採用活動で、最も大切にしたいこと
アイデム人と仕事研究所 研究員
三宅航太
10年前はどんな年?
十年ひと昔という言葉があります。変化のスピードが激しい現代においては、10年前ともなると、かなり昔のことのように感じます。この10年で、雇用を取り巻く環境はどのように変化したのでしょうか。今回は、弊社で毎年発行している「パートタイマー白書」の昨年と10年前の調査を比較しながら(※)、採用活動をする上で大切なことを考えてみたいと思います。
※調査対象は異なります(平成19年版:詳細はコチラ、平成28年版:詳細はコチラ)
10年前は、どんな年だったのでしょうか。現政権を担う安部首相が、初めて総理に就任したのは2006年9月でした。戦後最年少(当時52歳)で、戦後生まれの初めての内閣総理大臣でしたが、2007年9月に健康問題を理由に辞任しています。
企業に関わることで注目を集めたのは、食品関連の偽装問題(赤福、船場吉兆、ミートホープなど)が次々と発覚したことです。2007年は社会保険庁による年金記録問題、テレビ番組の捏造問題(「発掘! あるある大事典2」の打ち切り)などもあり、「今年の漢字」として「偽」が選ばれています。
パート・アルバイトを雇用する理由が変化
まず、企業が「パート・アルバイトを雇用する理由」について聞いた調査を見ていきたいと思います。2007年発行の「平成19年版パートタイマー白書」では、「人件費が割安だから」が74.4%で最多です。以下「社会保険・雇用保険の負担が少ないから」36.8%、「正社員に比べて採用しやすいから」35.9%と続いています(図1)
人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。