人事白書調査レポート2020 育成
従業員を育成できていると「あまり感じない」企業が過半数
「人材育成ポリシー」が共通言語化されている企業は3割。大企業では5割近く
社内で「人材育成ポリシー」が共通言語化されているかどうかを聞いたところ、「されている」(30.0%)、「されていない」(64.3%)、「わからない」(5.7%)という結果でした。「人材育成ポリシー」が共通言語化されていないという回答が6割強を占めていることは、企業が人材育成を進めていく上で大きな課題といえます。
従業員規模別で見ると、「されている」との回答が5001人以上で49.0%、1001~5000人で42.9%と高いものの、1~100人では16.8%に留まりました。規模の大きな企業ほど共通言語化がされていることがわかります。
自社に必要な人材像を「定義できている」企業が過半数。規模が大きな企業ほど割合が高い
育成を進めるにあたって、社内で必要な人材を定義できているのかを聞いたところ、「できている」(52.6%)が過半数を占めました。一方、「できていない」は43.9%で、その差は10ポイントもなく、状況が二分されていることがわかります。
従業員規模別で見ると、「できている」は5001人以上で61.2%、1001~5000人で54.3%となっており、規模の大きな企業ほど「できている」割合が高いといえます。
自社の育成施策によって、従業員を育成できていると「あまり感じない」が過半数
育成担当者は、自社の育成施策によって、従業員が育っていると感じているのでしょうか。最も多かったのは「あまり感じない」(51.1%)で、過半数を占めています。以下、「感じる」(29.0%)、「全く感じない」(12.7%)、「強く感じる」(1.2%)という結果になりました。
業績別に見ると、「強く感じる」と「感じる」を合わせた数値は、市況よりも良い企業で
27.6%、市況と同程度の企業で29.0%であるのに対し、市況よりも悪い企業では36.9%となっています。
実施時期 | 2020年3月16日~4月10日 |
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調査対象 | 『日本の人事部』正会員 |
調査方法 | Webサイト『日本の人事部』にて回答受付 |
回答数 | 4,620社、4,783人(のべ) |
質問数 | 168問 |
質問項目 | 1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.評価・賃金/5.ダイバーシティ/6.働き方/7.HRテクノロジー/8.新しい人事課題 |
出典:『日本の人事部 人事白書2020』
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