社員の「兼業」「副業」について「制度を設けて認めている」企業は約2割。
そのうち「自社にメリットがあったかどうかはわからない」のは約6割
「兼業」「副業」に関して「制度を設けて認めている」のは約2割。1~100人の中小企業では、「制度は設けていないが黙認している」ケースも多い
従業員の「兼業」「副業」を認めているかどうかを聞いたところ、「制度を設けて認めている」(19.1%)、「制度は設けていないが黙認している」(9.9%)、「今後制度を設けて認める予定である」(9.7%)という結果となった。政府による働き方改革推進の下、「兼業」「副業」が進んでいる様子がうかがわれる。ただ現状では就業規則などの定めから、「認めていない」(55.4%)との回答が過半数を占めている。
従業員規模別に見ると、1~100人の中小企業では「制度は設けていないが黙認している」が16.7%、また、5001人以上では「今後制度を設けて認める予定である」が16.1%と多く、今後の動向が注目される。
また、業績別に見ると、市況よりも良い企業では「制度を設けて認めている」が24.1%と、約4社に1社を占めている。それに対して、市況よりも悪い企業では、「認めていない」(62.1%)が多いことが目立つ。
「兼業」「副業」を認めることで自社にメリットがあった企業は約2割。現時点では「わからない」という回答が約6割
企業にとって、従業員の「兼業」「副業」を認めることにメリットはあるのか。「大変メリットがあった」(6.5%)、「メリットがあった」(16.9%)と、メリットを感じる企業は合わせて23.4%となった。一方、「全くメリットがなかった」(7.8%)、「あまりメリットはなかった」(9.1%)は合わせて16.9%にとどまっている。もっとも調査の時点では、「わからない」が59.7%を占めており、今後、「兼業」「副業」がさらに進んでいくに従って、メリットの有無はよりはっきりしてくると考えられる。
実施時期 | 2018年4月2日~4月23日 |
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調査対象 | 『日本の人事部』正会員 |
調査方法 | Webサイト『日本の人事部』にて回答受付 |
回答数 | 4,630社、4,907人(のべ) |
質問数 | 184問 |
質問項目 | 1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.制度・評価・賃金/5.ダイバーシティ/6.働き方/7.HRテクノロジー/8.新しい人事課題 |
出典:『日本の人事部 人事白書2018』
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