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給与規定の改定と一部従業員の給与減額

今般、社長の指示で給与テーブルの見直しを行うこととなりました。
これにより、現行のテーブルよりも低い水準となりますが、現行の給与は保障する予定です。
しかし、今後55歳に達する従業員については新テーブルを適用するため、大幅な不利益(現行のテーブルも55歳以上の従業員は除々に減額されています)となるものです。
会社の業績はさほど悪くは無く、同業他社との比較で当社の水準が高額であることも理由のひとつです。
これについて各部門長に対して説明会を行い、今後、従業員の同意を得たうえで労基署に届出る予定となっています。従業員の同意については各部門ごとの代表者から同意書を徴求する予定です。この代表者は管理職以外の者が当たることとなっています。
この場合の変更内容、変更理由、また、この変更対象は管理職も含めての変更となりますが従業員代表者のみの同意で良いものでしょうか?

投稿日:2013/02/14 09:45 ID:QA-0053323

マッハンさん
岐阜県/通信(企業規模 11~30人)

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プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答3

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

文面のような賃金制度変更による減額といった労働条件の不利益変更につきましては、原則として労働者の個別同意を得る事が必要になります。従いまして、通常の場合ですと管理職者に限らず全ての従業員の個別同意を得た上で変更されることが求められます。

但し、労働契約法第10条におきまして就業規則(賃金規程)の変更による不利益変更の内容に合理性があれば個別同意が不要となるという定めもございます。それ故、具体的な合理性の基準は定められていませんが、同業他社の比較のみならず、労使間での真摯な協議やそうした上での調整措置等不利益緩和の措置を取られる等慎重に対応されることで、万一個別同意が取れない場合に備えての環境整備もされておくことをお勧めいたします。

投稿日:2013/02/14 11:21 ID:QA-0053324

相談者より

さっそくのご教示ありがとうございました。
最後にあります「個別同意が得られない場合の環境整備」について具体的にお教えいただければ有難いのですが…

投稿日:2013/02/14 11:33 ID:QA-0053328大変参考になった

回答が参考になった 1

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

「 不利益変更の合理性 」 と 「 就業規則変更の手続の適正さ 」 が必要

働条件の期中変更は当事者間の合意によるのが原則です。 然し、 労働者との個別同意が難しい、或いは、適切な方法でない場合には、 一定の要件を満たした上で、 就業規則の変更による変更が可能です。 然し、 一方的に不利益な変更を課すことはできません。 この辺は、 労働契約法第9~10条を参照して下さい。 ご相談の事案に就いては、 「 不利益変更の合理性 」 と 「 就業規則変更の手続の適正さ 」 に分けて考えます。 前者に就いては、 変更の合理性・妥当性を、 不利益の程度、 必要性、 相当性など、 5つの要素で判定することになっています ( 同法10条 )。 後者については、 労基法89~90条の定めによります ( 同法11条 )。 従業員を代表する者とは、 事業場全体の労働者の過半数で組織する労働組合があればその労働組合、 ない場合は労働者の過半数を代表する人です。 労働者の代表ですので、 ご理解の様に。管理監督者はなれません。 代表を選ぶ場合は投票、挙手などの民主的手続きに基いて選ばなければなりません。 その上で、 「 届け出 」 と 「 周知 」 を行い、 上記、 「 変更の合理性 」 と 「 手続の適正さ 」 が担保されれば、 変更内容は、 全社員に対して有効となります。

投稿日:2013/02/14 11:47 ID:QA-0053329

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

再度お答えいたします

ご返事下さいまして感謝しております。

「個別同意が得られない場合の環境整備」ですが、御社の個別事情もございますのでこの場で確答は出来かねますし、まさにそうした事柄を十分に検討される事が貴方の役割であるといえるでしょう。

一例を挙げるとすれば、同意を出来る限り多くの従業員から取得出来るよう給与以外の処遇改善を図ったり、或いは評価方法を見直して減給幅を少なくするといったような事が考えられます。勿論、現実問題としてどのような措置が取れるかは詳しい現場事情を踏まえないと分かりませんし、他にも様々な対応方法が考えられるはずです。そういった事柄は労使間での交渉の中で見えてくるはずですので、真摯に交渉に当たられる中で検討されるべきといえるでしょう。

投稿日:2013/02/14 22:45 ID:QA-0053338

相談者より

川勝先生、服部先生 ありがとうございました。
たいへん参考になりました。

投稿日:2013/02/15 08:54 ID:QA-0053344大変参考になった

回答が参考になった 0

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