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【解説】「テレワーク」ガイドラインの変更点と実務対応

一般社団法人日本テレワーク協会 主席研究員

今泉 千明

3 テレワークガイドラインの検討内容

テレワークガイドラインでは、次の内容を検討しました。

(1)在宅勤務に加えてサテライトオフィス勤務、モバイル勤務の活用方法を追加
(2)テレワークにおける労働時間の管理

  • 1:通常の労働時間制度で、労働時間を適正に把握できる場合を明確化
  • 2:中抜け時間の扱いを整理
  • 3:半日等部分的にテレワークする際の移動時間の扱いを整理
  • 4:フレックスタイム制や裁量労働制をテレワークでも活用できることを明示
    事業場外みなし制度について、IT機器(スマートフォンなど)の普及により、その活用が困難と考えられる可能性があるため、活用できる条件を明確化

(3)テレワークによる長時間労働を防ぐため、深夜労働の制限や深夜・休日のメール送付の抑制などの手法を推奨
(4)テレワークにおける事業者による安全衛生管理について整理

4 労働基準関係法令の適用と労働条件の明示

【変更点】 モバイル勤務について新たに追記
テレワークを行う場合においても、労働基準関係法令(労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法等のすべて)が適用されます。
使用者は、労働契約を締結する際、労働者に対し、賃金や労働時間のほかに、就業の場所に関する事項等を明示しなければなりません(労働基準法15条、労働基準法施行規則5条1項1の3号)。
ガイドラインでは、「労働者に対し、就労の開始時にテレワークを行わせる場合には、テレワークを行う場所を明示しなければなりません」となっています。

労働者がモバイル勤務主体で勤務する場合、就業の場所についての許可基準を示したうえで、「使用者が許可する場所」といった形で明示することも可能です。コワーキングスペースをサテライトオフィスとして利用する場合などは、利用方法を明示することが望まれます。

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この記事ジャンル テレワーク、リモートワーク

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