契約社員の向き契約への転換制度
無期契約への転換実例が出て来るのは、最速で平成30年4月1日
(=実施の平成25年4月1日の5年後という意味)ですが、弊社の
現行の就業規則には、この区分の社員の取り扱いについての条項が
ないので、準備にも入りたく、お伺いしたいことがございます。
弊社には、契約社員(3年目・翻訳を含むアシスト業務一般で専門職域ではない
レベル)がおります。会社としては、無期契約社員を作りたくないので、
この改正法施行日以降の契約更新を、契約は更新しても「在籍期間は最大で5年間まで」
と決めてしまいたいのですが、問題はございますでしょうか。
会社に残って欲しいと思える人材であれば、6ヶ月のクーリング期間を使うなどして、
再度期間雇用契約を結ぶことで対応できればと思っておりますが、これも意図的に
空白期間を作ったとされ、法規違反になるのではと懸念しております。
留意点などございましたら、ご指南頂けます様お願いいたします。
投稿日:2013/03/14 10:39 ID:QA-0053838
- 非公開さん
- 東京都/情報処理・ソフトウェア(企業規模 31~50人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
明確に禁止されていないが、無期化転換の潜脱手段として問題視されている
改正法には、 明確に禁止する旨は示されていませんが、 専門家による議論の過程では、 「 無期契約への転換を 《 潜脱 》 する手段として 《 空白期間が濫用 》 されたり ,転換回避のために5年直前に雇い止めを強行したりするという転換権制定の副作用のおそれ 」 が指摘されているようです。 そのような事例が発生するのは、 まだ先のことですが、 恐らく多発すると思われ、 何らかの形で、違法行為として禁止されることになるでしょう。 使用者側の立場からは、 一定のフリーハンド余地を確保しておきたい気持ちは分りますが、 結局は、 高くつくことになると思いますので、 改正法の本来趣旨に沿って、 無期契約化する方針で進められることをお勧めします。 無期化に伴い、 労働条件を変更する義務が生じる訳ではありませんので、 対応の焦点は絞り易いと思います
投稿日:2013/03/14 12:11 ID:QA-0053840
相談者より
川勝先生、お忙しいところ早速ご回答、有難うございます。お聞かせ下さいましたご専門家の議論の過程もごもっともです。まだ5年もあると対応を先延ばしにせず、あと5年しかないと心掛けるようにいたします。
投稿日:2013/03/14 14:27 ID:QA-0053846大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、文面のように前もって5年を超えた際の無期雇用契約への転換の権利を放棄させる事は改正労働契約法の主旨上出来ないものといえます。このような措置が認められますと、無期契約への転換が十分に保障されない事になってしまうからです。
ちなみに長期雇用を避けたい場合の対応としましては、入社時において原則契約更新をしない内容とされるか、契約更新の回数に上限を設けるといった事が考えられます。
一方、既に契約が反復更新されている有期契約社員につきましては、自動更新等をされていますとたとえ5年経過前であっても雇い止めは難しくなりますが、更新が都度厳格に行われておりかつ更新基準を満たしていない場合ですと5年経過前の時点で雇い止めされることも通常可能といえます。
投稿日:2013/03/14 15:12 ID:QA-0053849
相談者より
服部先生からのご回答もまさにごもっともです。自分で他社の契約更新の回数の上限など、意識して見てみます。お忙しいところ、有難うございました。
投稿日:2013/03/14 17:47 ID:QA-0053858大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
主旨
意図は十分理解できますが、「6ヶ月のクーリング期間を使うなどして、 再度期間雇用契約を結ぶ」というのは、正に法の主旨に反することになると思います。また有期雇用の更新は無期化認定にもつながりますので、結果として優秀な(必要な)社員を多年に渡って有期雇用することは難しいと考えていただくべきと思います。現実には雇用管理をしっかり行い、有期でも無期でも、パフォーマンスをしっかり評価し、ローパフォーマーが得をしない、ハイパフォーマーを評価する制度を敷くことが最も正当な対応であり、結果として効率的だと思います。
投稿日:2013/03/15 00:57 ID:QA-0053865
相談者より
増沢先生、ご回答痛み入ります。はい、有期でも無期でも正社員でも【しっかり+きっちり】の評価制度を目指すべきと心するところから、また始めます。「強気のローパフォーマー」= 「ハイパフォーマー」と認定されないようにも気をつけたいと思います。
投稿日:2013/03/15 10:08 ID:QA-0053867大変参考になった
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