面接のやりかたについて
採用面接において、今までは一次面接で人事担当者との1対1の面接を行い、次に最終面接で社長との1対1の面接をして内定を出していました。採用決定までに多くの方の判断を仰いだ方がよいとの意見も有り、この最終面接を役員面接へ変更することになりました。学生一人に対して社長を含む役員2名が面接者になり、人事担当者は進行役として参加する予定です。そこで初めての試みであり、どのように進行するのか?基本の質問例など役員に事前に教えておきたいのですが、どのような質問が良いか?など最終面接の運営マニュアルを作成することになりました。何かアドバイスがあればお願い致します。
投稿日:2008/04/27 14:53 ID:QA-0012238
- *****さん
- 愛知県/フードサービス(企業規模 501~1000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
コンピテンシーに着目した面接方法が有効
ご相談を拝見し、ご連絡差し上げます。
採用面接の必要条件としては、次の2点が重要です。
①能力を「意欲を持って考え工夫して行動し、成果を生み出す力」(※つまりコンピテンシー)として測定できること
②複数候補者の面接評価結果を、比較可能な状態で取り出すこと
そのための検討ポイントとしては、次の2点が重要です。
①面接内容を、単なる質問項目としてではなく、質問の組み立て、進行プロセス、時間、面接から得るアウトプットを含めて、ある程度スクリプト化(≒手順化)しておくこと
②面接から得られた評価材料を、複数の面接者間で公正に評価し得る統一基準を整備しておくこと
この条件を満たす有力な面接方法としては、BEI(※行動結果インタビュー)というやり方があります。
最近ではコンピテンシー面接とも言われ、比較的多くの企業で活用されるようになっています。
そのコンセプトの特徴は、面接内容を、候補者の過去の経験(※経験の中での行動内容と成果)に限定して、できるだけ詳しく聞きだす、というものです。
そのことによって、コンピテンシーレベルを把握できるだけでなく、面接者間での評価基準のズレを防止することができます。
例えば、この方法によらず、模範質問例を列挙しておくような方法では、面接者によって、将来のビジョンやある出来事に対する意見等を聞くことに時間を割く傾向が見られ、結局公正な評価結果を取り出すことができず、恣意的な採用となってしまうリスクが大きくなります。
ご参考まで。
投稿日:2008/04/27 18:05 ID:QA-0012239
相談者より
ありがとうございます。過去の経験に的を絞るように致します。
また、逆にこのようなことは聞いてはいけないというものはありますでしょうか?
投稿日:2008/04/28 09:41 ID:QA-0034899大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
最終面接のやり方について
キャリアビジョンの弥永と申します。
宜しくお願い致します。
最終面接を役員の方に担当いただくにあたっての留意点について以下に記します。
1.選考プロセスおよび最終面接の位置づけの明示
学生受け入れ~最終面接まで自社の選考プロセスがどのようになっており、その中での最終面接の位置づけ(特に人物や意志の確認レベルのものなのか、人物評価に重点をおくのか)といったことを面接を担当する役員の方にきちんと理解してもらいます。
2.採用したい人物像と評価ポイントの共有化
採用したい人物とは具体的にどのような人物なのかを明示し理解してもらいます。主に以下の点から評価ポイントをブレイクダウンしこれをもとに面接時の評価シートも設計されるとよいでしょう。
○意欲・態度(業界・自社の理解度、立ち居振る舞いなど)
○タイプ(どのような価値観か、性格特性など)
○能力(コミュニケーション力、知的能力など)
3.面接の流れの明示
学生の入室~面接実施~学生退場までのタイムテーブルを作っておくと初めて担当される役員の方にも実際のイメージが掴みやすいと思います。時間は各社それぞれと思いますが、ある程度人物チェックも行いたいのであれば1コマ30分程度で設定されてはいかがかと思います。
3.面接での心構え
特に重要なのは面接時の面接官の態度です。役員の方にも応募者と面接官はフィフティフィフティの立場であり、こちらも相手を評価するが相手からも評価されているのだという認識をしっかりもってもらうようにしましょう。担当する役員の方の態度次第で折角これまで苦労して醸成してきたいい雰囲気が一瞬で台無しになってしまうこともありえます。特にこの点は留意が必要です。
以上簡単ですが運営マニュアル作成のご参考になれば幸いです。
投稿日:2008/04/28 10:46 ID:QA-0012244
プロフェッショナルからの回答
Re:コンピテンシーに着目した面接方法が有効
ご返信下さり、ありがとうございます。
>また、逆にこのようなことは聞いてはいけないというものはありますでしょうか?
この点、先の回答で触れた内容とも関連しますが、「聞いてはいけない質問」とは、法的・倫理的・道義的なものを除けば、結局、所期の面接目的に反する質問ということになります。
その具体例として、先に次の2つを挙げておきました。
・将来のビジョン(※キャリアプラン、スキル形成等)を聞く質問
・ある出来事に対する意見や見識をただす質問
例えば、
・「当社営業職において、あなたの5年後のビジョンを聞かせてください」
・「現在問題となっている、聖火リレーでの混乱や民族紛争について、どう思いますか?」
・「座右の銘を聞かせてください」
などという質問は、いかにもそれらしく聞こえます。
ところが、いざ自社ビジネスへの貢献性や能力レベルを検討したり、候補者間の序列を面接官の間で検討したりすると、途端にその根拠があいまいになってしまうのです。
また、こうした質問を一部に加えるという方法もよくありません。
ともすると雑談的な要素が強いこうした質問に引きずられて、面接時間における「雑談」の部分が膨らんでしまうからです。
ご参考まで。
投稿日:2008/04/28 12:06 ID:QA-0012247
相談者より
投稿日:2008/04/28 12:06 ID:QA-0034903大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
判定水準の平準化
社長様とはいえ、お1人で最終判断を下すのではなく、取締役複数名で最終面接を行うのは、企業として、組織として、御社がさらに発展しておられる証左だと感じます。
本件に限らず、複数の面接官が接する場合、少なくともその面接の階層(1次、2次、最終等)において、面接官の判定基準が、出来るだけ平準化すべく、基準を設けられることをお薦めいたします。
また「聞いてはいけないこと」の基準は「採用に関係ないこと」を聞いてはならない、という点に尽きます。長男か次男か?親の仕事は?恋人の有無・・・採用するにあたり、職務遂行能力に関わらない質問は基本的にすべてなさるべきではありません。取締役等の、人事のご専門家以外の方が面接に関わる際には、ぜひ人事部門より、面接の仕方をセミナーしたりして、企業としてのコンプライアンスに心配りされるとよろしいかと思います。
ちなみに拙著「戦略的採用実践マニュアル」では面接の採点基準や「面接で聞いてはならないこと」等を具体的に解説しております。お目通しいただければ幸いです。
投稿日:2008/04/29 16:29 ID:QA-0012258
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