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2020年度新卒入社者のオンボーディング実態調査
(コロナ禍影響編)

パーソル総合研究所

【調査概要】
調査名 2020年度新卒入社者のオンボーディング実態調査(コロナ禍影響編)
調査内容 【新卒若手社員調査】新卒入社企業のオンボーディング施策の実態・意識、個人・組織特性、心的状態等
【人事新卒育成担当調査】2020年度新卒入社者に実施したオンボーディング施策の実態・意識
調査対象 【新卒若手社員調査】

全国の20歳以上29歳以下の新卒入社1~3年目の就業者 n=1,100
※新卒採用10名以上、従業員数300名以上企業に、新卒で正社員として入社し、かつ大学・大学院を卒業した者を対象。
※回収サンプルの詳細は、PDFの調査報告書(全文)参照。

【人事新卒育成担当調査】 

全国の人事部門の新卒育成担当者(正社員) n=200
※新卒採用10名以上、従業員数300名以上企業の社員を対象。
調査時期 【新卒若手社員調査】  2020年11月4日-11月9日
【人事新卒育成担当調査】2020年11月4日-11月6日
調査方法 調査モニターを用いたインターネット定量調査
調査実施主体 株式会社パーソル総合研究所

調査結果(サマリ)

1)2020年度の新入社員の在宅勤務の状況

2020年度において企業が新入社員にどのくらいの頻度で在宅勤務させていたかをみると、4月~5月の緊急事態宣言中をピークとし、急速に頻度が少なくなっていったことが分かった。一方で、「出社のみ」を認めている企業の割合が半分を超えた月は一度もなく、過半数の企業が継続的に何かしらのかたちで在宅勤務を認めている。

図表1.2020年度の新入社員の在宅勤務(人事担当者から聴取)

2)新入社員の在宅勤務の課題ランキング

在宅勤務の課題を新入社員に聞いたところ、1位、3位、6位が社内コミュニケーションのとりづらさとなった。企業としてはコミュニケーション機会の創出など、対応が求められる。また、人事担当者はオンラインでのOJTの教育効果は低いと考えているが、新入社員でも課題の4位にあがっているように同様であった。

図表2 新入社員の在宅勤務の課題ランキング(新入社員から聴取)

3)在宅勤務による新入社員への影響

新入社員は人事担当者に比べて、在宅勤務によるネガティブな影響を感じていない。特に精神的な負担感や情報不足などでギャップが顕著に生じている。企業は新入社員の声に耳を傾け、何が本当に適切な対策になるのかを見極めることが必要。

図表3 在宅勤務による新入社員への影響(新入社員・人事担当者から聴取)

4)コロナ禍がもたらした新卒育成への影響

コロナ禍がもたらした新卒育成への影響について人事担当者に聞いたところ、在宅勤務を実施している企業の方が、出社のみとしている企業(在宅非実施)よりも、良い影響も悪い影響もともに高い割合となった。在宅勤務の場合、うまくいった企業とそうではなかった企業に二極化する傾向が強くなったと考えられる。

図表4 コロナ禍がもたらした新卒育成への影響(人事担当者から聴取)

5)新入社員の受け入れや定着・育成に関する各施策の実施方法

新入社員の受け入れや定着・育成に関する各施策の実施方法をみると、新入社員の55.2%がオンラインで研修を受講していた。また、新入社員がOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング。実務を通じた育成)をオンラインで経験している割合は、「上司によるOJT」で26.7%、「上司以外の育成担当者によるOJT」で30.7%。

図表5 新入社員の定着・育成に関する各施策の実施方法(新入社員から聴取)

6)新入社員研修の実施方法

リアルな場所に集まる集合研修は大幅に減り、オンライン研修が大幅に増えている。

図表6 新入社員研修の実施方法(新入社員から聴取)

分析コメント~コロナ禍での新入社員の定着・成長の鍵は社内コミュニケーション。在宅勤務者にはビジョンを示せ~

来年度もコロナ禍での新入社員の受け入れや定着・育成(オンボーディング)が必要になると考えられるが、企業は何をすべきだろうか。本調査結果から分かったことは、まず経営層や配属先の先輩社員、上司などとの社内コミュニケーションの機会を増やすことだ。在宅勤務を実施している企業のうち、コロナ禍でも新入社員の業務能力獲得や定着に良い影響があった企業は、悪い影響があった企業に比べ、そうしたコミュニケーション機会を増やしていた(図表7)。
また、在宅勤務ではOJTの教育効果が低下していたが、在宅勤務と出社では、新入社員の定着や成長のために有効な上司のマネジメント行動が異なることが明らかとなった。在宅勤務の新入社員の場合、出社者とは異なり、プライベートな話も傾聴すること、ビジョンや方向性を提示することが重要であった(重回帰分析結果。図8、図表9)。上司が部下にプライベートな話を聞くことは、あまり好ましくないこととされる風潮があり、本調査でも実施率が約3割と少なかった。ただ、コミュニケーションの質が低下し、オンとオフの境目が曖昧になりやすい在宅勤務においては、プライベートな話も聞けるような関係を築くことが、定着や成長を促進したと考えられる。また、業務の指導方法についても、在宅勤務では仕事のプロセスに細かく介入することが難しくなるため、ビジョンや方向性を示し、ある程度自律的に仕事に取り組める状態を作ることが有効だと考えられる。

図表7 同じ在宅勤務だが、コロナ禍で新卒育成に良い影響があった企業での工夫(人事担当者から聴取)
図表8 新入社員の「定着」の観点で有効なマネジメント行動
図表9 新入社員の「成長」の観点で有効なマネジメント

※本調査を引用する際は出所を明示してください。
出所の記載例:パーソル総合研究所「新卒入社者のオンボーディング実態調査(コロナ禍影響編)」

調査報告書全文(PDF)
https://rc.persol-group.co.jp/research/activity/files/new-graduate_onboarding.pdf

株式会社パーソル総合研究所

パーソル総合研究所は、パーソルグループのシンクタンク・コンサルティングファームとして、調査・研究、組織人事コンサルティング、タレントマネジメントシステム提供、社員研修などを行っています。経営・人事の課題解決に資するよう、データに基づいた実証的な提言・ソリューションを提供し、人と組織の成長をサポートしています。
https://rc.persol-group.co.jp/

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