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人事マネジメント「解体新書」第88回
最新版「研修」の傾向と対策
~経営に貢献できる人材の育成に向けた、研修の新しいトレンドを紹介【後編】[前編を読む]

経営を取り巻く環境の変化によって、企業における社員教育の狙いや内容も大きく変化。人事・人材開発部門は、会社と個人の双方にとって、より効率的な「研修」を行うことが求められている。『前編』では、階層別研修を中心としたコンテンツに関する、近年の傾向を見てきたが、『後編』では、「グローバル研修」「コンプライアンス(法令遵守)研修」など、近年、企業側のニーズの高まっている研修を中心に、その内容と実施する際のポイントを紹介する。

近年の研修の傾向と実施する際のポイント【3】

(6)グローバル研修

◆グローバル展開に不可欠な「適応力」「コミュニケーション力」を高める
人口が減少し、日本市場の成長が鈍化する中、日本企業の海外市場への依存度が急激に高まっている。そのため、多くの企業にとって、グローバルにビジネスを展開するために必要な人材を育成する「グローバル研修」は、緊急の課題となっている。

研修の対象を日本人に限定して考えた場合、「グローバル研修」で重視されるのは、海外における事業展開での「適応力」「コミュニケーション力」を高めること。実際、企業での研修内容を見ると、異文化や現地法人と適応しながらコミュニケーションを取り、ビジネスを推進していくことができる人材を育成するためのプログラムにウエートを置いている企業が多いことが分かる。

海外で仕事をすれば、日本では予測できなかった事態が起こることもある。そこから生じるさまざまなストレスに対する耐性を高めていくため、近年は、異文化コミュニケーションへの理解と適応力をいかに備えていくかが大きなテーマになっている。また、周囲との意思疎通や報告・連絡・相談など、日常業務を円滑に進めていかなければならない。そのため、手段としての「語学力」の強化は、依然として根強いものがある。この他にも、「役割転換のための教育」「赴任地ビジネスの理解」「自社価値観の普及」など、プログラム内容が多岐に渡っているのが昨今の「グローバル化研修」の特徴である。

◆事前に「異文化対応マネジメント研修」を実施し、“予防接種”を図る
「グローバル研修」の中でも注目を集めているのが「異文化対応マネジメント研修」である。日本法人におけるマネジメント経験が十分ではなく、それまで一般社員だった人材が管理職として現地法人に出向くケースが多いため、現地のメンバーをうまくマネジメントできない事態が頻出しているからだ。このような事態を回避するには、マネジメントスキルを学ぶと同時に、疑似体験などを通じて、赴任地に行く前にその文化や現地の慣行などをよく知ること。また、どのような態度・スタンスでマネジメントしていけばいいのかを“肌感覚”で理解し、自分自身の手で何とかやれる状況をイメージしておくことが必要になる。「異なる国の人たちは、こういう考え方をしているのか」「それに対して、何をしなければならないのか」といったポイントを知っておくことで、日本とは異なる状況に対しても、うまく対処できるようにする“予防接種”的な研修である。

◆全体のフレームワークの下、テーマや自社の状況によって自社か外部を活用するかを決める
グローバル研修において人材育成に取り組むには、まず全体のフレームワークを構築することが重要である。今後のグローバルレベルでの事業展開を踏まえ、どのような要件・知識・経験を備えた人材がいつまでにどれくらい必要になるかを見定めた上で、育成となる対象や教育内容を決めなければならない。具体的なプログラムには、以下のような種類と内容が考えられる。テーマや自社の状況によって、自社内で行うのか、それとも外部機関を利用した方が効率的なのかをよく考え、選択していく必要がある。

  • 語学研修
    ビジネス英語、TOEIC、中国語、その他外国語
  • 実務研修
    グローバルビジネス対応、トラブル対応(法規契約実務)、貿易、輸出入実務、工場管理、人事・労務管理、マネジメントスキル、赴任者の役割認識
  • 異文化理解・対応研修
    異文化への理解・対応、ビジネスコミュニケーション、現地知識・法律・慣習、家族帯同に関する知識・留意事項
  • 現地ビジネス理解のための研修・セミナー
    現地企業視察・見学、現地ビジネス事情セミナー、現地進出日本企業によるセミナー、現地ビジネスパーソンとの交流、現地法人での実務経験(インターンシップ)

