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修羅場もない、叱責もない。「ゆるい職場」は新入社員を変えるか

リクルートワークス研究所 古屋星斗氏

修羅場もない、叱責もない。「ゆるい職場」は新入社員を変えるか

「正直言って、余力があります」と語る新入社員

ジェネレーションギャップは人類史上普遍的なものであるそうだが、最近その動きが一層加速したようにも感じる。コロナショックによって多くの分野で「時計の針が10年進んだ」と表現され、これまで薄々気づいていた、ゆっくりと進行していたことが顕在化した。今回紹介する、新入社員が直面する職場の変化もその一分野にあたるかもしれない。

筆者は本年9月~10月にかけて、10社以上の大手企業の新入社員に仕事についてのインタビューを実施した。驚くべきことに彼らの多くが一様に語るのは、「正直言って、余力があります」「ゆるい。社会人ってこんなものなんですね」「学生時代に近くて肩透かしです」といった“持て余し感”であった。入社1年目と言えば「5月病」という言葉もあるが、慣れない社会人生活が始まり、ストレスの高い辛い状況ではないかと想定されてきただけに、この反応には驚いた。

また、普段の仕事について聞いたときに、「上司」の話がほとんど語られなかったことも気になった。あえて上司について聞くと「一度も叱責されたことはないです」「理不尽なことを言われたことはありません」。これまでの考えとしては、新入社員においては就職前に想像していた職場のイメージと現実のギャップから、リアリティショックが起こるとされていたが、リアリティショックのもとになるギャップ自体がそれほど存在していないような語り口である。

ここで、いくつかの関連するデータを紹介したい。

(1)大手企業の新入社員(24歳以下、大学卒、1000人以上規模企業在職者)の週あたりの労働時間は、2015年では44.5時間であったが、2019年では43.5時間、2020年では42.4時間と徐々に縮減している(リクルートワークス研究所、全国就業実態パネル調査2016-2021より筆者分析)。これに伴い、週50時間以上、つまり月40~50時間以上の残業をしている新入社員の割合も2015年の24.4%から2020年では14.6%に低下している(図表)。

(2)職場の状況について、「処理しきれないほどの仕事であふれていた」という質問に対して「あてはまらない」と回答する大手企業の新入社員は、2017年調査では34.7%、2020年調査では38.6%、2021年調査では41.3%と徐々に上昇している。労働時間の縮減だけでなく、仕事の量自体にも一定のセーブがかけられていることが示唆される。

(3)39歳以下の社会人の仕事の状況を分析すると、「成長実感が低く、ストレス実感も低い」というグループの割合が44.4%と他3つのグループと比較して最も高く、この割合は前年の2020年調査よりも増加していた(詳細は、こちらを参照)。

先述した新入社員の言葉やこうしたデータが示しているのは、新入社員が参加していく職場の様相が徐々に変わりつつある、ということではないか。労働時間が長くなく、負荷も高くない、ストレスも感じないが成長実感もない。こうした変化を一言で、「ゆるい職場」と呼ぶことにしよう。

図表:大手企業の新入社員の労働時間(大卒・正規社員・24歳以下、1000人以上企業在籍者)

※左軸:週総労働時間 右軸:残業時間が週50時間以上の割合(%)

「ゆるい職場」という不可逆な変化

こうした「ゆるい職場」が現れた理由には構造的な背景があると考えられる。2015年に若年雇用促進法が施行され、採用活動の際に自社の残業時間平均や有給休暇取得率、早期離職率などを公表することが義務付けられた。2019年には働き方改革関連法により労働時間の上限規制が大企業を対象に施行された(中小企業は2020年から)。さらに2020年にはパワハラ防止対策法が大企業において施行された。こうした法制度は、もちろん、日本の全ての企業・職場に労働環境改善に向けた影響を与える。折しも軌を一にして、2015年以降の日本には著しい採用難の状況が現出したために、採用力を高めるために若手の労働環境を改善する動きは加速した。こうした動向が「ゆるい」職場が出現するための構造的要因となっていることに異論はないだろう。こうして新入社員の職場環境が変わりつつあったなか、コロナショックが来たのである。

コロナショックによって職場に起こった変化については改めて論ずるまでもないが、新入社員においては研修がオンラインとなったり、配属されても週に何日かはリモートワークとなったりしている。リモートワークの功罪については諸説ありここでは深入りしない。しかし、コミュニケーションスタイルが変わったことは間違いない。コミュニケーションスタイルの変化によって新入社員が職場で関わる人も変化した(具体的には上司から同僚へと、上下関係から横の関係がメインになった)り、企業がこれまでの教育メソッドを放棄せざるを得なくなったことが、「ゆるい職場」化を一層加速させた可能性がある。

「ゆるい職場」は、企業におけるコンプライアンス対応やコミュニケーションスタイルの変化によって日本の職場に現れた新しい形態であり、一律に善悪で結論を付けるべきではない。ただ、新入社員が職場に出て得られるはずだったものが当たり前ではなくなっていく。そのような状況に直面する当事者の若者たちは、焦りや不安を感じている。

おそらく、ここで求められる発想は、「新入社員は会社が育てるものだ」「会社が育ててくれるものだ」といった“会社主体”の若手育成観からの脱却である。若手にかけられる負荷に限界がある中で、職場にある機会だけでは育て切ることができない、若手自身が理想とするキャリアパスにも足りない。ならば、本人があらゆる機会から主体的に学び取ることを主とする育成観へ転じていく必要があるのではないか。

つまり、(1)職場にある機会を最大限活用しつつ、(2)自分で見つけ出した職場内外の成長の機会を組み込んで、(3)自ら設計してキャリアを構築していく、“当事者主体”の発想だ。所属する職場で過ごす時間が縮減する中では、職場にある機会だけで従来通りに育ちきることはできず、職場を越える学びや、より意識的な学びが求められる。

こうして考えた際には、「ゆるい職場」は当事者の若者たちが自律的なアクションを行い、またそれを促すための最適な場となる可能性もある。

無論、職場の様相を過去に戻すことは法的にも社会的にも極めて難しい。元には戻れないと言い切っても良いだろう。そんななかで、企業も若者当事者も直面したことのない「ゆるい職場」でどう育て・育つのかという模索が始まろうとしている。

リクルートワークス研究所

リクルートワークス研究所は、「一人ひとりが生き生きと働ける次世代社会の創造」を使命に掲げる(株)リクルート内の研究機関です。労働市場・組織人事・個人のキャリア・労働政策等について、独自の調査・研究を行っています。
https://www.works-i.com/

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