労災保険「複数事業が同時にある場合の適用事業の判断基準」
当社は利用航空運送(自社で航空機はもたず、顧客から依頼をうけて、航空会社に委託して輸送を行う)事業者になります。労災保険の届出ている業種として、①その他事業、②貨物取扱事業の2つあります。①は顧客の運送状の発行、航空会社との航空機におけるスペースの確保などの調整、通関書類の作成などの、輸送にかかわる諸手配を主な業務とし、②は顧客貨物の集荷・梱包、空港または輸送基地局までの運搬を主な業務とする事業所に適用しております。
このたび、事務所の移転により、A支店作業課(従業員5名)〔業種としては②〕の入居するビルに、B支店営業課(従業員10名)〔業種としては①〕が移りました。当該事業所の主たる事業についての判断について相談いたします。
当職は、統括する支店の管理部門で90ヶ所以上の事業所の成立、継続事業の一括手続きなどを包括的に行っております。
2年間に前任者が所轄労働基準監督署に相談したところ、従業員比で判断する、〔※今回のケースは①が適用事業〕との回答があったようですが、今回あらためて同じ質問を同じ労基署にしたところ、明確な回答がえられず、こちらで相談させていただきたいと考えました。
複数事業が同一事業所にある場合の「事業」についての判断基準について、ご教示いただきたくお願いいたします。
投稿日:2014/08/28 17:04 ID:QA-0060011
- *****さん
- 東京都/運輸・倉庫・輸送(企業規模 10001人以上)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
労災保険の主たる業務について
労災の保険料率を決める主たる業務とは、
人数ではなく、事業としての収入源がどちらが大きいかできまります。
②は顧客貨物の集荷・梱包、空港または輸送基地局までの運搬を主な業務
が収入源であれば②となりますが、
これに対して、
①は顧客の運送状の発行、航空会社との航空機におけるスペースの確保などの調整、通関書類の作成業務が収入源として大きく、
これに付随して運搬業務があるようであれば、①となります。
投稿日:2014/08/29 09:09 ID:QA-0060019
相談者より
ご回答ありがとうございました。
貨物の受取を元に、①の課では収入があがりますが、②の営業所では売り上げからそれぞれの業務に応じて社内配分で利益が残る形になっており、当社の例では、単純に収入額の多寡が比較ができない状況にあります。参考にさせていただきます。
投稿日:2014/08/29 18:21 ID:QA-0060037参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 大隅 隆行
- 株式会社ビジネスブレイン太田昭和 人事コンサルタント/社会保険労務士
回答いたします
お問合せの件、同一事業所に事業の種類が複数ある場合の「適用事業」の判断基準について、お答えいたします。ご認識のとおり、複数の事業のうち、その事業所における主たる業態を判断し、労災保険上の「事業の種類」が決まります。その判断基準は、都道府県によってもバラツキがあるようです。東京都の場合、売上比率ではなく人員比率(作業量の構成比率)で判断すると、労働基準監督署より回答を受けたことがあります。しかし、別の県では「売上比率および人員比率により総合的に判断する」という基準になっています。
従いまして、具体的な判断については所轄労働基準監督署に今一度ご相談の上、手続きを進められるのがよろしいかと思います。その結果、現在の適用事業所の事業の種類が変更となる場合には、「名称・所在地等変更届」に、事業の種類を判断するための資料(※会社案内や売上比率がわかる資料など。具体的には所轄監督署に確認が必要と思います)を添えて、監督署に提出することになります。
投稿日:2014/08/31 12:31 ID:QA-0060060
相談者より
ご回答ありがとうございました。当社事業所には、直接収入をあげることがない、管理セクションだけで一事業所になっているものもあります。所轄労働基準監督署に個別に確認しながら進めます。ありがとうございます。
投稿日:2014/09/02 13:06 ID:QA-0060086大変参考になった
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