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『ビジネスガイド』提携

最近増えている「BYOD」で企業が講じておくべき措置とは!?
従業員に私物スマートフォン等を業務上利用させる場合の
留意点と書式等の整備の仕方
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特定社会保険労務士 岩﨑 仁弥

ビジネスガイド表紙
『ビジネスガイド』は、昭和40年5月創刊の労働・社会保険の官庁手続、人事労務の法律実務を中心とした月刊誌(毎月10日発売)です。企業の総務・人事・労務担当者や社会保険労務士等を読者対象とし、労基法・労災保険・雇用保険・健康保険・公的年金にまつわる手続実務、助成金の改正内容と申請手続、法改正に対応した就業規則の見直し方、労働関係裁判例の実務への影響、人事・賃金制度の構築等について、最新かつ正確な情報をもとに解説しています。ここでは、同誌のご協力により、2013年7月号の記事「従業員に私物スマートフォン等を業務上利用させる場合の留意点と書式等の整備の仕方」を掲載します。
『ビジネスガイド』の詳細は、日本法令ホームページへ。

いわさき・きみや ● 調和ある働き方と共鳴する職場づくりを目指す日本で最初の職場マイスター。(株)リーガル・ステーション代表取締役、特定社会保険労務士、行政書士。SR(Social Responsibility)の時代に先駆け「難しい法律も原理を押さえれば理解は簡単」をモットーに、労働時間管理や就業規則に関する諸法令をビジュアル的にわかりやすく伝える。セミナー講師として制度の趣旨や時代背景から説き起こす「納得させる」語り口が好評である。
URL:http://www.legal-station.jp  Facebook:http://www.facebook.com/kimiya.iwasaki

「BYOD」をめぐる現状-1

(1)BYOD(ビーワイオーディー)とは?
イメージ

最近、「BYOD」という言葉が注目されています。BYODとは、「Bring your owndevice」の略であり、直訳すれば、「従業員が自らのDevice(ここでは、モバイルPC、スマートフォン、タブレット等の情報端末を指す)を職場に持ち込み、これを業務に使用すること」です。従来から、個人所有の携帯電話を職場に持ち込み顧客等と連絡を取ったり、個人所有のPCを用いて文書作成や情報検索をしたりすることは行われてきたと思います。しかし、これらの行為は、一般的には、会社が容認したものではなく、個人端末の使用を禁止する建前をとりつつ、見て見ぬ振りをしていたケースが多かったのではないでしょうか。

このようなスタンスをとる会社が多い中で、発想を逆転させ、むしろ個人端末を利用することの有用性に着目して、積極的に業務活用していこうという流れが出来ています。特にパソコンと同等の機能を備え、どこででもネットワークに接続できるスマートフォンやタブレット端末の普及が、この流れを後押ししています。すなわちBYODとは、単に「個人端末を職場に持ち込む」ということではありません。会社が業務上有用な仕組みとして個人端末の利用を認識し、主体的に管理することが重要です。その観点に立つならば、BYODとは、一般社団法人日本スマートフォンセキュリティ協会(以下、「JSSEC」という)による、次の定義がふさわしいでしょう。

(BYODとは、)リスクの認識をしたうえで、個人所有のスマートフォンの業務利用について
組織として意思決定を行い、実際に業務を行うこと
(下線は筆者による)
(2)BYOD導入のメリット

ところで、BYODを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか? BYODは、スマートフォンやタブレット端末(以下、「スマート端末」という)の活用方法として、特に効果が高いと考えられています。先に紹介したJSSECの調査によると、業務にスマート端末を導入した効果として、図表1のメリットを挙げています。

一方、スマート端末の技術革新は日進月歩ですので、会社が最新機種を準備したとしても、あっという間に陳腐化してしまうという問題があります。また、スマート端末は、機種ごとの個性が強く、使い勝手に好みが分かれてしまいます。ところが、個人端末であれば、従業員自身が最も使い慣れた機種を持っていますし、機種の更新も自分でやってくれます。したがって、会社は大量の端末を一括管理する手間と労力を省くことができます。

また、従業員も使い慣れた方法で情報管理を一本化することができるので、どこでも均一の条件で同一の情報を参照しながら業務を進めることが可能となります。結果として、上記のスマート端末活用のメリットは一層高まり、業務効率の向上に結びつきます。特に、社外における移動等の場合に、メール対応や情報収集が可能となる点は、大きなメリットです。就業時間帯の移動時間はれっきとした「労働時間」なので、隙間時間の活用は、時間当たりの生産性を高め、労働時間の削減にも繋がります。また、迅速でタイムリーなメール対応により、顧客満足度の向上も望めます。

■図表1 スマート端末活用のメリット
図表1 スマート端末活用のメリット

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