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イベントレポート掲載日:2017/07/11

ATD 2017 International Conference & Expo 参加報告
~ATD2017に見るグローバルの人材開発の動向~

〈取材・レポート〉株式会社ヒューマンバリュー 取締役主任研究員

川口 大輔

参加者の感想

サントリーホールディングス株式会社
人事部 課長 竹舛 啓介氏

弊社がATDに参加するのは、今回が初めてでした。参加目的は、従来の日本国内に留まった情報収集ではなく、より広くアンテナを張ろうという、極めて漠然としたものでしたが、その判断は期待以上の収穫をもたらしてくれました。そういう意味では本年のATDのキーワードとなっていた、“agile”が功を奏したと言えるかもしれません。

ATDに参加すれば、そのコンテンツのアジェンダを見るだけで、HRDの世界最先端の潮流をつかむことができると共に、基調講演や多様なセッションに参加することで、その潮流の中で機微となる部分を色鮮やかに感じることができます。また、実際に現場に参加しなければ得られない貴重なネットワークもなかなか他では得がたいものです。

今後のATDへの参加を検討されている皆さん、ぜひ来年はご一緒させてください。

安全自動車株式会社
管理本部 中谷象平氏

果てしなく遠い存在だった「ATDカンファレンス」に関して、過去に参加したメンバーの感想に触れるたびに、「行ってみようかな」という感覚になったのが2016年。「VUCAワールド」というコトバが藤原和博さんのいう「21世紀の成熟社会における修正主義」とシンクロするように感じ始めて、これは太平洋の向こうの国のお話というわけではないなと感じ、勢いあまって参加することになりました。

予備知識もなく飛び込んだ私にとっての初ATDは、率直に「素晴らしかった」と言えるものでした。良くも悪くも人財開発や組織開発に関して、米国は先進的。カンファレンスに参加して、米国ではアカデミックな世界とビジネスの世界のつながりがかなり近い領域にあるな、と感じました。

期間中は圧倒的な情報量で、さしずめATD合宿という感覚で、セッションのことばかりを考えていた四日間でした。また、セッションの中では周囲の方々とダイアログする機会が多く、少しばかりではありましたが、米国のオフィスで起きている現状に触れることができました。これはとても新鮮で、日本と米国の現場で起きていることは思っていたよりも共通点があるものだな、と感じることができました。

もし悩んでいる方がいらっしゃったら、ぜひ次回は行くべきだとお勧めします。次回の開催地はサンディエゴ。都市名を聞いただけでもオキシトシンが分泌されてくるではありませんか。

凸版印刷株式会社
人事労政本部 人財開発センター 及川悠太氏

日本であまり感じることのできない「多様性」ある「オープンな」雰囲気の中で、休むことなくラーニングについて考え語った四日間は、率直に、非常に楽しい時間でした。また言語、文化、生活様式をはじめ、さまざまな違いがある世界でも、ラーニングは共通の課題であり、「共通言語」としてコミュニケーションすることができる、という感覚も新鮮でした。

多くのセッションを通じて、私個人が特に感じた事を一つあげるとすれば、「ラーナーセンタード(学習者中心)」という点です。いろいろな意味で「個人化」が進み、かつ「学びの市場化」でどこからでも優良なコンテンツに触れられる社会の中で、会社が(教育部門が)一様に社員に知識・スキルを与える、というスタイルでは変化のスピードに追い付けないと思います。学習者中心というキーワードからおそらく拡大解釈になると思いますが、私自身は、ラーニングつまり成長機会をつくることを、一部のプレイヤーが囲い込む(あるいは背負う)のではなく、もっと誰もが気軽に当たり前に自分自身で探し出すようにすることが必要だと思いました。

スマートフォンにあるエンターテイメントはもちろん、移動や宿泊もCtoC、シェアエコになってきたように、ラーニングのシェアエコが日本のイノベーションにつながる、といった気概で変化を起こしていくのが、企業人事ミドル層である自分の役割なのかもしれない、そんなことをこのATD参加をきっかけに想像しています。

三菱商事株式会社
人事部 和光 貴俊氏

マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの故郷であり、公民権運動拡大の起点ともなったアトランタ。一方で、現在では伝統的に共和党が支配的政党となり、資本主義の象徴ともいえる大企業のコカ・コーラやCNN本社があるなど多面性を持った都市での開催となった今回のATDは、その都市の様子を象徴するように、ここ数年の人材開発の潮流が当然の前提となり更に深化するというトレンドと、それに対するカウンターとしての問題提起が錯綜する、興味深いイベントになっていた印象があります。

「VUCA World」を前提として、“agile”“agility”といった単語が繰り返し用いられ、「リーンでラフなスタートと、素早いサイクルでのフィードバックと見直し」が当然、といった傾向がさらに進み、これが脳神経科学の研究によって裏付けられる、というセッションが多く見られました。

他方、従来のトレンドに対するカウンターとしてのいくつか興味深い問題提起もありました。例えば「ミレニアル世代」に、従来と価値観の大きく異なる集団としてラベルを貼り、ことさらにそれを強調したマネジメントや人材育成を行おうとすることへの異論を唱えるセッション。また、「サーバント・リーダーシップ」や「リーダー要素としてのバルネラビリティー」といったトレンドに一石を投じる、「オートクラシー(独裁的なリーダーシップ)が場面や目的によっては必要であり、最も効果が高いケースもある」といった調査・事例研究など。刺激的なセッションも活況を呈していて、こうしたダイナミズムもATDの魅力の一つではないか、という認識を新たにしました。

