人事白書調査レポート2020 新しい人事課題
「従業員のキャリア開発支援」の必要性を感じている企業は約9割に及ぶが、「行いたいができていない」企業が約4割
「キャリア開発支援」を「行いたいができていない」企業は約4割
「従業員のキャリア開発支援」を行っているかどうかを聞いたところ、「行っている」が34.8%と3社に1社を占めています。また、「今後行う予定である」は12.9%、「行いたいができていない」が39.3%となっており、「行っておらず今後も行う必要性を感じない」は6.6%にとどまっています。程度の差はありますが、ほとんどの企業でキャリア開発支援の必要性を感じていることがわかります。
従業員規模別に見ると「行っている」は大企業で多く、1001~5000人は56.1%、5001人以上では71.7%に達しています。
「キャリア開発支援」を行う目的は「自律した従業員の増加」が8割超
「従業員のキャリア開発支援」を行っている企業に、その目的を聞きました。最も多かったのは「自律した従業員の増加」で82.4%。次いで、「優秀な人材の定着」(78.4%)、「生産性の向上」(60.8%)、「従業員の潜在的能力の発揮」(58.1%)、「従業員満足度の向上」(54.1%)、「売上の向上」(34.5%)、「新たな人材の採用」(24.3%)という順になりました。キャリア開発支援を行う目的は多様であることがわかります。
「キャリア開発支援」を行わない理由は「ノウハウがないから」が4割
「従業員のキャリア開発支援」を「行っておらず今後も行う必要性を感じない」と回答した企業に、行う必要がないと考える理由を聞きました。最も多かったのは「ノウハウがないから」で、39.3%と約4割を占めました。次いで、「行うための予算や時間がないから」(35.7%)、「キャリアは従業員個人で考えるものだから」(32.1%)、「効果が見込めないから」(28.6%)、「従業員が退職してしまう可能性があるから」(14.3%)という順となっています。
実施時期 | 2020年3月16日~4月10日 |
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調査対象 | 『日本の人事部』正会員 |
調査方法 | Webサイト『日本の人事部』にて回答受付 |
回答数 | 4,620社、4,783人(のべ) |
質問数 | 168問 |
質問項目 | 1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.評価・賃金/5.ダイバーシティ/6.働き方/7.HRテクノロジー/8.新しい人事課題 |
出典:『日本の人事部 人事白書2020』
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