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同一労働同一賃金での不利益変更について

同一労働同一賃金についてご教授願えればと思い投稿いたします。

弊社は派遣労働者全員を正社員もしくは無期雇用しており、同一労働同一賃金においては労使協定方式を採用しておます。
2020年度の施行開始時には
・平成30年賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)を使用
・平成30年度職業安定業務統計による地域指数を使用
・スキルレベルに応じて0年~20年の時給を使用
・厚生労働省の指針の通り、時給×地域指数で各派遣労働者の時給を決定
として給与を決定しております。

2021年度では
・令和元年賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)を使用
・令和3年度版_職業安定業務統計を使用
として昨年同様の計算で給与を決定しております。

先日、派遣元責任者講習会の講習時に同一労働同一賃金の内容もあり、その中で講習をされた社労士さんが地域指数について「平成30年度」のものと「令和3年度版」のものについて地域によっては令和3年度版で低くなっている地域があり、それをそのまま適用して給与を決定すると不利益変更となるため気を付けてくださいとの話がありました。

また毎年発表される「賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)」においても、各企業の業績や経済によって上下するものと認識しておりますが、厚生労働省から発表される「賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)」を使用して給与が下がった場合、不利益変更となるのでしょうか?

世間では不景気で平均賃金の額が減っても派遣労働者はその影響を受けず、時給も変わらない、もしくは上がる一方の制度に疑問を感じて投稿させていただきました。

先生方のご意見、ご教授を頂きたくお願いいたします。

投稿日:2021/06/21 11:47 ID:QA-0104796

タヌキおやじさん
長野県/その他業種(企業規模 31~50人)

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プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答2

プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

ご質問の件

不利益変更かどうかは、派遣社員の時給が下がるかどうかです。

一方、賃金統計等の時給換算は、同一労働同一賃金の観点から、派遣社員のレベルに応じて比較する賃金です。

派遣社員の時給が上がるか下がるかは、会社の評価制度によりますので、合理性があれば、下ったからといって不利益変更ということでもありません。

不利益変更と、同一労働同一賃金をそれぞれ、別に考えてください。

投稿日:2021/06/21 16:09 ID:QA-0104808

相談者より

ご回答、ありがとうございます。
私の質問の仕方が悪く、質問の主旨が伝わっていないようですので、簡単にご説明いたします。
派遣社員のスキルレベルに関しては2020年度と2021年度では変更はございません。
ただ地域指数が下がったために、厚生労働省の計算式で計算すると2020年度より2021年度の時給が下がってしまいます。
これは不利益変更となるのか否かをご教授頂きたくお願いいたします。

投稿日:2021/06/22 16:15 ID:QA-0104828参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、労働条件の不利益変更とは、同一の労働者につきまして会社側の措置により従前の賃金等が引き下げられる状況を指すものです。

従いまして、派遣労働者における統計上の賃金計算をされた場合におきましても、その結果当人の賃金が引き下げられる場合ですと、労働条件の不利益変更に該当するものといえます。

言い換えれば、法令で定められている賃金額につきましては、あくまで最低基準になりますので、統計の数値が変わったという理由で現在支給されている賃金額を引き下げる措置については認められないという事になります。

ちなみに「世間では不景気で平均賃金の額が減っても」とございますが、これはベースアップが減った等の理由によるものが主であって、個別の労働者の賃金額自体が直接引き下げられたわけではございません。仮にそのような引き下げであれば、これもまた労働条件の不利益変更となり原則認められませんので、決して派遣労働者のみが優遇されることにはならないものといえます。

投稿日:2021/06/22 17:31 ID:QA-0104834

相談者より

丁寧なご回答、ありがとうございます。
大変参考になりました。
厚生労働省から示される平均賃金や地域指数は最低の基準であること、同一労働者においてスキル等正当な理由がない限り、時給が下がることは不利益変更にあたることが十分理解できました。
事業計画の見直しが必要となりますが、今回のご教授に沿った形で賃金制度も見直そうと思います。

投稿日:2021/06/23 08:52 ID:QA-0104876大変参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。



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