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昇給について

いつもお世話になっております。
弊社では、昇給に関して、就業規則に下記のように明記しています。
基本給昇給は昇給資格を有するものについて各人の基礎的能力および勤務成績を考慮して、原則として年1回4月1日付けで行うとしております。弊社では、いつも他社での状況を見ながら昇給率を決定し、だいたい6月に4月分からを遡及して支払いをしております。そこで、質問なのですが、
①就業規則では、原則ではあるが4月1日付けで昇給すると明記しているが、遡及をすれば、違法ではないか?

②今回は、昇給がゼロになる可能性が高いが、その場合は、従業員代表(弊社では、組合がありません)にその旨、説明をしなければいけないか?

以上、ご教授いただけますでしょうか?よろしくお願いします。

投稿日:2009/03/24 13:28 ID:QA-0015613

*****さん
神奈川県/輸送機器・自動車(企業規模 51~100人)

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プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答2

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご質問について各々回答させて頂きますと‥

①‥ こうしたケースはよく見られますが、昇給額が確定していなければ、現実に4月に支給することは出来ないことからも法令違反とはなりません。

②‥ 御社賃金規程で昇給がどのように定められているかによります。
つまり、毎年昇給するものと定められている、或いはそのように解釈できる場合には原則として昇給させることが必要であり、経営事情で昇給が困難の場合には従業員代表と交渉し合意の上で行なうことが求められます。
そうではなく、必ずしも毎年決まって昇給する制度となっていない場合には、正当な理由があれば措置自体には問題がないでしょうが、その場合でも賃金は重要な労働条件ですので従業員の理解を得る為にも状況説明はしておくべきといえるでしょう。

投稿日:2009/03/25 00:00 ID:QA-0015615

相談者より

いつもご教授いただきありがとうございます。
弊社では、定期昇給があるとまったく明記しておりませんので、従業員代表に説明をしたいと思います。
ありがとうございました。

投稿日:2009/03/25 09:19 ID:QA-0036123大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

ゼロ昇給(マイナス改訂の可能性)に伴う措置

■《 社会通念上、相当な事由 》 に基づく「遡及支給」が、就業規則違反、「昇給に関する事項」を就業規則の絶対的必要記載事項と定めている労基法に違反するとは判断できません。大部分の企業の会計年度、及び、考課対象期間が、04月~03月であり、世間相場情報の入手可能時期を勘案すれば、04月 ~ 05月には改訂前給与を仮払いし、06月より新給与を支給すると同時に、04月 ~ 05月の差額支給するのは 《 社会通念上、相当な事由 》 だと考えます。尤も、最近は、賃金年度を、07月~06月に変更し、「遡及支給」をなくしている企業も徐々に増えつつように見受けます。
■《 昇給がゼロ 》 或いは、賃下げが想定外であった時期に作成された多くの就業規則、その後も、基本的にそれを当然の雛形として使い続けた多数の就業規則が、今、多くの企業にとって重い足枷になっています。《 昇給がゼロになる 》 場合には、従業員代表だけではなく、(従業員規模にもよりますが、可能な限り)全社員に直接、説明されることが望ましいと思います。
■一方、《 昇給がゼロになる可能性が高い 》 ことは、一過性の事態とは思えませんので、就業規則の変更も同時に行うことをお勧めします。基本給の BU 及び BD 双方向の可能性については、次のような実例文言があります。
① 企業の業績および社会情勢などを考慮して、基本給の書き換えを行わない場合がある。
② 基本給の書き換えには、昇給と減給の場合がある。
■可能性だけの追記とは云え、それ自体が、既に労働条件の不利益変更と理解されると思いますので、労働契約法(※)第10条(就業規則の変更により労働条件を変更する場合)に規定されている要件を十分満たした上で、改訂されることをお勧め致します(※平成20年3月1日施行)。

投稿日:2009/03/25 10:21 ID:QA-0015617

相談者より

非常に参考となりました。ご教授いただいた点を踏まえて、従業員に説明を行い、また就業規則を変更したいと思います。
どうもありがとうございました。

投稿日:2009/03/25 10:29 ID:QA-0036124大変参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。



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