(7)コンプライアンス(法令遵守)研修

◆コンプライアンス(法令遵守)に対する問題意識と自覚を持ち、不祥事を未然に防ぐ
近年、情報漏えいや偽装問題のほか、製品の事故、サービスの不徹底、顧客からのクレーム、災害対応など、企業はかつてないほどの多様なリスクに取り囲まれている。このような状況下でリスクマネジメントを怠った結果、大きなダメージを負い、消滅していった企業も決して少なくない。また、対応を怠った経営者が、巨額の賠償を命じられるケースも増えている。訴訟問題が大きな経営課題となっている現在では、リスクマネジメントを怠った時の損害は想像以上に大きく、またその影響も、投資家、顧客、取引先、従業員、金融機関、地域社会など広範囲に及ぶ。そこで求められるのが、コンプライアンス(法令遵守)の姿勢と的確な行動である。コンプライアンス(法令遵守)は、単に法律を守ればいいという問題ではない。その背景にある精神や価値観、さらに倫理や社会規範に従う、といった広範な意味で必要とされるものだ。その内容を学ぶのが「コンプライアンス(法令遵守)研修」である。

実際の研修では、「経営におけるコンプライアンスの意味とその重要性の理解」「自分の行動のチェックとその後の意識と行動の変容」などについて、講義や他社事例によるケーススタディを通して学ぶことが多い。社員一人ひとりがコンプライアンスに対する問題意識と自覚を持つことによって、組織における不祥事等の未然防止につなげていくことを目的としている。その際に重要なのは、企業利益と倫理が相反する場合には、必ず倫理を優先させるという「基本原則」を全員が理解し、納得することである。この点を、決して忘れてはならない。

◆責任範囲や実務経験に応じて、階層別に実施するのが効果的
「コンプライアンス(法令遵守)研修」を実施する時は、全社一律に行うよりも、企業内の責任範囲や実務経験に応じて階層別に行う方が効果的である。求められる内容やレベルが異なるからだ。また、役員に対する研修は外部講師を招いて行うことが多いが、それ以外は社内のコンプライアンス担当が事務局となって行うのが一般的だ。特に、具体的な事例や体験談をベースに議論する場合は、自社の社員が講師を務めた方が説得力がある。以下に、各階層で行われる代表的な内容を示す。

  • 新入社員、一般社員
    コンプライアンス(法令遵守)に関する基礎知識を学ぶ。「コンプライアンスとは何か」「行動規範遵守の重要性」「従業員の心構え」「コンプライアンス違反がどのような影響を与えるか」など
  • 主任、係長クラス
    コンプライアンスへ(法令遵守)への対処法を理解する。「どのような事例が想定されるのか」「事例に対する具体的対処法の理解」「部下への見本となる行動」など
  • 課長、部長クラス
    リスクが起きた時の、組織的な問題解決策の実践方法を習得する。「組織におけるコンプライアンス機能について」「コンプライアンス機能を有効に働かせるための管理職としての役割」など
  • 役員
    経営者として、コンプライアンス(法令遵守)をリードする役割を理解する。「社内コンプライアンス体制の構築法」「企業における社会的責任と経営者の責任のあり方」など

◆“温度差”のあるテーマなので、タイミングを見計らい、緊張感をもって実施する
他の研修と比べて、「コンプライアンス(法令遵守)研修」は、社員それぞれの問題意識や職種・役職の違いなどによって“温度差”が生じやすい。また、問題が発生していない時には関心が低くなりがちで、内容が身に付かないこともある。参加者が緊張感をもって研修に臨めるようにするには、「自社で問題が発生した(しそうになった)直後」「同業他社で問題が発生した直後」「業界で規制緩和、ルール変更があった時」「自社の組織に大きな変更があった時」「海外進出、異業種参入など、文化・風土の違う領域で事業活動を始める時」といったように、タイミングを見計らって実施するといいだろう。

