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【ヨミ】カスタマージャーニー カスタマージャーニー

「カスタマージャーニー」とは、直訳すると「顧客の旅」。もともとマーケティングで使われていた用語で、顧客が商品を知り、購入し、その後に評価やレビューを行うまでの一連の流れを旅に見立て、こう呼ぶようになりました。また、カスタマージャーニーを時系列に並べ、顧客の行動や心理状態を可視化したものは「カスタマージャーニーマップ」と呼ばれ、マーケティング手法の設計や改善に役立てられています。採用におけるコミュニケーションにも役立てられるとして、近年注目されている考え方です。(2019/1/18掲載)

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カスタマージャーニーのケーススタディ

自社のターゲットは、何を考えているのか?
採用にも活用できるカスタマージャーニーマップの作り方

かつて人々の情報収集の手段は、テレビや新聞、雑誌などが主流でした。しかし現在ではマスメディア以外にも、WEBメディアやSNSなど、多様な手段で情報を得ることができます。これにより、企業における情報発信の方法は多様化。企業と個人のかかわり方も、より複雑になりました。

こうした中で企業には、社外に向けてどのような手段でどんな情報を発信するのかを、改めて設計することが求められています。その際に役に立つのが、カスタマージャーニーマップです。

カスタマージャーニーマップを作るには、まずはペルソナ(ターゲットとなりうる架空の人物像)を明確にする必要があります。商品やサービス、あるいは自社の情報をどのような人に届けたいのか、より具体的に人物像を定めます。ペルソナを詳細に定めることで、「ペルソナであればどのように感じるか」を常に意識し、コミュニケーションを設計できるようになるのです。

ペルソナを決めた後は、ゴール設定を行います。採用であれば「採用ページを見てもらう」ことなのか、「自社にエントリーしてもらう」ことなのか、「内定を承諾してもらう」ことなのか。目的をどこに置くかによって、取るべき手段や、伝え方が異なるため、注意が必要です。

次に行うのが、情報収集。オンライン・オフラインのデータ分析や、顧客へのヒアリングなどを通じて、情報を集めていきます。この情報をもとに、ペルソナとなる人物が何に魅力を感じ、どういった行動をとるのかについて仮説を立てることで、実際の施策に役立てることができます。

これらを踏まえ、最終的にフレームワークへと落とし込みます。横軸に、「認知」「関心」「比較検討」「決定」などのプロセスを並べ、縦軸にはタッチポイント(ターゲットが使いそうなメディアやSNSなど、情報の接点となるもの)やそのときの行動、心理状態などを並べます。各フェーズで何を感じ、どのような行動をとっているのかをマッピングすれば、カスタマージャーニーマップの完成です。

カスタマージャーニーを作成するメリットは、企業目線ではなく顧客目線のアイデアを出せるようになること。企業側がメッセージを押し付けるのではなく、顧客の行動を見つめることで、打ち出すべき内容は変わってくるはずです。企画の精度が上がれば、同じコストでもより大きな成果を出せるようになるでしょう。

大切なのは、一度作ったカスタマージャーニーマップを過信しすぎず、定期的にバージョンアップすること。顧客が触れる情報や、トレンドの移り変わりが激しい昨今では、少なくとも年に一度はペルソナ設定・ゴール設定から見直すことがカスタマージャーニーの精度を高めます。

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