企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

Report

9割を超える企業が「人手不足」による影響を懸念
~少子高齢化社会、労働力人口減少時代における「人手不足」の実態を調査~
2014/10/16

『日本の人事部』では、全国のビジネスパーソン(経営者、管理職、人事担当者ほか)に対して「人手不足」に関するWEBアンケートを実施し、その結果をまとめました。(調査期間:2014年8月18日~8月24日、回答社数:243社)
総務省が発表した労働力調査(季節調整値)によると、2014年8月の全国の完全失業率は前月比0.3ポイント低下の3.5%で、3ヵ月ぶりに改善。一方、厚生労働省が発表した同月の全国の有効求人倍率(同)は前月比横ばいの1.10倍で、3ヵ月連続で同水準となりました。雇用情勢は持ち直しつつあるとの見方もありますが、業種によっては悪化しているところもあり、引き続き先の見えない状況が続きそうです。少子高齢化などの影響もあって、今後さらに労働力の減少が予想される中、企業は現在の状況をどのようにとらえ、どのような対策を講じているのでしょうか。「人手不足による事業への影響」「人手不足を解消するための施策」「人手不足と感じている職種」について聞きました。

人手不足によって既に「影響が出ている」企業は6割以上だが、
「対応できている」企業は15.4%

人手不足によって事業に「影響が出ている」との回答は63.5%。「将来的に影響が出る可能性もある」という回答も合わせると、94.3%もの企業が人手不足による影響を懸念していることがわかりました。特に近い将来、徐々に影響が出てくることを懸念する声は多く、「人手不足になると人材を育てる余裕がなく、有能な社員は他社に転職していく。そのため、さらに人手不足を感じるようになる」「人材が不足すると一人当たりの業務負担が増え、長時間労働の問題が懸念される」「会社の5年後、10年後の業績に影響がでてくる可能性がある」などの意見がありました。しかし、そのような状況でも「対応できている」と回答した企業は15.4%に過ぎず、全体的に対策の遅れが目立ちます。

■図表1 「人手不足」によって事業に影響はありますか?
図表1 「人手不足」によって事業に影響はありますか?

既存社員の離職を防ぎ、じっくりと育て上げる体制が重要

人手不足の解消策は、「社内制度を見直し、今いる社員の離職防止」(27.6%)が最も多く、「新卒・中途採用の拡充」(23.0%)、「女性・シニア・障がい者採用の促進」(14.9%)など、新たな人材の採用をおさえる結果となりました。「新たに人材を採用することは理想的だが、非常に難しい。既存社員の離職を防ぎ、長期的に貢献してもらうほうが現実的」などの声は多く、企業にとっては今後、有能な社員をじっくり育てる社内制度や組織風土を作っていくことが重要な課題となりそうです。

■図表2 「人手不足」の解消策として、最も有効な策は何だとお考えですか?
図表2 「人手不足」の解消策として、最も有効な策は何だとお考えですか?

慢性的な人手不足が続く「営業/販売」と「エンジニア」

人手不足だと感じている職種としては、「営業/販売系」(36.9%)、「エンジニア系」(23.1%)の二つが過半数を占める結果となりました。「まったくエンジニア不足が解消されない。危機的状況だ」「販売職はただでさえ人材の確保が困難だが、この1年ほどは本当に厳しい」など、慢性的な人手不足に悩む企業は多いようです。

■図表3 特に「人手不足」だと感じている職種は何ですか?
図表3 特に「人手不足」だと感じている職種は何ですか?

回答結果はこちら→  http://jinjibu.jp/special/enq.php?fid=NJ-2014c

【調査概要】
調査対象  :全国のビジネスパーソン(経営者、管理職、人事担当者 など)
調査期間  :2014年8月18日~8月24日
調査方法  :WEBアンケートによる回収
有効回答社数:243社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事にコメントする

この記事に対するご意見・ご感想のコメントをご投稿ください。
※コメントの投稿をするにはログインが必要です。

※コメントのほか、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)がサイト上に公開されます。

※投稿をしたコメントは、『日本の人事部』事務局で確認後、掲載されます。投稿後すぐには掲載されませんので予めご了承ください。

編集部注目レポートのバックナンバー

伝統的な左官という仕事の価値を見つめ直し、安定的かつ魅力的な仕事へ
新たな形の左官業に挑む、原田左官工業所
人手不足や従業員の高齢化など、さまざまな問題を抱えている、建設業界。特に中小企業では、その苦労が大きいことでしょう。そのような状況下、人材育成や働き方改革に取り...
2018/04/19掲載
年齢を超えた縦割保育、障害児との統合保育、父母と教員の連携……
「人との触れ合い」を軸に幼児を育成する幼稚園運営とは
入園希望者が後を絶たない、学校法人池谷学園 冨士見幼稚園・園長の玉川弘さんに、そのユニークな保育方法についてお話ををうかがいました。
2018/03/30掲載
海外低価格製品に対抗する驚異の戦略
日本のものづくりは新時代へ
日本のものづくりは、海外の低価格製品との競争により苦境に立たされています。そんな中、希望の星と熱い注目を集めているのが、自動車用・医療用金属パイプの加工を行う武...
2018/02/22掲載

関連する記事

問題社員
“人手不足時代”の現実的な対応策
人手不足で、本来は採用しないような人物までも採用しなければならない現状があります。しかし、雇ってみたら案の定、トラブルが多い問題社員ということも。「労働力を確保...
2018/01/26掲載人事・労務関連コラム
採用活動で自社をいかにアピールする?
効果的な「求人票・求人情報」の作成方法
現在、企業における人材不足は非常に深刻であり、今後の企業経営に大きな影響を与える可能性があります。求人媒体は多様化しましたが、求人情報そのものの役割や作成時の留...
2017/01/06掲載人事・労務関連コラム
新卒の時の景気で人生が決まる? リベンジ転職
ここ数年売り手市場が続く新卒採用。多くの企業が「人手不足」を訴えるのを見て、複雑な気持ちになっている人も多いのではないだろうか。特に、就職氷河期に新卒で就職活動...
2016/08/01掲載人材採用“ウラ”“オモテ”
新卒の採用基準は上がっているか?
パートタイマー白書や学生を対象にした就職活動に関する意識調査など、アイデム人と仕事研究所が独自で行っている調査から見えてくることを考察します。
2015/01/28掲載新卒・パート/アルバイト調査
人事ソリューション導入を検討されている企業様向け「注目のセミナー特集」

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

エグゼクティブ専門求人ネクストリーダーズ

注目コンテンツ


注目のセミナー特集

今期、新たな人事ソリューション導入を検討されている企業様向けに、『日本の人事部』が厳選したセミナーをご紹介します。


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


企業のAI活用に不可欠なリテラシーと人材育成の方法とは?

企業のAI活用に不可欠なリテラシーと人材育成の方法とは?

さまざまな事業領域でAI(人工知能)が活用されています。そのため、ます...


「短時間JOB」は組織に何をもたらすのか? iction! の取り組みから見えた兆しに迫る

「短時間JOB」は組織に何をもたらすのか? iction! の取り組みから見えた兆しに迫る

リクルートグループは2015年より、働く子育てを支援する「iction...


従業員フォローと組織改善の<br />
両方に“活用できる”<br />
ストレスチェックの条件

従業員フォローと組織改善の
両方に“活用できる”
ストレスチェックの条件

従業員50人以上の事業所で、年に一度の実施が義務化されたストレスチェッ...