「改正高年齢者雇用安定法」への企業の対応と今後の意向
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現状の定年後再雇用制度の内容と見直し予定
●再雇用後の勤務形態
「定年到達前と同じフルタイム勤務」が89.9%で最も多く、「定年到達前と比べて、1日当たりの労働時間も、所定労働日数も少なくなる」25.4%、「定年到達前と比べて、所定労働日数だけが少なくなる(1日当たりの労働時間は変更なし)21.0%などとなっています。
●雇用直後(初年度)の月例賃金の水準
「定年到達時点の賃金水準から一定減額してスタートする」が91.9%を占め主流。再雇用直後の月例賃金の減額後支給率を尋ねたところ、「定年到達時点の60%台」31.6%、「同50%未満」21.9%、「同50%台」21.1%となっています。
●人事評価・月例賃金・賞与・一時金の改定予定
「未定・分からない」が33.9%で最も多いものの、「法施行に合わせて改定を行う予定」も31.5%みられます。
●今後の制度改定の方向性
今後の制度改定の方向性について聞いたところ(複数回答)、「今後のコスト増を抑えるため、給与水準の見直しを図る」が50.0%で1位、以下、「再雇用 者が担当する役割・職務の大きさの違いに合わせて納得感のある処遇を実現する」 38.5%、「定年到達前社員の処遇とのバランス・公平性に配慮して見直しを図る」「再雇用者のやる気を高めるため、よりメリハリある処遇を実現する」が それぞれ34.6%となっています。
継続雇用者が増加した場合の若手・中堅層(新卒を含む)の採用動向
4割強の企業が“若年層の雇用抑制”の意向
今後、企業において継続雇用の対象となる高年齢者が増加した場合、新卒を含む若手や中堅層の採用が抑制され るのではないかと懸念されています。そこで、そうした今後の採用動向を聞いたところ、採用を抑制するかとの問いに対して「そう思う」 18.2%、「ややそう思う」25.5%で、両者を合わせると43.7%となり、4割強の企業が“若年層の雇用を抑制する”と捉えており、若年層をめぐる 雇用情勢が一層厳しさを増すことを予想させる結果となりました。
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