人事白書調査レポート2020 ダイバーシティ
半数近い企業がダイバーシティを推進。
取り組み開始5年以内は感じる効果が低め
半数近い企業がダイバーシティを推進。取り組み開始は「2016~2020年ごろ」が約半数
ダイバーシティ推進に取り組んでいるかどうかを聞いたところ、最も多かったのは「取り組んでいる」(49.2%)で、半数近くの割合でした。以下、「現在取り組んでいないが今後取り組む予定」(24.0%)、「取り組む予定はない」(18.8%)、「わからない」(8.1%)と続きます。
ダイバーシティに取り組み始めた時期として最も多かったのは、「2016~2020年ごろ」(48.3%)で、半数近くを占めました。以下、「2011~2015年ごろ」(19.8%)、「2006~2010年ごろ」(12.6%)、「2000~2005年ごろ」(7.7%)の順となりました。
従業員規模別で見ると、1~100人と101~500人、501~1000人では「2016~2020年ごろ」(それぞれ、52.3%、66.7%、55.2%)が全体の数値よりも高くなっています。一方、5001人以上では「2006~2010年ごろ」(24.4%)が僅差で「2016~2020年ごろ」(26.7%)に迫る結果となりました。大企業での取り組みの早さがうかがえます。
ダイバーシティの取り組みは「女性の活躍推進」が8割超
ダイバーシティ推進施策として、どのようなことに取り組んでいるのかを聞きました。最も多かったのは「女性の活躍推進」(82.1%)で、8割を超えています。続いて、「中途採用での多様な経験を持った人材の受け入れ」(70.1%)、「障がいがある人材の活躍推進」(54.2%)、「シニア人材の活躍推進」(48.4%)、「多国籍人材の活躍推進」(47.7%)、「仕事と介護との両立支援」(47.4%)、「LGBTへの支援」(26.3%)という順になっています。
効果が大きいのは、5年以上ダイバーシティ推進に取り組んでいる企業
ダイバーシティによって実現したことを聞きました。最も多かったのは「人材の確保」(69.6%)で、以下、「企業イメージの向上・PR効果」(45.9%)、「イノベーションの創出」(23.2%)、「生産性の向上」(22.7%)、「業績の向上」(19.3%)と続きます。
この結果を、ダイバーシティに取り組み始めた年とのクロス集計で見ると、2015年までに取り組み始めた企業は、「人材の確保」「企業イメージの向上・PR効果」のほか、さまざまなことを実現できているようです。一方で、2016年以降に取り組み始めた企業では、まだ期待したことが実現できていない傾向にあることがわかります。
実施時期 | 2020年3月16日~4月10日 |
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調査対象 | 『日本の人事部』正会員 |
調査方法 | Webサイト『日本の人事部』にて回答受付 |
回答数 | 4,620社、4,783人(のべ) |
質問数 | 168問 |
質問項目 | 1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.評価・賃金/5.ダイバーシティ/6.働き方/7.HRテクノロジー/8.新しい人事課題 |
出典:『日本の人事部 人事白書2020』
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