非管理職からの課長(管理監督者)登用
等級制度で管理職層ではない、非管理職層から課長(管理監督者)に登用する場合のリスク、懸念事項を検討しております。登用予定の社員は、数年後には等級での管理職に昇進予定です。
管理監督者としての要件、
①事業主の経営に関する決定に参画し、労務管理に関する指揮管理監督権限
を認められていること
②自己の出退勤をはじめとする労働時間について裁量権を有していること
③一般の従業員に比べその地位と権限にふさわしい賃金上の処遇を与えられ
ていること
①、②はラインマネージャーですので、権限として持っております。問題は③であり、どのような処遇が必要かご教示願います。課長手当は支給予定ですが、時間外手当はどうすべきか悩んでおります。管理監督者という事で、時間外手当を支給しない場合、現在の年収より明らかに下がります。
投稿日:2021/09/14 13:35 ID:QA-0107667
- ikepjapanさん
- 東京都/建築・土木・設計(企業規模 11~30人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
管理監督者になって賃金が下がるという逆転現象は、いわゆる名ばかり管理職の典型例とされていますが、実態にもよります。
年収が下がる原因ですが、総労働時間はほぼ変わらないのに、あるいは増えたのに年収が下がるようであれば、名ばかり管理職とされるリスクが大きいといえます。
管理監督者となり、従来の残業もなくなり、あるいは激減し、その結果として、年収が減ったということであれば、そうでない可能性もあります。
③の労働条件は重要な要素であり、労働条件が下がるようであれば、管理監督者とはいえません。
投稿日:2021/09/14 17:14 ID:QA-0107676
相談者より
小高先生、ご回答頂き、ありがとうございました。賃金面での不利益とならないよう処遇致します。
投稿日:2021/09/15 09:03 ID:QA-0107695大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
賃金政策
権限や条件として管理監督者の要素を満たしていると思いますが、問題の給与が減るという体制は大きな問題です。「地位と権限にふさわしい賃金」を満たしていません。
残業のような労働集約的成果ではない企業貢献で評価を受ける以上、それに沿う賃金制度が出来ていないことが大きな問題でしょう。残業なしでも当然年収が減らない給与とする。成果目標を明確にして、達成時は以前の1.5倍以上くらいに所得が増えるボーナスがあるというような、制度設計が欠かせません。
投稿日:2021/09/14 21:56 ID:QA-0107687
相談者より
増沢先生、ご回答ありがとうございました。権限と地位に相応しい報酬となるように、設計の見直しを行います。
投稿日:2021/09/15 09:04 ID:QA-0107696大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、管理監督者では③にもございますように、地位と権限にふさわしい処遇とされる事が求められます。
当事案のように時間外手当無で現在の年収より下がるという事でしたら、現状が極端な残業過多でもない限り③の要件を満たしていないものといえるでしょう。
従いまして、少なくとも課長手当を現状よりアップさせる事でこうした低い処遇の改善を図られるべきといえるでしょう。手当のみでも十分な改善が見込めないようでしたら、基本給の改訂等を行われる必要がございます。
投稿日:2021/09/15 18:17 ID:QA-0107722
相談者より
服部先生、ご回答ありがとうございます。課長手当は一律ですので、本来時間外手当として支払われるべき金額を支払うことで検討させて頂きます。
投稿日:2021/09/16 10:30 ID:QA-0107738大変参考になった
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