フレックス勤務での休日設定について
弊社では1ヶ月を清算期間としてフレックタイムを導入しています。
標準勤務時間は8時間です。
週休2日(土曜日・日曜日が休日)のため、2011年8月は休日が8日、稼働日が23日となり
月間所定勤務時間が23日×8時間=184時間になります。
この場合、1ヶ月の変形労働時間制の法定労働時間が31日÷7日×40時間=177.1時間と
なるため、月間所定労働時間>月間法定労働時間となってしまいますが、これを解消するために
休日を別途1日設定しなければならないのでしょうか。
完全週休2日制で年間を通じて週40時間にはなっているのですが、1ヶ月を清算期間とした
フレックスタイム制にした場合はこのような対応が必要になってしまうのでしょうか。教えて下さい。
また、振替休日の制度を導入しているのですが、上記の関連で振り替えた後の状態が必ず法定労働時間
を超えないようにする必要があるのでしょうか。それとも法定労働時間を超えた部分について割増を
支払えば問題ないのでしょうか。合わせてよろしくお願いいたします。
投稿日:2011/07/14 10:49 ID:QA-0044882
- RUMOさん
- 東京都/食品(企業規模 3001~5000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、フレックスタイム制の場合、以下の条件を全て満たす限り例外的に法定労働時間の総枠を超えても時間外労働として取り扱わなくてもよい旨の行政通達が出されています(平成9年3月31日付基発第228号) 1.清算期間を一箇月とするフレックスタイム制の労使協定が締結されていること。 2.清算期間を通じて毎週必ず二日以上休日が付与されていること。 3.当該清算期間の二九日目を起算日とする一週間(以下「特定期間」という。)における当該労働者の実際の労働日ごとの労働時間の和が法第三二条第一項に規定する週の法定労働時間(四〇時間)を超えるものでないこと。 4.清算期間における労働日ごとの労働時間がおおむね一定であること。したがって、完全週休二日制を採用する事業場における清算期間中の労働日ごとの労働時間についてはおおむね八時間以下であること。
御社文面のケースですと、恐らくはこれらの条件に該当するものと考えられますので、その場合には新たな休日設定の必要はございません。また、仮に条件を満たさない場合ですと、振替休日を与えたとしましても法定労働時間の総枠を超える分につきましては時間外労働割増賃金の支払が必要です。但し、フレックスタイム制でも36協定を締結する等通常の法定手続きを採られている限りでは時間外労働も認められていますので、割増賃金支払を行えば直ちに違法ということにはなりません。
投稿日:2011/07/14 11:26 ID:QA-0044883
相談者より
ご回答ありがとうございました。通達を知りませんでしたので、大変参考になりました。
投稿日:2011/07/22 13:46 ID:QA-0044976大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
1カ月 ( 賃金精算期間 ) を平均して 《 週40時間 》 を達成すればよい
|※| フレックスタイム制では、1カ月 ( 賃金精算期間 ) を平均して 《 週40時間 》 を達成すればよく、その範囲内で1日の所定労働時間と1週の所定労働時間を定めることができます。後者のご引用方式、つまり、「 歴月の日数 ÷ 7日 X 40時間 」 の計算式で管理していけばよいのです ( 31日~28日、それぞれ、177.14時間、171.428時間、165.712時間、160時間 )。
|※| 計算期間をまたぐ振替休日の件ですが、フレックスタイム制に限らず、「 振替える日と近接していることが望ましい 」 とされています。同じ賃金計算期間で振替休日をするのが望ましいのですが、次の期間に跨る場合でも3カ月ぐらいが限度と言われています。また、振替休日の大前提は一週間に一日は、休日を確保することです。振替休日をすることで、その週に一日も休日が無い場合は、休日出勤としての取扱いが必要となりますので、注意が必要です。
投稿日:2011/07/14 13:10 ID:QA-0044884
相談者より
ご回答ありがとうございました。振替休日の振替日の期間について勉強になりました。
投稿日:2011/07/22 13:45 ID:QA-0044975参考になった
プロフェッショナルからの回答
フレックス法定労働時間総枠の特例
■31日の月であれば、8h×23日=184hのように、清算期間における所定労働時間が法定労働の総枠177.4hを超えてしまうこともありますが、この場合は、以下の要件をすべて満たせば、法定労働時間の総枠を超えても184hに達するまでは時間外労働とはなりません。
▼この特例は、フレックスのみの特例で他の変形労働時間制では認められておりません。
1.清算期間=1ヵ月
2.完全週休2日制
3.5週平均で週40hをクリア
4.1日の労働時間が概ね一定
(平9.3.31基発228)
■上記要件をクリアできない場合には、
・休日を増やす
・時間数の調整などの方法があります。
以上
投稿日:2011/07/14 19:33 ID:QA-0044894
相談者より
ご回答ありがとうございました。ご教示いただいた通達は知りませんでしたので、大変参考になりました。
投稿日:2011/07/22 13:42 ID:QA-0044974大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
翌日に跨ぐ勤務時間について 基本的な質問になるかと思いますが... [2005/11/10]
-
早朝勤務者の短時間労働について 弊社では、事業のために土曜日の早... [2008/05/02]
-
半休の場合の割増無の時間 派遣勤務者は、本社と勤務時間が異... [2017/06/26]
-
勤務の区切りについて 勤務時間の区切りについて質問しま... [2007/10/03]
-
休日勤務の割増率について 当社では、休日勤務は所定労働時間... [2011/05/23]
-
シフト勤務について シフト勤務についてなのですが、時... [2005/06/14]
-
所定労働時間について 所定労働時間についてご質問させて... [2018/02/14]
-
1か月変形労働での休日労働の取扱い 週休2日制(日曜日が法定休日、土... [2010/12/14]
-
60時間超の対象となる時間外労働の算定について 今般の改正労働基準法で、60時間... [2010/02/18]
-
勤務地について 新卒採用の際、勤務地限定採用はし... [2005/11/16]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
勤務間インターバルの社内周知文
勤務間インターバルを導入する際に、社内に対象者や運用ルールを周知するための文例です。
勤務間インターバルの規定例
勤務間インターバル制度を就業規則に規定するための例です。
勤務シフト表
シフトの時間調整をするための表です。
深夜労働申請書
深夜労働はその時間を管理し、割増賃金を適正に支払う必要があります。補助ツールとしてご利用ください。