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【ヨミ】ジタハラ ジタハラ

「ジタハラ」とは「時短ハラスメント」の略で、残業時間削減のための具体策がないまま、社員に「残業をするな」「定時に帰れ」などと退社を強要することをいいます。長時間労働の見直しは本来、企業が進んで取り組むべき課題です。しかし、そのための施策を講じていないのに退社を強要すれば、持ち帰り残業が増えたり、従業員の士気が下がったりするなど、企業にとってむしろマイナスな結果を招くこともあります。

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ジタハラのケーススタディ

表面的な「働き方改革」がジタハラを招く
成果は上げろ、でも早く帰れ、その上給与減では……

政府が推し進める「働き方改革」の実現のため、残業時間削減に取り組む企業が増えています。2016年10月には、長時間労働が問題となっていた電通が、労務管理の改善策の一環として深夜の残業を抑制するために、午後10時から翌午前5時までの全館消灯を敢行しました。このニュースは大きく取り上げられ、深夜にわたる労働が暗黙の了解として慣例となっていた業界にもメスが入れられるようになりました。

会社が早く帰ることを推奨するのは、従業員にとって歓迎するべきことのはずです。しかし、それがハラスメント化し、上司と部下の間に確執を作ることになっているのはなぜでしょうか。二つの要因が考えられます。

一つ目は、終えられなかった分の仕事をどう穴埋めするかという解決策が置き去りにされたまま、帰宅を命じられていること。上司が部下の業務を十分に把握していないことが原因です。クライアントワークであればなおさら、自分の意思で業務量をコントロールすることは難しく、取り組む時間が短くなれば、アウトプットの品質を下げざるを得なくなってしまいます。調整することもなく、成果を上げろ、品質は落とすな、でも早く帰れ、と無茶な注文をするだけでは、受け手にとって大きなストレスとなることは想像に難くないでしょう。アウトプットの品質の維持を目指した結果、サービス残業や持ち帰り残業の原因となってしまうこともあります。

もう一つは、給与体系を見直さずに帰宅を迫ることで、結局、従業員が不利益を被っていること。定時に退社するため、場合によってはやむなく持ち帰り残業をすることがあるかもしれません。しかし、記録としての残業時間数は減っているので、従業員の手取りの給与も減ってしまいます。業務量は変わっていないのに月々の給料が減るようでは、従業員にとってやる気の出しようがありません。

なぜ労働時間の削減を目指すのか、どのように達成するのか。推進する側とされる側の意識にギャップが生じている組織は、この前提の共有が抜けているのかもしれません。労働基準監督署がうるさいから、企業イメージを良くしたいから、といった見せかけの働き方改革では、長時間労働の是正にはつながりません。なぜ、「ジタハラ」という言葉が使われるようになったのか。その理由を考え、業務の進め方や人事評価制度などを複合的に見直し、従業員のモチベーションを高めながら生産性を上げる工夫をしていく姿勢が、企業には求められます。

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