企業の震災対応
~住宅確保策や融資、計画停電への労働時間面の対処~
被災従業員が住宅を改築・買い替えする場合の貸付
貸付実施企業は、“取り扱い決定企業”でみると半数近くに上る
被災従業員が住宅を改築・買い替えする場合の会社からの貸付については、「貸付の対象になるような被災従業員はいない」とする企業が55.9%と多く、その割合は規模が小さい企業ほど高くなっています。
一方、「貸付を実施する」企業は8.5%あり、これを、「分からない・未定」「貸付の対象になるような被災従業員はいない」を除く“取り扱い決定企業”でみると、47.7%と半数近くに上ります。
規模別にみると、「貸付を実施する」企業は規模が大きい企業で多く、“取り扱い決定企業”でみると、1,000人以上・300~999人の各規模では、それぞれ51.7%、58.3%が「貸付を実施する」としていました。
貸付基準
貸付を行う場合の貸付基準は次のとおり(いずれも集計社数が26~28社と少ない点に留意いただきたい)。
- 貸付限度額…分布では「100万円台」が最多で28.6%、次いで「300万円台」と「500万~1,000万円 未満」が各14.3%などで、平均は744.6万円である。
- 貸付利率…分布では「0%(無利息)」が最も多く34.6%、次いで「1%台」が26.9%、「2%台」が 23.1%などで、平均は1.39%である。なお、「0%(無利息)」の場合は、経済的な利益に 対する課税が生じると考えられるが、「0%(無利息)」とした企業の限度額は比較的低い 額であった。
- 返済期間…分布では「5~10年未満」が最も多く35.7%、次いで「10~15年未満」が21.4%、「5年 未満」が17.9%などで、平均は9.7年である。
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