労働条件に関する調査
私は四年程前に勤めていた会社(法人格)の社長から支部を切り離し、アルバイトの子と顧客をそのまま引き継ぐかたちで独立させてもらいました。現在は個人事業主として運営をしています。事業内容は家庭教師の派遣を依頼のあったお宅に教師(ほぼ学生のアルバイト)を行かせています。一日二時間程で多い子でも週に10時間以下しか働いておりません。そんな中、つい先日、労働基準監督署から労働条件に関する調査について来署するように通知が来ました。ただ、宛名は元々勤めていた会社(法人格)宛になっております。このような運営状況なので当然フルタイムの従業員はいませんし、タイムカードもありません。このような場合でも必ず来署しなければならないのでしょうか?またどうしても来署しなければならない場合は何を準備し、どのように対処しなければならないのでしょうか?正直、時期的にも中高生の入試や学年変わりによる仕事も多いし、確定申告の作業にも追われているのでかなり精神的にもまいってます。何もよくわからない中、すみませんがどうかアドバイスのほどよろしくお願いいたします。
投稿日:2013/02/12 13:02 ID:QA-0053277
- *****さん
- 石川県/教育(企業規模 31~50人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
通常であれば持参するもの等も記載されているはずですが、何も記載が無いという事ですし、文面内容ではどのような調査内容なのか分かりませんので、事前に直接労働基準監督署に問い合わせされる方がよいでしょう。
個人事業主であっても独立した以上、従業員をアルバイト一人でも雇っている場合には事業所として労働基準法や労災保険の適用を受けることになりますので、そうした法令遵守をされる事が必要ですしそうした責任を持って事業を営む覚悟を持たれることが大切です。もし何らかの法律違反があるとしましても、いきなり処罰される事は無く是正するよう指導となるはずですので、これを正しい知識を得る良い機会としまして是非訪問されるべきです。
ちなみに、どうしても業務多忙で指定された日の訪問が困難であれば、日時を変更される事は通常認められるでしょう。
投稿日:2013/02/12 22:27 ID:QA-0053284
相談者より
早々にご返答いただきまして、ありがとうございました。不安に思っていましたが、あまり気にせず普通に連絡を入れて対処してみようと思います。この度は本当にありがとうございました。
投稿日:2013/02/15 16:09 ID:QA-0053352大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
個人事業主であっても労働基準監督署による事業所調査の対象となります
労働基準監督署から来署依頼通知が届いたということで動揺なさっているようですが、まずは落ち着いて以下のようなポイントに留意したうえで対応をおこなってください。
1. 通知の宛て先が法人宛てとなっているとのことですが、質問者さまが個人事業主として事業を引き継がれたあとで元の会社 (法人格) のほうでも家庭教師派遣の事業を継続されておりますか。まずは労働基準監督署に今回の調査対象が、個人事業主としての質問者さまであるか、元の会社 (法人格) であるかを確認されるのがよいでしょう。後者であれば、元の会社の人事部門に本件の対応をまかせるべきです。
2. ただし個人事業主であっても事業所であることに変わりはありませんので、労働基準監督署による事業所調査の対象となりえます。アルバイトを雇い入れて就業させているわけですから、事業主として適切な労働条件を定め労務管理をおこなう責任を有していることになります。
3. 質問者さまが本件の対応をされる場合、業務繁忙期であるなどの理由で指定日の来署が困難であれば、労働基準監督署に事情や状況を説明してスケジュールの延期を申し入れてみるとよいでしょう。無断で来署をキャンセルするなどしては相手の心象を悪くするだけですので、事前にきちんとコミュニケーションをとって真摯に対応するように心がけてください。必要であれば、社会保険労務士事務所に相談して労働基準監督署対応の代行、代理、同行を依頼することもできます。
4. 事業所調査ではおもに以下のような事項を対象とした調査がおこなわれます。
- 労働時間が管理されているか、残業代等の未払いがないか
- 従業員と雇用契約を結ぶ際に労働条件明示が行われているか
- 労働者名簿 / 出勤簿 / 賃金台帳など法定帳簿が整備されているか
- 適切な労働安全衛生管理がおこなわれているか
来署する際に用意すべき資料については通知書に記載されているケースもありますが、代表的なものとして以下が挙げられます。
- 会社の組織図
- 労働者名簿
- 出勤簿やタイムカードなど勤務時間の記録
- 賃金台帳
- 就業規則などの規程一式
- 36 協定などの時間外 / 休日労働に関する協定届
- 労働条件通知書または労働契約書
今回は個別具体的な労務問題の指摘を受けているわけではないようですので、お手元に揃えることができる情報を一通り用意したうえで、事業の運営状況やアルバイトの賃金支払 / 労務管理について監督官からの質問に答えられるようにしておくとよいでしょう。不明な点があれば事前に労働基準監督署に問い合わせてみることをおすすめいたします。
投稿日:2013/02/13 11:41 ID:QA-0053311
相談者より
早々にご返答いただきまして、ありがとうございました。非常に事細かく書いていただいたおかげで、大変わかりやすかったです。不安に思っていましたが、あまり気にせず普通に連絡を入れて対処してみようと思います。この度は本当にありがとうございました。
投稿日:2013/02/15 16:12 ID:QA-0053353大変参考になった
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