有給休暇の1時間単位の取得について
現在、育児と仕事の両立支援について検討を進めていますが、その中で有給休暇を1時間単位で取得できることで育児時間をフレキシブルに対処ができるという意見がありました。
上記の対応について適法の可否をお伺いしたいと思います。
また育児支援策で上記対応の事例があれば、あわせてお願い致します。
投稿日:2006/08/08 11:38 ID:QA-0005661
- *****さん
- 東京都/医療・福祉関連(企業規模 31~50人)
この相談に関連するQ&A
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
有給休暇の1時間単位の取得
■年次有給休暇を半日単位で付与することは可能ですが、時間単位で付与することは認められていません。労働基準法の適用がなされない公務員は時間単位で付与している例もありますが、労基法が適用される民間企業では事例はありません。
■一方、半日年休を付与することは可能です。これは法的に明文化したものではありませんが、行政解釈で「労働基準法第39条に規定する年次有給休暇は、1労働日を単位とするものであるから、使用者は労働者に半日単位で付与する義務はない」としていることから、労使の合意があれば半日年休を認めても差し支えないとの反対解釈により可能としているものです。
■労基法が制定された1947年には、おおよそ「育児・介護」と「仕事」との関わりは毛頭もなく、年次有給休暇はひたすら労働者の疲労回復、或いは健康増進の観点から1日単位以外の取得は考えられなかったのです。この考えは、現在も基本的には変っていませんので、育児や介護の関連で時間単位の付与に結びつくとは考えられません。むしろ、日常の就業との関係で、短時間労働や就労間短縮の観点から環境整備するほうが、無理が少なく、現実的だと思います。
投稿日:2006/08/08 14:56 ID:QA-0005663
相談者より
川勝様
大変参考になりました。
ありがとうございました。
投稿日:2006/08/08 15:14 ID:QA-0032364大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
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