(8)ダイバーシティ研修

◆多様化した社員に対する理解と適切な施策・対応を学ぶ
近年、ダイバーシティという言葉が至るところで使われるようになった。ダイバーシティ(Diversity)は「多様性」と訳されることが多いが、「Diversity & Inclusion」を省略したものであり、本来の意味は「多様性の受容」ということである。この「受容」という点がとても大切だ。人間は人種や性別、年齢、身体障害の有無などの外見的な違いだけでなく、宗教や価値観、社会的背景、生き方、性格、態度、嗜好など、その内面もそらぞれ違う。ダイバーシティとは、そのような個々の相違を受け入れると共に、それを認め、活かしていくことである。また、それは「属性」だけに限らず、「働く条件」の違いなども含まれる。属性や条件の異なる人たちが持つ能力・スキルの活用を図るには、多様化した社員に対する理解と適切な施策・対応が必要になる。そのことを学ぶのが「ダイバーシティ研修」である。

これまで日本では、同質的な人たちで組織が構成されることが多かった。そこに多様な人材が増えると、お互いのバックボーンが異なるため、コミュニケーションギャップや不和・対立が起こりやすくなる。すると、指示命令がうまく伝わらなくなってしまい、チームのパフォーマンスや生産性の低下を招くことになる。特に、男性正社員が中心の日本企業では、このようなことが起こりがちである。だからこそ、なぜダイバーシティが求められているのかという基本姿勢を、まず徹底して教えていく必要がある。ダイバーシティは活かされるべき強みであることを、十分に理解してもらうのだ。

【属性の違い】
  • 性別~「男性」⇔「女性」
  • 身体状況~「健常者」⇔「身体障害者」
  • 世代~「高齢者」⇔「若年者」
  • 人種・国籍・民族・宗教 など
【働く条件の違い】
  • 雇用形態(正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト・パート社員、再雇用制度)
  • 働き方(在宅勤務、短時間勤務、フレックスタイム、育児休業・介護休業の取得)
  • 働く場所(在宅、地域限定社員、転勤前提の社員) など

◆多様な人材を活用することにより、新たな価値を生み出すことができる
「ダイバーシティ研修」で多く取り上げられるテーマは、女性と外国人の活用だ。女性活用に関しては、能力やスキルに個人差はあっても、男女差はないということを徹底して伝える。特に男性管理職向けの研修では、経営トップの強い女性活用方針を伝え、女性社員のモチベーションを高め、戦力化することが重要であることを十分に理解してもらう。それが企業の生産性を高め、業績の向上へとつながるからだ。

このようなアプローチは、外国人活用の場合も同様だ。まず前提として、外国人は日本人とは異なる志向・習慣を持つことを理解した上で、彼らの特性を活かすための方法を学ぶ必要がある。これまでの日本企業の仕事、組織風土、マネジメントのあり方などの改善・見直しなどにつながり、多くの価値をもたらすことにもなるからだ。そのためにも、日本人社員が異文化に対する理解と配慮を心がけ、対応していくことがポイントになる。

◆「価値観」をベースに「一人ひとりは違うが、ゴールは共通」というスタンスを持つ
研修を実施する場合は、一方的な講義だけに止めないほうがよい。できるだけディスカッションや演習を多く取り入れ、参加者同士の意見交換や経験の共有化を促進し、刺激し合いながら学べるような場にするといいだろう。各人に違いがあるからこそ、衝突は起きる。そのような混乱が起きた際、違いを受け入れた上で、的確に対応できる仕組みを考え、運用していくことが大切だ。そのためには企業としての「価値観」をベースに、「一人ひとりは違うが、ゴールは共通」というスタンスを持つことが重要である。そして、常にマイノリティー(少数派)を理解しようとする思いやりの気持ちと配慮が欠かせない。また、そういったことを研修中だけに限らず、終わった後もさまざまな機会を通して言い続けることにより、ダイバーシティの精神が組織内に浸透していく。

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