同一労働同一賃金の実態は?
岸川 宏(きしかわ ひろし)
パートタイマー白書や学生を対象にした就職活動に関する意識調査など、当研究所が独自で行っている調査から見えてくることを考察します。
正規と非正規の職務の違い
それでは、現状の非正規雇用と正規雇用の職務の違いは、どうなっているのでしょう。
当社が実施している『パートタイマー白書』から企業の考えをご紹介します。
平成26年版パートタイマー白書では、従業員が行っている業務のうち、定型的業務(※1)の割合と非定型業務(※2)の割合とどちらが多いかを、雇用形態別に聞いています。「正社員」「パート・アルバイト」「派遣社員」等が行っている業務のうち、「定型的業務」「非定形的業務」の割合は以下のとおりとなりました。
定型的業務の 割合が高い |
定型的業務と 非定型的業務の 割合は同程度 |
非定型的業務の 割合が高い |
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正社員 | 43.2% | 26.1% | 30.7% |
パート・アルバイト | 75.3% | 14.3% | 10.4% |
派遣社員 | 69.2% | 18.7% | 12.1% |
平成26年版 パートタイマー白書より
※ 1 定型的業務:操作方法や仕事の進め方のルールに則り、上司の指示に従って行う業務
※ 2 非定型的業務:ルールや上司の指示に従いつつも、自らの判断や裁量で行う業務
人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。