有給休暇の基準日を変更する際の社員間不公平の是正
会社設立12年で、設立以来有給休暇の基準日をそれぞれの入社日にて行ってきましたが、
こちらの基準日を統一したいと考えています。
労基に従い一斉付与すると従業員間で不公平が生じてしまいます。
現在ほとんどの社員の付与日数が上限の年間20日であるため、
不公平感は大きなものとなることが予測されます。
例:入社月が基準日の前月であった場合、二か月続けて20日付与される社員と
入社月が基準日の翌月であった場合、一か月前倒しで20日のみ付与される社員
二年間の消滅期限を考慮すると、もっとも有利な社員は、
最大60日間を約2年間持てることとなります。
社員の中には、労基を満たさず社員に不利益となったとしても、
不利益の度合いについて社員間の公平性を保つことができるなら、
前倒し月数の月割り減算で付与してほしいという多くの意見があります。
良い方法がありましたらアドバイスをお願いしたいと思います。
よろしくお願い致します。
投稿日:2012/04/21 14:39 ID:QA-0049252
- purplismさん
- 東京都/公共団体・政府機関(企業規模 1~5人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
有休付与基準日を入社日→統一日に変更する事によって生じる年休付与の格差はやむを得ないものです。
こういった現象は、労働基準法自体が労働者間の公平性よりも労働者個人における権利保護を優先していることから発生するものといえます。
加えて、元来有休付与は入社日基準で与えるのが原則ですので、統一日運用をして管理の手間を省くメリットを得る為には、その見返りとしましてこうした導入時におけるデメリットも受け入れざるを得ないものといえるでしょう。
労働基準法で定められた基準につきましては強行規定であって、労使間の合意があっても覆す事は出来ませんので、その旨従業員にはコンプライアンスという観点から説明した上で変更される事をお勧めいたします。
投稿日:2012/04/21 23:06 ID:QA-0049253
相談者より
ご回答ありがとうございました。会社が負うデメリットは問題ないと考えますが、会社設立から年数が経ってしまっているのと顔の見える少人数の労働環境ゆえに、法令をきっちり遵守することと実際の組織としてのスムーズな運営との狭間で難しさを感じます。
投稿日:2012/04/22 23:10 ID:QA-0049255大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
水面上のバラツキの問題
変更に際しては、「 入社6カ月後に10日、その1年後に11日 」 という法定の付与条件を下回ることは許されませんので注意が必要です。 基準日統一によって、現状より、不利益となる労働者が発生しなければ、発生する利益、謂わば、水面上のバラツキの問題だと思います。 入社日による有利、不利は、解決できません。 従業員の代表者等と、( あまりお勧めしませんが ) 場外での一時措置の可能性も含め、協議して下さい。 因みに、昔は、個人別台帳の作成など手間のかかる作業でしたが、現在では、管理に必要な元ネタは、全部データ化されている筈ですから、現行の入社日管理方式でも、やり方では、却って、省力化、且つ、正確な管理が可能な場合も十分あり得ると思いますが・・・・。
投稿日:2012/04/22 13:24 ID:QA-0049254
相談者より
ご回答ありがとうございました。現状を継続する案も選択肢として引き続き検討することで考えたいと思います。
投稿日:2012/04/22 23:15 ID:QA-0049256大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
有給休暇の付与
入社日と基準日で一斉に年に1回付与する仕組みでないと、会社側の管理は面倒でしょう。過渡的に不公平が出るのであれば、1日程度なら余分に付与してはいかがでしょうか?有給休暇の付与基準は就業規則に書かれてありますから、基本的に個別に説明したり、合意のための協議をする必要はないと考えてよいです。
投稿日:2012/04/24 13:51 ID:QA-0049286
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。