身元保証書の更新について
いつもお世話になっております。
以下、ご質問です。よろしくお願いします。
当社では、新入社員の入社時に身元保証人を1名提出してもらっています。
身元保証書の有効期間(身元保証人の保証期間)は5年間と定めていますが、5年経過後は身元保証人の更新をしていないグループ会社がほとんどです。
弊社のある事業所より「更新しなくて良いのか?」「在籍何年以上ならグループ会社の社長の許可があれば身元保証人の更新は不要など決まりはあるのか?」といった問合せがありました。
そもそも身元保証書は新入社員の出身、素性・経歴について間違いないことを確認するといった人物保証ということで提出してもらっている面が大きいと思われるため、
入社より5年在籍したら信用が確立しているので身元保証書の更新は不要と判断しても良いですし、
最初の保証期間5年間経過後は、本当に信頼できない人の場合のみ身元保証人を取っておけば良いという気もしますし、それは会社の方針に依るかと思います。
身元保証人(身元保証書)の更新というのは世間一般の会社ではどのようなスタンスで行っているのか教えていただけないでしょうか。よろしくお願いします。
投稿日:2015/10/06 21:03 ID:QA-0063812
- newyuiさん
- 神奈川県/その他業種(企業規模 31~50人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
保証対象の「身元」の定義も明確とは言えない保証書にいつまでも依存するのは問題
▼ 身元保証法においては、保証人の保護、逆に言えば、会社の保証請求力には厳しい限界が設けられています。どういう損害が起こるか判らないものを保証させるのは、土台、無茶というものですだからです。入社時=保証日、という限り、保証できるのは、その時点の想定行為に限られます。
▼ 例えば、転勤で、海外を含む遠方勤務となった以降は、保証人の目は届かなくなりますし、新入社員でも、職務責任、権限が大きくなれば、保証内容は、保証当時から大きく変質・拡大し、保証リスクも、保証人の知らないうちに変わってしまいます。
▼ 従って、会社は、これらの保証契約内容に変更があった場合は、その都度、保証人に遅滞なく通知しなければ責任を問えなくなります。そして、通知された保証人はそれ以後の契約を解除できることになっています。
▼ 実際に、人事異動の都度、社員全体に就いてその保証人に異動内容を通知している企業など皆無でしょう。元々、保証対象の「身元」の定義も明確とは言えない保証書に、(入社後、数年を除き)何時までも、依存するようなことは百害あって一利なしの感がしますが、如何がでしょうか。
投稿日:2015/10/07 12:29 ID:QA-0063822
相談者より
大変よく理解できました。ありがとうございました。
投稿日:2015/10/07 15:08 ID:QA-0063829大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、「身元保証ニ関スル法律」という非常に古くからある法律が定められています。
それによりますと、第2条第2項に「身元保証契約ハ之ヲ更新スルコトヲ得 但シ其ノ期間ハ更新ノ時ヨリ5年ヲ超ユルコトヲ得ズ」と定められています。
従いまして、5年経過時点で更新する事は可能ですが、ご認識の通り身元保障の存在意義は入社年数の浅い社員に対するものと通常考えられます。それ故、更新しない場合が多数と思われますし、更新有無につきましても各会社の方針次第であって、特にこうしなければならないといった性質の事柄ではないと考えるべきといえるでしょう。
投稿日:2015/10/07 20:35 ID:QA-0063842
相談者より
とても参考になりました。ありがとうございました。
投稿日:2015/10/08 10:41 ID:QA-0063849大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
5年
身元保証契約は、最長で5年、期間の定めがないときは3年とされています。契約の更新は可能ですが最長5年となります。一方、保証をする以上は勤務状態や業務に関して、保証するだけの詳しい情報提供を行っている必要があり、そのようなことは普通の会社では現実帝に不可能なため、入社時に取った以上の身元保証の継続はないといえます。一方的に社員の瑕疵責任を補てんするためだけでなく、相応の義務が会社にあることがセットで判断することになります。
投稿日:2015/10/07 22:54 ID:QA-0063846
相談者より
とても参考になりました。ありがとうございました。
投稿日:2015/10/08 10:44 ID:QA-0063850大変参考になった
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