配属先を意識して選考を行っている企業ほど、社員の活躍割合が高い
5001人以上の企業では配属先ごとに選考フローを分けるケースも
新卒の選考に際して、入社後の配属を意識しているかについて聞いた。全体では、「入社後の配属先をある程度意識して選考を行っている」(35.8%)という回答が最も多い。これに「入社後の配属先を強く意識して選考を行っている」(28.7%)と「入社後の配属先ごとに選考フローを分けている」(12.7%)を合わせると77.2%となり、8割弱の企業は程度の差はあるものの、選考時に配属を意識していることがわかる。
従業員規模別に見ると、5001人以上の企業では、「入社後の配属先ごとに選考フローを分けている」(31.3%)と回答した割合がかなり高くなっている。また、1~100人規模の企業でも、「入社後の配属先を強く意識して選考を行っている」と回答した割合が37.6%と、4割近くにのぼった。
高く評価されて入社した人が、3年目に8割以上活躍している企業は、30.1%
選考で高く評価されて入社した人の中で、何割が3年後に活躍しているかを聞いたところ、「6~7割程度は活躍している」(27.5%)が最も多い回答となった。また、「全員が活躍している」
(7.3%)と「8~9割程度は活躍している」(22.8%)を合わせると30.1%となり、約3割の企業では、高く評価されて入社した人のうち8割以上が活躍していることがわかる。一方、「4~5割程度は活躍している」(15.4%)、「2~3割程度は活躍している」(6.5%)、「活躍している人は1割以下」(1.7%)を合わせると23.6%。選考で高く評価されて入社した人のうち、5割以下の従業員しか活躍していない企業も、4社に1社程度あるようだ。
配属先を意識して選考を行っている企業ほど、社員の活躍割合が高い
結果をクロス集計し、選考時の配属への意識と入社後の活躍ぶりの相関関係を探る。際立っているのは、「入社後の配属先ごとに選考フローを分けている」と答えた企業の数値だ。「全員が活躍している」(13.3%)、「8~9割程度は活躍している」(26.7%)、「6~7割程度は活躍している」(31.1%)を合わせると71.1%となり、全体で見た数値(57.6%)より13.5ポイント高くなった。この合計数値は、「入社後の配属先を強く意識して選考を行っている」企業で62.7%、
「入社後の配属先をある程度意識して選考を行っている」企業で56.7%、「選考時点では入社後の配属先は特に意識していない」企業で45.7%と、徐々に下がっている。
実施時期 | 2019年3月19日~4月9日 |
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調査対象 | 『日本の人事部』正会員 |
調査方法 | Webサイト『日本の人事部』にて回答受付 |
回答数 | 5,022社、5,273人(のべ) |
質問数 | 146問 |
質問項目 | 1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.評価・賃金/5.ダイバーシティ/6.働き方/7.HRテクノロジー/8.組織活性化 |
出典:『日本の人事部 人事白書2019』
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