企業での訪問カウンセリングやEAP等でのハラスメント相談、セミナー講師を主な業務としています。職場の労務管理、企業や行政のハラスメント相談窓口、産業保健部門いずれにおいても、対処が困難なハラスメント事例が増加しています。医療機関や外部社会資源との連携が必要なケースも増える一方です。

昨今、特に顕著になっているのは、ハラスメント相談の当事者のいずれかに「発達障害や発達障害傾向」を見立てるケースの増加です。「発達障害(傾向)」の方は、その特性ゆえに職場で誤解を受け、職場内での孤立やハラスメントに悩む方も多くいらっしゃいます。また「ハラスメント行為者」として事例化するケースも非常に増えています。特に産業医等の産業保健部門を設置していない事業所では、上司や人事担当者が、当事者の調整に翻弄され疲弊している姿も目にします。こういったハラスメント事案の場合には、一般的なハラスメントへの措置を行っても、問題が終息しないケースが多くあります。

そこで、本稿では筆者が関与した事例をご紹介しながら、「発達障害(傾向)」が見受けられる事案での産業保健専門職との連携の必要性について述べたいと思います。ただし、メンタルヘルス事案に「これが正解」「万能」な対応法はありません。一概に「発達障害」といっても個々に特徴は異なりますし、職場環境や知的能力によっても現れ方は違います。ケースバイケースで「手探り」の当事者調整、助言や連携である点は強調しておきたいですが、ここは踏まえておいたほうがよいというポイントはあると考えます。なお今回取り上げる事例は、守秘義務遵守のため、複数の事案を組み合わせ、背景を修正していることをあらかじめお断りしておきます。

2 相談事例

● 事例の経緯~入口は「パワーハラスメント」相談だった

イメージ画像

L社(IT関連企業・社員43名)海外事業部課長Cのもとに、契約社員Aが思いつめた表情でやってきました。Aは、新規顧客X(米国籍企業)への新サービスの提供が1ヵ月前に開始したのに合わせ採用され、プレゼン資料、仕様説明書の翻訳に従事しています。Aの直属上司Kはシステム解析や緻密なテスト実施に強く、2ヵ月前に主任に就任したばかりです。主任職は部下の育成指導も求められる役職です。しかし主任就任当初、K担当の継続案件がL社の経営上重要な案件で、納期も迫る中でK以外その業務を担える人物がいなかったため、Kは自らの業務のみを黙々とこなしていました。L社は、Kの技術力や解析力、困難なプロジェクトを最後まで遂行する真面目さを高く評価していました。L社の会社規模から、Kと匹敵する技術力を持つ優秀な人材を新たに採用することは難しいというのが現実であり、Kのスキルを後輩に継承して欲しいという期待もありました。しかし当該案件が一段落し、業務優先度が下がっても、Kは新規業務に積極的に関与する姿勢を見せませんでした。ある日、X社案件に関する専門用語について質問したAに対し「俺は業務のまとめで忙しい。邪魔するな。聞きたいことはメールで流しておけ」とKは発言。決済が必要なメールを100件近く放置され、その点をAが指摘すると「契約社員の分際で、俺のことを馬鹿にするな。自分の案件で詰めている時に、色々言われると俺は混乱する」とキレたこともあります。またX社との打合せ資料が不十分であったにもかかわらず、「他社との業務が押していまして」とKが臆面もなく言うので、X社の担当者が激怒。会議に同席したAが謝罪し、険悪な状態で会議が終わったのに、Kは会議後、さほど重要とは思えない書類のチェックをするようAに指示しました。Aが「これは急ぎですか?X社の件、どうするのですか」と確認しても「重要業務なのでこの書類が最優先です。そんなこともわからないのですか」と木で鼻をくくったような返答。その日、Aは、X社から指摘を受けた点を資料に反映するために残業していましたが、Kは自分の作業が終わると帰ってしまったとのことです。「Kさんのやっていることはパワハラです。フォローもしないで、客先の前で貶め、私を侮辱しました」と、Aは怒り心頭の面持ちでC課長に訴え、最後は悔し涙を流しました。

■図1
図1:開発能力は高いが、部下の指導や進捗管理で不満噴出

Aの話を聞いたC課長は驚いて、Kに事情を尋ねました。しかしKは「自分の担当業務が終わったから帰宅しました。自分の担当業務をきちんとこなすことが優先だと僕は考えます」と悪びれる様子もありません。C課長は、自分の担当業務をこなすだけでなく、部下の状況に目配りをすること、業務の優先順位をつけ滞りのないよう支援し進捗を管理することも、主任の役割であることを話しましたが、Kは「そんなことを求められても、僕にはできません」と一言。C課長は戸惑うと同時に「わがままで理解しがたい言動」への強い怒りを感じました。同時に、Aの心情やX社との「事態の重大性」をまったく認識していないことに違和感も覚えました。仕方なくAを別の主任Eの下に配置換えし、Kには周囲との交流が少ない案件を割り当てました。しかしその後、Kと同僚との交流や仕事面での交流は極めて少なくなり、Kは孤立していきました。職場ではKを、なぜ主任にしているのかという不満が噴出。会議で突上げを受けたKは、欠勤を繰り返すようになりました。家族の勧めで心療内科を受診したKは「軽度うつ状態」と診断され2ヵ月の休職に入りました。そして休職開始から1ヵ月後、Kから「抑鬱症状は軽快し、復職可。ただし職場同僚からの突上げ等により適応に障害をきたしたため、十分な配慮を要する」との診断書が、L社人事部に提出されてきました。

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