あなたの仕事は○○○ワーク?

アイデム人と仕事研究所

関 夏海(せき なつみ)

現在もしくは将来的に正社員で働きたい人の割合は?

また、パート・アルバイトで働いている女性に、現在もしくは将来的に正社員で働きたいと思うか(図6)と、その理由(図7、8)を聞いています。正社員で「働きたい」は43.5%で、その理由として最も多くの回答を集めたのは「退職金や年金が手厚いから」(54.8%)でした。「他の雇用形態より賃金が高いから」も46.5%となり、お金の面で正社員を希望する方が多いようです。

一方、正社員で「働きたくない」は56.5%となり、正社員になることを望んでいない方が半数以上となりました。その理由として最多回答となったのは「家事や育児があり働ける時間が限られているから」で48.3%、次いで「気楽に働きたいから」が45.3%、「扶養の範囲内で働きたいから」は43.3%、「余暇や休息の時間が減るから」は35.8%となりました。時間や収入に制限がある主婦では、家庭・生活に重きをおく理由からパートを選択していることがわかります。

図6:現在もしくは将来的に正社員で働きたいか<複数回答>
現在もしくは将来的に正社員で働きたいか<複数回答>
図7:現在もしくは将来的に正社員で働きたいと思う理由<複数回答>
現在もしくは将来的に正社員で働きたいと思う理由
図8:現在もしくは将来的に正社員で働きたくないと思う理由<複数回答>
現在もしくは将来的に正社員で働きたくないと思う理由

新しい見方を持ちながら過去の情報を復習してみると、時には新しい発見もあるもので、今回で言えば私は「学生は仕事内容よりお金を優先している」人が多いと気付くことができました。もしかしたら学業が「ライクワーク」で、バイトは「ライスワーク」として取り組んでいる方が多いのではと感じています。

私は一つの職場での仕事の中に、ライクワーク・ライスワークの二つの要素が混合に存在すると考えていますが、副業・複業を容認し始める会社が多くなっていることを思えば、今後は「これは生活費のために」「この仕事は自分の満足のために」といったように、目的を分けて仕事を選ぶ方も増えてくるのかもしれません。

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アイデム人と仕事研究所は、求人媒体を発行する株式会社アイデムの研究部門です。アイデムは1970年に創業して以来、「人材採用」の側面から、企業経営のサポートをしてまいりました。そうした活動のなかで人と仕事研究所は、「採用後の人材を活かし、企業力を高めていただく」ための、各種情報・サービスの提供を行い続けてきています。 パート・アルバイトの活用を目的に調査・分析を行う「パートタイマー白書」や、人事マネジメントの成功事例記事、募集時賃金を集計し、その動向を伝える各種レポートなど。いずれの情報・サービスも、求人媒体事業を通じ、大手企業とは異なる“中小企業の「人」に関する課題”をつかむアイデムならではの、実践的な内容を旨としています。
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●文/関 夏海(せき なつみ)
2014年、株式会社アイデム入社。同年8月、人と仕事研究所に配属。賃金に関する統計・分析を担当。人と仕事研究所WEBサイトで発信している労働関連ニュースの原稿作成なども行っている。

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