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有期雇用職員の雇止め勧告と育児休業取得について

現在、3月末までの有期雇用で4年3ヵ月になる者(うち1年は育児休業期間を含む)がいます。
対象者をできれば無期雇用になる前に勤務態度や周囲とのトラブルを理由に雇止めしたいと思っています。
弊社は6カ月ごとの更新なので、次回の更新の際に今回の更新が最後であることを伝えたいと考えています。
ですが、対象者が第2子を妊娠していることがわかりました。出産時期については現在まだ確認中。弊社の育児休業規程では「有期雇用従業員にあっては、申出時点において、子が1歳6か月(本条第6項又は第7項の申出にあっては2歳)に達する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでない者に限り育児休業をすることができる。」としています。
本人は育児休業を取得する予定でいます。

その場合に以下の項目を確認したいです。
①次回更新時に最後であることを伝えても大丈夫か。
  妊娠が理由ではなく勤務態度で問題があるため。
②次回が更新が最後となれば、育児休業の取得を拒否できるのか。
③育児休業が取得できたとして、育児期間中に無期転換はしなければいけないのか。

対象者は以前もトラブルを起こしていて、その度にこちらが折れるような対応をしてきてしまったため今回は雇止めができるように進めたく、ご意見頂けませんでしょうか。よろしくお願いいたします。

投稿日:2026/01/24 12:28 ID:QA-0163583

MSUさん
愛知県/医療・福祉関連(企業規模 101~300人)

本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答5

プロフェッショナルからの回答

井上 久
井上 久
井上久社会保険労務士・行政書士事務所 代表

ご回答申し上げます。

ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1. 次回更新時に「今回が最後」と伝えてよいか
結論:条件付きで可能ですが、極めて慎重な対応が必要です。
有期雇用が4年3か月(育休期間含む)で、更新が6か月ごとという点から、
更新回数・通算期間
これまでの更新理由・期待形成
を踏まえると、雇止め法理(労契法19条)の適用可能性が高い事案です。
加えて、妊娠が判明した直後というタイミングで「今回が最後」と告げると、
実際の理由が勤務態度であっても、妊娠・出産を理由とする不利益取扱い(均等法9条)と評価されるリスクが非常に高くなります。
したがって、
過去から一貫した客観的な勤務態度・トラブルの記録
改善指導・注意・是正機会の付与
が妊娠判明以前から蓄積されていることが不可欠です。
それが不十分な場合、「最後の更新」との告知は紛争リスクが高いといえます。

2. 更新が最後なら、育児休業の取得を拒否できるか
結論:形式的には拒否できるが、実務上は極めて危険です。
ご質問の育休規程の文言どおり、
「更新されないことが明らかでない者」
が取得対象であるため、更新しないことが客観的に確定していれば、育休取得要件を欠くと整理されます。
しかし、
雇止め自体が争われる可能性
「育休を取らせないために雇止めを決めた」と評価されるリスク
が高く、育休拒否=違法な不利益取扱いと判断される可能性があります。
特に、更新期待が強いケースでは行政指導・訴訟リスクが現実的です。

3. 育休中に無期転換は必要か
結論:育休中であっても、無期転換申込権は発生します。
育児休業期間も労契法18条の「通算契約期間」に含まれます。
そのため、
5年を超えた時点で
本人が申込をすれば
育休中であっても無期転換を拒否することはできません。
「休んでいるから無期転換しなくてよい」という整理はできません。
総合的な実務アドバイス
今回の事案は
雇止め
妊娠・育休
無期転換
がすべて重なる高リスク案件です。
これまで「会社が折れる対応」を続けてきた点は、更新期待を強めている可能性があります。
そのため、今回いきなり雇止めで解決を図るのは危険です。
現実的な選択肢としては
次回更新は行い、最終更新と位置付けたうえで書面で明確な改善指導
客観的な問題行動の再発時に備えた証拠整備
場合によっては、合意退職(解決金含む)も検討
が、紛争最小化の観点では妥当と考えます。
「どうしても雇止めを実現したい」場合は、事前に専門家同席での対応設計が必須の事案です。
以上です。よろしくお願いいたします。

投稿日:2026/01/26 09:37 ID:QA-0163588

相談者より

ご回答ありがとうございます。
この事案は極めてリスクが高いということを改めて認識しました。顧問社労士とも十分相談し対応したいと思います。

投稿日:2026/01/29 13:07 ID:QA-0163747大変参考になった

回答が参考になった 1

プロフェッショナルからの回答

米倉 徹雄
米倉 徹雄
KIZASHIリスキリング社会保険労務士法人 代表社員

回答いたします

ご質問について、回答いたします。

|対象者は以前もトラブルを起こしていて、その度にこちらが折れるような
|対応をしてきてしまったため
↑ ↑
上記の程度次第で、契約更新拒否も可能です。
程度の判断は詳細を伺った上での判断となりますので、回答は控えます。

