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固定残業手当について

弊社は社員数約30名のベンチャー企業です。

一昨年まで、残業手当は月額3万円までという規制があり、
毎日残業時間を申請し、それぞれ1時間×1,000円の計算で、
最大3万円まで支払われておりました。
※この場合、ほとんどの社員が毎月3万円支給対象となります。
※30時間を超えた分の残業は「サービス残業」となります。

ところが、昨年から、
代表が言うところの「年俸制」が導入され、
残業手当を4万円で固定し、月の給与と合わせて支給されるようになりました。
※賞与は会社成績に応じて別途支払うという規定です。
※残業手当については、新入社員でもリーダークラスでも、営業でもデザイナーでも、
役職、職種に問わず、4万円の固定手当てです。
※固定ですので、残業時間が月40時間以下の社員にも4万円が支払われます。

就業規則を見直すにあたり、
どうしてもこのルールがひっかかっていろいろと調べているのですが、
やはりこれは違反ですよね?

「弊社のような小さな会社が労働基準法を全て守っていたら、すぐにつぶれてしまう」
という役員の意見も分かります。

中小企業に許される規定範囲というのはないのでしょうか?

また、月額4万円の固定手当てについて、
正当な理由付けが出来る方法があれば、
あわせてご教示ください。

宜しくお願い致します。

投稿日:2012/06/19 13:56 ID:QA-0050071

*****さん
東京都/広告・デザイン・イベント(企業規模 31~50人)

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答4

プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

固定残業手当について

固定残業手当を合法に扱うには、
残業手当の金額、何時間分の残業時間が含まれているのか明確でなければなりません。
また、残業時間分を超過した時間については、別途割増賃金を支払わなければなりません。

月額4万円でもかまいませんが、
残業単価は各人によって異なりますので、一律1000円というわけではありません。
各人によって残業時間分は異なります。
単価が高い人の方が、残業時間分が少なくなりますから、残業時間分も一定にするのであれば、単価の高い人に合わせることになります。

労働基準法は、最高の基準ではなく、最低の基準とされていますのでさらなる中小企業範囲というものはありません。

投稿日:2012/06/19 16:57 ID:QA-0050075

相談者より

ご回等ありがとうございました。

投稿日:2012/06/20 11:40 ID:QA-0050105参考になった

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プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

正当化できる方法は見当たない。法の定めの範囲内で経営計画を

労基法には、「 みなし労働時間制 」 というのがありますが、ご説明による 「 月額4万円の残業固定手当 」 を正当化できる方法は見当たりません。 「 法を守れば経営が成り立たない 」 という気持ちが分らぬ訳ではありませんが、「 違法行為を、運用し続ければ、経営が成り立たなくなるリスクが大きい 」 ことを認識することの方が重要です。 厳しければ、厳しいなりに、経営として割ける総人件費の枠の中で、業務効率を挙げること、月例給、問題の残業手当、賞与などの割り振りを、法の定めの範囲内で、経営計画として策定するのが、経営者の責務でしょう。 御社と同規模の会社は、伍萬とあります。 自社が苦しければ、他社はもっと苦しい筈と信じ、見直しを行うことが一つの解だと考えます。

投稿日:2012/06/19 19:58 ID:QA-0050082

相談者より

その通りだと思います。
勇気を出し、役員に相談してみます。
ありがとうございました。

投稿日:2012/06/20 11:41 ID:QA-0050106参考になった

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プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

コンプライアンス

実質を無視して残業代を固定させ、結果として支払いを逃れる(減じる)方法はありません。
発言をお読みしますと役員の方はコンプライアンスのご理解に足りないように感じます。「法の裏をかく」行為が出来るのか?と問われれば「出来ない」としか答えようがありません。厳しいご状況はもちろん存じておりますが、コンプライアンス違反で従業員から裁判を起こされた場合のリスクとどちらを優先されるかだと思います。結局現実的な対応としては「無駄な残業」の排除しかないといえます。上司の顔色をうかがったり、定時に上がることを忌避するような風潮があれば、それこそが一番会社にリスクと損害を与えかねないものであることをご理解いただきたいと思います。

投稿日:2012/06/19 20:23 ID:QA-0050086

相談者より

ご回答ありがとうございました。

投稿日:2012/06/20 11:42 ID:QA-0050107参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご質問の件ですが、月額固定残業手当につきましては、各社員毎に実際行われた時間外労働に関して法定割増率で計算した額以上になっている事が求められます。そうでなければ不足分を追加で支給しなければならず、そうした支給が無ければ当然労働基準法違反となります。こうした点につきまして、年俸制や企業規模は関係ございません。(※ご周知の通り、月60時間を超える時間外労働割増率(×1.50)については中小企業への適用が猶予されています。)

「弊社のような小さな会社が労働基準法を全て守っていたら、すぐにつぶれてしまう」との意見もあるようですが、決してそんなことはございません。実際殆どノー残業で業績を上げている中小企業もございますし、こうした意見はある種の誤った固定観念でしかなく、当初から法令遵守の為の創意工夫を放棄した考え方といえるでしょう。

従いまして、固定残業代のみの支給で済ますことなく、実際の時間外労働に応じて法定の割増賃金支給に不足がないようにされることが必要です。

投稿日:2012/06/19 22:46 ID:QA-0050093

相談者より

ご丁寧にありがとうございました。
今後とも宜しくお願い致します。

投稿日:2012/06/20 11:43 ID:QA-0050108参考になった

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