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タナケン教授の「プロティアン・キャリア」ゼミ【第22回】
やめよう「アドオン人事」――「戦略人事」の「戦略」に、いま求められているものとは?

法政大学 キャリアデザイン学部 教授

田中 研之輔さん

タナケン教授の「プロティアン・キャリア」ゼミ

令和という新時代。かつてないほどに変化が求められる時代に、私たちはどこに向かって、いかに歩んでいけばいいのでしょうか。これからの<私>のキャリア形成と、人事という仕事で関わる<同僚たち>へのキャリア開発支援。このゼミでは、プロティアン・キャリア論をベースに、人生100年時代の「生き方と働き方」をインタラクティブなダイアローグを通じて、戦略的にデザインしていきます。

タナケン教授があなたの悩みに答えます!

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戦略人事という考え方は、広く受容されています。実際に『人事白書2021』の「戦略人事は重要である」という設問に対して、「当てはまる」(55.8%)、「どちらかといえば当てはまる」(35.2%)を合わせて91.0%という高い認識が回答されています。

『人事白書2021』の「戦略人事は重要である」

しかし、問題は認知のその先にあります。「戦略人事として機能しているかどうか」という設問に対しては、「当てはまる」(5.0%)、 「どちらかといえば当てはまる」(26.3%)を合わせた割合は31.3%に過ぎないのです。

「戦略人事として機能しているかどうか」という設問に対しては、「当てはまる」

この結果は、危惧する事態です。戦略人事の重要性を強く認識している一方で、人事部門が戦略人事として十分に機能できていない状況がうかがえるからです。戦略人事を実践できていないことが、人事担当者にとって悩ましい課題の一つになっているのではないでしょうか?

また、人事担当者の方々に人事施策に関するヒアリングをさせていただく際に、課題として浮かび上がるは次の点です。「戦略的に人事施策を実施していきたいが、経営戦略の意思決定に関わることができない。そのため、大がかりに変えていくことができない」(大手メーカー 50代 人事担当者)。

「人事部門が経営戦略の意思決定に関与しているかどうか」という設問に対しても、業種別に見ると特に興味深い回答が寄せられています。具体的には、市況よりも良い企業で「当てはまる」(15.7%)、「どちらかといえば当てはまる」 (35.8%)を合わせて51.5%。一方、市況よりも悪い企業はその割合が41.9%にとどまっています。

簡潔に述べるなら、経営状態の悪い企業は、良い企業に比べて、経営戦略の意思決定に関与した上で戦略人事を実践することができていないということです。

もともと戦略人事とは「戦略的人的資源管理(Strategic Human Resources Management)」のことを指し、従来型の採用・配置・調整・労務といった人事の役割にとどまらず、企業の経営戦略の目的達成を目指して、人事施策の総合的かつ戦略的なマネジンメント施策を意味しています。この点に準拠して、今私たちが考えなければならないのは、三つの戦略策定の中に人事戦略を位置付け、埋め戻す具体策についてです。

三つの戦略策定の中に人事戦略

経営戦略、事業戦略、人事戦略の三つです。この三つの戦略設計が具体的になされ、実践されている企業は、社員のキャリアブレーキを特定し、キャリアアクセルが踏まれた状態であるので、経営状況も好転していきます。

企業活動の最大エンジンは、人です。企業で働く人が、やりがいを感じながら、それぞれの人的資本を最大化して働いている状態が企業実績を伸ばしていくのです。

とはいえそれが難しい、というリアルな声もたびたび聞いています。今日からできることは三つあります。

一つ目は、CHRO・CHOと戦略人事について今一度、設計を行う。人事部門にみられる傾向として、「アドオン・マネジメント」があります。より良い人事施策を実施していくために、キャリア研修を実施し、1on1を導入し、キャリアアセスメントも実施する。さらに、という形で、毎年、毎年、人事業務が上乗せされていくのです。業務を増やしていくマネジメントは、戦略的とは言えません。

これからの3年で組織をどうしていきたいのか。そのために、いかに戦略的に人事施策を実施していくのかを人事最高責任者と対話をする機会を作ってください。そこでフォーカスしてほしいのが、「何をやめるのかを、戦略的に決定していく」ことです。