当方からの回答としては、一般的な考え方として、以下を回答いたします。
↓ ↓
1)は、法的にはリスクが高いと考えられます。勤務態度に問題があっても、
妊娠判明後の雇止め通告となりますと、大きなトラブルに発展した場合、
マタハラや雇止め無効と判断される可能性がございます。

2)は、更新しないことが客観的・合理的に明白であれば可能です。

3)は、育休期間も通算契約期間に含まれるため、5年超で本人の申込みが
あれば無期転換は避けられません。

円満解決のためには、雇止めを急ぐのではなく、業務改善指導や配置転換
合意退職の可能性を含め、丁寧な話合いの元、説得していただくような形で
進めることが重要かと存じます。

投稿日:2026/01/26 09:48 ID:QA-0163591

相談者より

ご回答ありがとうございました。
過去のトラブルについては明確な記録がなく、当時対応した者も退職していて、面談記録等もありません。配置換え等も検討し本人と慎重に話を進めることにします。

投稿日:2026/01/29 13:11 ID:QA-0163748大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

対応

妊娠のタイミングでの雇い止めは非常にリスキーであり、通常は避けます。
理由が妊娠ではないとしても、ご提示のような過去の対応であり、そのような根拠を示すことができそうにない場合には、そのリスクは何倍にも高まる状況でしょう。
問題行動のたびに指導や懲戒、本人の反省など証拠がない状況では手の打ちようがありませんので、産育休取得後の復帰からゼロスタートでしっかりした人事管理をするしかないと思います。
もちろん就業規則ハラスメント指針適用の場合は、全社員公平に取り扱う必要があり、ターゲットだけを狙い撃ちにすることはできません。

たいへんな道ですが、正当な手段でしか対応は無理なので、この機に全社の管理体制を見直すべきかと思います。

投稿日:2026/01/26 11:07 ID:QA-0163600

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 高明
服部 高明
服部 社会保険労務士事務所 代表

均等法

 以下、回答いたします。

(1)男女雇用機会均等法第9条では、「婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等」として、次のことが定められています。
3 事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法第65条第1項の規定による休業を請求し、又は同項若しくは同条第2項の規定による休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由であって厚生労働省令で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。

(2)そして、上記の「解雇その他不利益な取扱い」には、「期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと」が含まれています。

(3)また、上記の「理由として」については、原則として、妊娠・出産等の事由の終了から1年以内に不利益取扱いがなされた場合は「契機として」と判断することとし、妊娠・出産等の事由を「契機として」不利益取扱いを行った場合は「理由として」(事由と不利益取扱いとの間に因果関係がある)と解され、法違反になるとされています。
 但し、これらの「例外」に該当すると判断しうるケースとして、「妊娠等の事由の発生前から能力不足等が問題とされており、不利益取扱いの内容・程度が能力不足等の状況と比較して妥当で、改善の機会を相当程度与えたが改善の見込みがない等」があげられています。

(4)本件、この「例外」ケースに該当するのか否か、具体的には、「これまでの勤務態度や周囲とのトラブル」が「就業規則の解雇事由(4年3ヵ月になるため解雇事由とした)」に該当するのか、そして、「改善の見込みがないのか」。また、「その度にこちらが折れるような対応をしてきてしまった」とのことですが、これは「改善の機会を相当程度与えた」ことに相当するのかなどについて、精査する必要があると考えられます。

(参考)
「男女雇用機会均等法のあらまし」(厚生労働省)
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/content/001444637.pdf

投稿日:2026/01/26 13:12 ID:QA-0163610

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、1につきましては、通常であれば可能といえます。

但し、更新しない理由については、あらかじめ雇用契約書等で明示されておく法的義務がございます。万一そうした記載が無ければ、真の理由ではなくとも妊娠を理由とするように解される可能性が生じかねません。

加えまして、勤務態度についてきちんと改善の指導がなされていなければ、これもまた妊娠が理由と判断される可能性がございますので、注意が必要です。

2につきましては、雇用終了後に育児休業を取得する事は不可能ですので、更新されない事が確定した場合には拒否される事で差し支えございません。

3につきましては、仮に取得出来る場合ですと、無期転換の申し入れには対応する義務が発生します。

投稿日:2026/01/26 19:08 ID:QA-0163632

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本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。



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