4月末退職希望を3月末に変更できるでしょうか?
4月末で退職を希望する職員に対しても、4月1日付けで有給休暇が15日付与されることになります。4月にきちんと働いてくれれば良いのですが、ほとんどの日数が有休消化にあてられ、4月の出勤日数はほんの数日となってしまうケースがあります。このようなことが当たり前となると、3月末ではなく有給休暇を目的に4月末での退職希望者が増えてしまうのではないかと考えてしまいます。このような場合、4月末ではなく3月末に退職日を変更させることは可能でしょうか?
投稿日:2026/02/27 09:25 ID:QA-0164979
- おっささん
- 千葉県/医療・福祉関連(企業規模 301~500人)
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本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.結論
原則として、会社が一方的に「4月末退職」を「3月末退職」に変更させることはできません。
退職日は労働契約の終了日であり、労働者の意思表示(合意退職または辞職)に基づくものです。会社が有給付与を避ける目的で退職日を前倒しすることは、法的リスクが高いといえます。
2.有給休暇との関係
年次有給休暇は、基準日に要件(出勤率8割等)を満たしていれば当然に発生します。
4月1日が付与基準日であれば、
・ 在籍している限り付与義務あり
・ 退職予定者であっても例外なし
となります。
また、退職前の有休取得は原則として労働者の自由であり、会社は時季変更権を行使できません(退職により「他の日に変更」できないため)。
したがって、
「有休を多く消化されるから3月末退職に変更」
という対応は、実質的に有休取得妨害と評価される可能性があります。
3.変更が可能となるケース
(1)本人が自主的に3月末退職へ変更を希望
(2)会社と合意して退職日を前倒し
この「合意」があれば可能ですが、圧力や不利益示唆があれば無効となるリスクがあります。
4.実務上の対応策
同様の問題を避けるために企業が取る方法は主に以下です。
(1)有給付与基準日を入社日基準へ変更
(2)退職申出期限を規程で明確化(例:退職希望日の○か月前)
(3)業務引継ぎ義務を明確化
特に(1)は構造的解決になります。4月一斉付与の場合、制度上どうしてもこの問題は発生します。
5.リスクの観点
会社が一方的に3月末退職扱いにした場合、
・未払賃金請求
・不当解雇主張
・有休付与義務違反
等の紛争に発展する可能性があります。
6.まとめ
・ 在籍していれば4/1付与は止められない
・ 退職日を会社が一方的に変更することは不可
・ 合意による変更のみ可能
・ 制度面の見直しが根本対策
お気持ちは実務上よく理解できますが、法的には慎重対応が必要な場面です。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/02/27 11:41 ID:QA-0164986
相談者より
ご回答ありがとうございます。
意識的に退職時期をずらすことで得をする人が出てしまうことを考えると納得がいかない点もあるものの、やむを得ないことと理解するしかないのでしょう。
大変参考になりました。
投稿日:2026/02/27 14:35 ID:QA-0164998大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
日本の人事部Q&Aをご利用くださりありがとうございます。
■結論
当該職員が希望する4月末の退職日を、貴社が一方的に3月末へ変更させることは原則として認められません。もし本人の同意なく、貴社が当該従業員の退職日を3月末に繰り上げた場合、法的には「解雇」とみなされる可能性が高いです。
■理由
(1)退職日の繰り上げは解雇=無効となる
労働者は民法の雇用契約条項にもとづき、退職申し入れから2週間経過すると会社の同意なく雇用契約を解除(退職)できますが、会社が退職日を繰り上げることは、会社側からの雇用契約の解除すなわち労働基準法の解雇に該当します。
労働契約法は解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念条上相当であると認められない場合は、解雇権の濫用であり法的に無効としています。「年次有給休暇を消化されるのが困るから」というのは、合理的理由とはなりません。
(2)退職前の年次有給休暇を拒否できない
労働者には年次有給休暇の「時季指定権」があり、年次有給休暇をいつ取得するかは労働者が決めることです。一方で使用者は時季指定権に対し「時季変更権」を行使できますが、退職予定日を超える時季変更権は認められません。
したがって退職予定者が、退職日までの間に未消化の年次有給休暇の取得を申し出た場合(時季指定権を行使した場合)、使用者はこれを拒否することはできず、拒否した場合は6ヶ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金刑が科されます。
■対応
(1).合意による退職日の変更
労使間の合意により退職日を変更することは可能です。しかし労働者が未消化の年次有給休暇を放棄するに足る何らかの代案の提示が必要でしょう。「再就職に不利になるから年休消化はしない方が良い…」などといった脅しはNGです。
(2)年次有給休暇の買い取り
年次有給休暇は労働者が経済的心配をせず、疲労回復と健康増進のために仕事を休めるようにするための制度なので、年次有給休暇の買い取りは違法です。しかし退職や時効により消滅する未消化の年次有給休暇を買い取ることはOKです。
■まとめ
退職時にまとまった日数の年次有給休暇を取得されることで、貴社の事業に悪影響を及ぼすことを懸念して当該従業員の退職日前倒しを考えているのであれば、年次有給休暇の買い取りを条件に、退職日を3月末に変更してもらうようお願いするのが上策かと思われます。
なお退職前の最終月の出勤日がほとんど無くなるくらい未消化の年次有給休暇が残っていることも問題です。昨今はワーク・ライフ・バランスや健康経営優良法人への企業姿勢が問われるご時世ですので、年次有給休暇の計画的付与制度などを導入し、年次有給休暇の消化率を改善することもご検討ください。
以上となりますが宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2026/02/27 12:06 ID:QA-0164988
相談者より
ご回答ありがとうございます。
意識的に退職時期をずらすことで得をする人が出てしまうことを考えると納得がいかない点もあるものの、やむを得ないことと理解するしかないのでしょう。
大変参考になりました。
投稿日:2026/02/27 14:36 ID:QA-0164999大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
残念ながら有給は社員の権利なので、会社が許可・非許可の判断をすることはできません。有給付与日も計算して退職するとは普通なので、この動きには対策は無いでしょう。
ただし辞める人間であれ、労務提供義務がなくなるものではありませんので、服務規律を乱したり、勤怠不良があれば懲戒対象となります。退職日までは職員として勤労の義務があります。
投稿日:2026/02/27 11:40 ID:QA-0164985
相談者より
ご回答ありがとうございます。
意識的に退職時期をずらすことで得をする人が出てしまうことを考えると納得がいかない点もあるものの、やむを得ないことと理解するしかないのでしょう。
大変参考になりました。
投稿日:2026/02/27 14:35 ID:QA-0164997大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
原則、会社側が退職日を一方的に繰り上げることはできません。
退職日は労使の合意で決まるものであり、有給休暇の取得を理由に変更を
強要しますと、不当解雇とみなされるリスクがございます。
ただし、業務の引き継ぎや円滑な運営のために、退職日の調整を個別に相談し、
合意を得ることは可能ですので、引継ぎが十分に行えるよう、退職日の調整が
必要な際は、会社側は、粘り強く合意形成をとってください。
投稿日:2026/02/27 10:41 ID:QA-0164981
相談者より
ご回答ありがとうございます。
意識的に退職時期をずらすことで得をする人が出てしまうことを考えると納得がいかない点もあるものの、やむを得ないことと理解するしかないのでしょう。
大変参考になりました。
投稿日:2026/02/27 14:35 ID:QA-0164996大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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