営業に対する評価制度
当社は建設関係の市場において、自社製品を選んでいただけるよう官公庁やゼネコンを対象に営業活動を行っている会社です。
そのため営業上売り込み(種まき)の開始から受注までの期間が数年に及んだり、売り込みをした営業マンと実際に受注を受けた営業マンが別だったりということがよくあります。
そして受注に対する月々の販売手当がある一方、当初地道に種まき活動をしていた営業マンへの評価がおろそかになっているのが実情です。
上記のような将来へ向けての仕込み活動に対する評価を行なうにあたり、どのような方法が考えられるでしょうか。たとえば、以前に先行指標評価という言葉を聞いたことがあるのですが、目標管理に上手く組み入れることは可能なのでしょうか
他社の事例等ご紹介いただければ幸いです。
投稿日:2006/02/15 09:25 ID:QA-0003689
- *****さん
- 東京都/商社(専門)(企業規模 31~50人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 佐藤 貴則
- 株式会社エスティワークス 代表取締役 特定社会保険労務士
営業の評価について
単なる評価制度の問題というよりはセールス現場でのマネジメントの領域だと思います。
御社での案件管理はどのようにされているのでしょうか?
種まきの段階で具体的案件が発生した場合はこの案件に案件番号を振ります。この番号にて管理された案件が晴れて受注した暁にはその案件に参画したメンバーを全て評価対象にします。
また案件のエントリーにはそれなりの要件を用意することも必要です。つまり「種まきの評価」というのをどのレベルから行うのかを決めなくてはなりません。「営業していた」ぐらいの内容で評価していると全ての活動を評価することになってしまいます。「客先に予算がある」「客先に具体的計画がある」などのエントリー指標を作る必要があります。
こうした手法によりまず「定量評価」のバランスをとっていきます。
次に「定性評価」については各職務における「行動評価基準」を策定し、前述の「成果評価」と並行運用するようにします。
ご質問にある先行指標まで難しく考える必要は無いと思います。案件管理をシステマティックに行い、その受注への進捗度をランク評価することで経過を公平に評価をすることは十分可能です。
ただしこうした運用を行う場合にはマネージャーの能力がポイントになりますので考課者訓練なども必要です。
ご参考になれば幸いです。よろしくお願いします。
投稿日:2006/02/15 10:08 ID:QA-0003691
相談者より
丁寧なご指導ありがとうございました。
投稿日:2006/02/16 16:23 ID:QA-0031500大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
営業の評価
営業の評価は、売上高が基準になるのが一般的です。
あるクレジットカード会社で、売上高が一番の営業所があります。
その営業所の目標は、売上高を上げるのを阻害する要因をつぶすことにしています。
例えば、「会議が多くお客様を訪問する時間が足りない」ので、「社内会議をへらす」ことが目標になってきます。また、本社から報告をもとめられ、「資料作成に時間がとられる」ので、「本社への報告のための資料をつくらないでよいようにする」とか。
売上高はコントロールできない目標です。
お客様が決めることですので、決めた目標が必ず達成できるとはかぎりません。
上記の目標は、とりくめば必ず実現するコントロールできる目標です。
コントロールできる目標を掲げ、安定的な成果をあげることも営業の評価にできるといいですね。
もし、営業評価に種まきを入れたいのであれば、「プロセス評価」という考え方があります。
「ザ・ゴール」「ザ・ゴール2」「ザ・キャッシュマシーン」で紹介されているTOCの考え方が参考になると思います。
投稿日:2006/02/24 12:26 ID:QA-0003819
相談者より
ありがとうございました。ぜひ参考にさせていただきたいと思います。
投稿日:2006/03/03 09:24 ID:QA-0031549大変参考になった
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