休職命令の妥当性
神経症の症状が悪化により、業務に支障をきたしている社員がおります。
診断名はうつ病ではありません。
もともとの既往症ではありましたが、3か月ほど前から、何らかの理由により症状が悪化し、依然できていたことができなくなったり、食欲不振等の理由から体調不良になることが多く、チームの他のメンバーへの影響は深刻な状況です。
本人経由できいた主治医のアドバイスによると、独り暮らしの家で休んでいるよりも、すこしでも会社に来て仕事をした方が病状の回復には有益とのこと、また、同じ業務を担当しているメンバーもいないことなどから、席の場所を融通するなど、極力本人の意向を重視して仕事をしてもらってきました。
しかし、数か月経過しても業績があまり向上せず、服薬の影響もあって仕事中や出張中に居眠りを頻発するなどの状況です。また、症状の好悪の差も大きいので、出来る仕事は喜んでやるが、それ以外はできない等、はたから見ると、本当に病気のせいなのか疑わしいという意見もでています。
会社としては他のメンバーへの負荷、本人の病状を考慮すると、ある程度まとまった期間(例:6か月)休職してもらい、症状がほぼ完全に回復してから復帰してほしいと考えております。
ただ、本人が休職に不安を覚え、また主治医のアドバイスをベースに、こちらの提案を受け入れてもらえるのは難しそうです。休職中は傷病手当金も支給され、その間会社ではなく、専門のカウンセリングやリワークへ通所することで症状を改善することなどを提案しております。
こういった状況で、会社が休職を命令することができるのでしょうか。
主治医、産業医との連携が必要になると思いますが、アドバイスのほど、どうぞよろしくお願いいたします。
投稿日:2017/03/09 12:12 ID:QA-0069616
- 惑星Hさん
- 東京都/その他業種(企業規模 51~100人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
現状は、休職を命じてもおかしくない状況
▼ 主治医、産業医という立場の異なる関係者の意見間に、大きな差異が存在するのかどうか分りませんが、これまで、会社がとってきた、本人に対する措置は、一定の評価に値するものと推測します。
▼ 然し、数カ月経過後においても、仕事振りの悪化、他メンバーへの負荷増加の観点からは、所謂、休職を命じてもおかしくない状況にあると思えます。(休職に関する就業規則の定めは、分りませんが・・・・)
▼ 決定に先立ち、主治医、産業医間で直接対話が出来れば、万々歳ですが、それぞれの立場上、そうはいかない可能性は小さくないでしょう。
▼ 最終的には、休職命令権者である会社として、会社業務にある程度の精通されている産業医の意見を基に、休職命令を発令されるべき段階に来ているのではないかと思考します。
投稿日:2017/03/09 18:03 ID:QA-0069619
相談者より
早速のアドバイスありがとうございます。
まずは産業医に相談し、取りえる方法を精査していきます。
投稿日:2017/03/10 13:41 ID:QA-0069639大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、文面内容を拝見する限りでは、業務に支障をきたしている事は明白ですので、何らかの措置が必要と考えます。
通常であれば当然休職措置が妥当といえるでしょうが、当事案の場合には主治医によって「すこしでも会社に来て仕事をした方が病状の回復には有益」という判断が示されている点が問題となります。これを文字通りに解釈すれば、休職させるとかえって病状の回復が遅れそうであるということにもなります。
素人考えでは理解しづらい非常に特殊な事案ですので、まずは適格に本人の病状及び業務への影響度合いを把握されることが重要といえます。
対応としましては、本人の許可を得た上で主治医と面談し本当に業務が遂行しうるのか直接確認されると共に、産業医への相談及び出来れば他の専門医によるセカンド・オピニオンを尋ねられるのが良いと考えます。
休職判断については、医師ではなく業務を命じる会社が主体的に行えるものですので、現実に労務に耐え難いという客観的状況があれば、休職命令を下しても違法ではございません。
また休職命令を発した際の当人の不安については、現時点で解雇は考えておらずあくまで健康回復の為の休職である事、それ故何よりも健康回復に専念してもらいたい事を丁寧に説明されることで解消する必要があるものといえるでしょう。
投稿日:2017/03/09 20:50 ID:QA-0069623
相談者より
アドバイスありがとうございます。
産業医をメインに、主治医や専門医と協議し、本人の納得を得たうえで最善の方法を探っていきます。
最終的には会社の判断になりますが、拙速にならず慎重に判断することが肝心ですね。
投稿日:2017/03/10 13:43 ID:QA-0069640大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
休職
専門領域である医療面にずいぶんと関与されているようにお見受けします。一般的に医療・治療は企業が関与すべきではないと考えます。なぜならガンを罹患した社員に、治療面で会社が関与できることはないからです。素人が関与すればリスクがあまりに大きく、治療に専念したり、体力温存のための勤務形態など、できるのはそこまでです。
本件は理由がなんであれ、服務規律を乱したり、著しい成果不良をちゃんと記録し、その都度本人と話し合いを持ち、体調面で気遣うのが良いかと思います。休職命令の前に、事実認定と本人の認識を共有し、さらに産業医の意見も含め、命令ではなく本人納得の上で休職に入るなどが無難ではないでしょうか。
投稿日:2017/03/10 23:04 ID:QA-0069650
相談者より
ありがとうございます。
基本的には主治医の診断とアドバイスをベースに勤務環境の配慮を行ってきました。
それでもなかなか体調回復の目途がたたず、主治医のアドバイスとチームの状況との落としどころがなかなか見いだせずにいました。
休職の可否は会社が最終判断権をもつとはいえ、一方的な命令になってしまっては禍根を残すことになり、双方にとって不利益になりますので、産業医の意見もききつつ、会社、上司、本人とじっくり話し合っていきます。
投稿日:2017/03/13 09:46 ID:QA-0069663参考になった
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