何をやめるかの判断は、難しくありません。人事施策全般をみて、形式的に実施されているだけで、効果がないものからやめていきましょう。

経営戦略で大切なことは、フォーカスポイントを見定めることです。戦略人事でも全く同じです。これまでの人事は、やめるという意思決定ができずに、業務過多の悪循環を引き起こしていたのです。

さらに、CHROの役割は、以前にもまして高まっています。組織内キャリアから主体的なキャリア形成が進む今、CX(=キャリアトランスフォーメーション)を推進していくことが戦略人事の課題です(*本連載第20回 今こそ、CX(=キャリアトランスフォーメーション)の推進を!でも触れています。)

戦略人事

この点に関連して、二つ目は、CHROが経営陣と戦略人事について定期的に話す機会を構築していくことです。経営陣も膨大な意思決定に追われていますから、CHROに戦略人事の意思決定をすべてまかせるという組織的信頼を勝ち得ることもポイントなります。最高人事責任者として、人事施策に関する大胆かつ戦略的な取り組みを展開できることが欠かせないのです。もちろん、すでに役割としては、経営戦略や事業戦略とひもづける形で人事戦略を提示していくことのできる立場にはいます。しかし、実態レベルでは、経営戦略や事業戦略が上位決定事項で、人事戦略がそれらを補う補填決定事項のように実施されているケースが少なくありません。

経営戦略、事業戦略、人事戦略は、上位下達の組織内決定ではなく、この三つが有機的に連関する組織を「戦略的」に構築していくことが大切なのです。それに向けて動けるのがCHROなのです。

最後に三つ目として、人事担当者としてできることについて述べておきます。いきなり大きな改革に取り組もうとすると頓挫します。できることは、いま実施しているキャリア開発プログラムや人事施策の効果をできるだけ数値・データで把握していくようにすることです。

簡易版アンケートを作成して、研修やキャリア面談の効果を可視化していくこともその一つです。経営層からみると、人事領域の主観的価値判断が気になるようです。戦略人事の取り組みの一つとして、パルスサーベイなどを用いながら、数値・データで提示していくことで、大胆な戦略人事の実施向けて、経営層と対話できるようになります。この取り組みは、いきなり経営戦略の中に戦略人事を埋め込んでいくという大文字の「戦略」なのではなくて、人事領域の取り組みのアウトプットや効果検証を通じて、経営層を説得していく小文字の「戦略」だと言えます。どちらの「戦略」なら実現可能かを見極め、戦略人事を実践していきましょう。

組織は変わります。人事はこれからの経営を担う組織の中枢機関です。採用・配置・管理・調整の従来型の人事マネジメントを円滑に実施しながらも、生産性や競争力の向上に向けて、人事部こそが企業のグロース部門である、という認識を皆で共有していくことにしましょう。

戦略人事における「戦略」とは、

  • (1)上位下達の組織内判断に対しては、経営戦略、事業戦略、人事戦略の三つの有機的関係性を構築し、
  • (2)CHROが抜本的な人事施策提言に向けて迅速な意思決定を担い、
  • (3)人事担当者は、人事施策の効果検証をデータで集積し、経営層へと提示していく

という具体的に取り組みを通じて、組織を着実により良くしていく「緻密でかつチャレンジング」な一つひとつのアクションの「総体」を意味しているのです。

それでは、戦略人事の「戦略」の中身を、今一度、深く鋭く分析してみることから始めてください。


田中 研之輔さん(法政大学 教授)
田中 研之輔
法政大学 キャリアデザイン学部 教授

たなか・けんのすけ/博士:社会学。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。専門はキャリア論、組織論。一般社団法人 プロティアン・キャリア協会代表理事。UC. Berkeley元客員研究員、University of Melbourne元客員研究員、日本学術振興会特別研究員SPD 東京大学。社外取締役・社外顧問を23社歴任。著書25冊。『辞める研修 辞めない研修 新人育成の組織エスノグラフィー』『先生は教えてくれない就活のトリセツ』『ルポ不法移民』『丼家の経営』『都市に刻む軌跡』『走らないトヨタ』、訳書に『ボディ&ソウル』『ストリートのコード』など。ソフトバンクアカデミア外部一期生。専門社会調査士。新刊『プロティアン 70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本論』。最新刊に『ビジトレ 今日から始めるミドルシニアのキャリア開発』。日経ビジネス、日経STYLEほかメディア多数連載。

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東京都 石油・ゴム・ガラス・セメント・セラミック 2021/08/06

 

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