パナソニック株式会社
コーポレートL&D部 中村 保仁氏

今回の「ATD2917」では、タレントディベロップメントの世界の最先端の変化を体感することができました。印象に残った点をいくつか挙げるとすれば、ひとつは「パーフェクションからアジリティへ」という変化です。多くのセッションでキーワードとしてAgilityが挙げられ、先の読めないVUCAの時代、積極的に変化にチャレンジして自分たちのやり方を変え続けながら価値を創造していくstartup-likeなmentalityをどう高めていくか、より素早く人々が学んでいける「ラーニング・アジリティ」という環境をどう創っていくか、といったことが大きく取り上げられ、マイクロラーニングなどの手法もすっかり実用フェーズに入った印象がありました。

次に感じたのは「スキルからマインドセットへ」という変化です。アジリティが求めれる時代、スキルやコンピテンシーももちろん必要ですが、常に変化・進化させる必要があり、より重要なことはチャレンジ性や学習性を高め変化に適応していける「グロース・マインドセット」をいかに高めるか、になっているようです。

スタンフォード大ケリー・マクゴニガル博士のキーノート・スピーチに代表されるような、自らのマインドセットや習慣を変えていくことで、変化にいかに適応していくか、レジリエンスをどう高めていくかといったことを扱ったセッションも多かったように思います。

最後が、いわば「HR(Human Resources)から、EX(Employee Experience )へ」ともいうべき視点の置き方の変化です。やや静態的なイメージもあるHRから、一人ひとりの従業員の実感や心理面を重視しながら、パフォーマンスの向上に結び付けていくかという「EX」とでもいうべきレベルに、我々自身の視点を上げていくことが必要ではないかと感じました。

サイコロジカル・セーフティ(心理的安全性)のように、ニューロサイエンスなど、科学的な理論やエビデンスによる裏付けのもとで、職場の中での信頼関係を高めていく取り組みが広く展開されていく予兆も感じられました。

今回のATD全体の感想としては、対象をひとくくりにまとめようとするのではなく、個々の状況や一人ひとりの考え方を理解・尊重した上で、ITや新しい手法・ツールを活用して、アジャイルに向上を図る取り組みに重点を置こうとする考え方が多く見られたように思います。とても刺激的な1週間で、日本からご一緒できたみなさんと、現地で出会った皆さんに心から感謝します。

株式会社博報堂
人材開発戦略室 沼田 宏光氏

今回のATD ICE参加はサンディエゴで開催された2008年大会(当時はASTD)以来9年ぶり3度目となりました。私にとって印象的だったのは、約10年経っても変わらない、組織と人の可能性に根ざした柔らかくポジティブな雰囲気でした。一方、Digital Transformationがもたらす人々の価値観の変化やビジネスモデルの変革に対する危機感はあまり感じられず(AIやBig Dataを扱うセッションは皆無)、他のIndustryに比べるとある意味超然としたスタンスを保っているように思えて安心しました。

ここ数年流行の兆しがあったLearners Experience Design/Learning JourneyといったMarketing要素の強いKey Wordがそれほど定着せず、幸福感・マインドフルネス・ストレスコントロールをテーマにした脳神経科学や認知心理学といった手法への注目が依然として高いことが印象的でした。これはTalent Development施策による効果について、組織や企業の成長への貢献よりも個人の中で起きる変化のほうが測定しやすいためかもしれません。

個人やチームのパフォーマンス向上が、組織や企業の成長を通じて社会に貢献し、ひいては個人に成長機会・良質な環境・満足のいく給与など、さまざまな形で還元されるという、単純ではありますが、実現が非常に難しいシステムの構築に向けて、今後も自分なりの挑戦を続けていきたいと思います。今回のATD ICEで得られた気付きと知り合った世界中の友人が、その助けになってくれると強く期待しています。

株式会社博報堂
人材開発戦略室 木村 英智氏

人材開発領域の世界的な潮流を感じ、自身の視野を広げることを目的に、初めて参加しました。多岐にわたるテーマの多くのセッションはもちろんですが、同じ場所で同じ空気を感じた仲間たちから得られたインプットも非常に多く、とても濃く充実した四日間となりました。

四日間を終えての所感としては、人が人と関わり、作用しあうことで、新たな価値を見出していく過程における、人の可能性とその偉大さについて再認識した、ということです。そして、多くのセッションにおいて「心理的安全性/Psychological Safety」が取り上げられていたことからも、その偉大な可能性を最大限に引き出すことへの関心の高さをもうかがい知ることができ、非常に高揚感のある充足感を得られました。

同時に、これらのことが、scientificallyに実証されてきている、ということも印象的でした。自身としても、人材開発領域に関わることになって3年ほど経ちますが、その間の経験により得られた暗黙知がどんどんと形式知化されていくような、非常にexcitingな体験となりました。

多くの学びや気付きが得られた四日間だったのですが、重要なのは、これらをいかに実践するかだと思います。あえて言えば、これらの学びや気付きは「70:20:10の法則」で言うところの「10」でしかないかも知れません。

前向きなマインドセットで、失敗を恐れず、アジャイルに試し、実践することで、個人や組織、企業の成長、さらには社会の成長にも貢献できるよう、さまざまな課題に向き合っていきたいと思います。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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