定額残業手当は規定すれば日割り計算、欠勤控除も大丈夫ですか?
服部先生のご回答によれば、以下のように記載されています。
「ご相談の件ですが、別の投稿でも回答させて頂いた通り、みなし残業(固定残業制)に関する規定内容次第といえます。
そもそもこうした制度は法令で定めのない会社独自の制度ですので、詳細規定がなければこうした特殊な事案に関しましての対応が困難となってしまいます。」
基本給200000万円(1か月188時間所定労働) 定額残業手当30時間分 39900円の場合
①途中入社や途中退職者の場合、その月の所定労働日数又は1か月平均所定労働日数で除して1日分を算出し、
その月の出勤日数で支払うという方法で問題ないですか?
規定では、次の計算式を入れたいと思います。
途中入社・退社の場合、{(基本給+定額残業手当)/その月の所定労働日数}×その月の出勤日数 で支払う。
⓶欠勤控除の場合
欠勤控除の場合は、月額賃金より、{(基本給+定額残業手当)/その月の所定労働日数}×欠勤日数 を控除する。
いろいろネット検索して調べましたが、定額残業手当の場合は、「規定すれば、欠勤控除できる」と「定額残業手当は残業してもしていなくても〇時間分の残業手当を固定で支払うものなので、欠勤控除はできない」と大きく二分しています。また、「その月の半数以上の所定労働日数を欠勤した場合に、定額残業手当を初めて欠勤控除するのがよいのではないか」とか「仮に5日間定額残業手当を欠勤控除した場合、30時間分の支払いが23時間分の支払い分となります。その場合、実際の時間外労働時間が8H×3日で24時間の場合、1時間分足らなくなるので、別に1時間の時間外労働を支払う必要があります」とかいろいろな意見が散見されます。
そこで、
定額残業手当は会社独自で規定すれば日割り計算、欠勤控除も大丈夫ですか?
どうぞよろしくお願い致します。
投稿日:2020/11/15 17:34 ID:QA-0098301
- レイラさんさん
- 山梨県/その他業種(企業規模 1~5人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
定額残業は、欠勤控除してかまいません。
そうしないと、仮に1ヵ月欠勤した場合でも、定額残業代だけ払うということになってしまいます。
ただし、注意点としましては、
欠勤控除した定額残業代よりも、残業があった場合には、その分は別途支給するということです。
投稿日:2020/11/16 09:42 ID:QA-0098310
相談者より
ありがとうございます。
投稿日:2020/11/16 11:24 ID:QA-0098316大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
会社の決めごとの問題
▼いずれも、目の付け所で正解でもあり、不正解でもあり得ます。欠勤日の定額残業手当の支給・不支給を決めておけばよいのです。
▼弊職なら、支給の大前提である出勤がなければ、固定月額残業手当をプロラタ控除します。
投稿日:2020/11/16 11:28 ID:QA-0098317
相談者より
すみません。無知で。プロラタ控除の意味がわかりません。どうぞよろしくお願い致します。
投稿日:2020/11/16 21:53 ID:QA-0098326大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
固定残業代を欠勤控除の対象とするか否かは企業の自由です。
就業規則に控除の対象とする旨および控除する場合の計算方法等を明記しておけば、それに基づき欠勤控除の対象とすることは可能です。
ただし、欠勤控除を行った結果、実際の時間外労働賃金の額が、欠勤控除後の固定残業代の額を超える場合には、別途差額の支払いが必要になりますのでそこは十分注意してください。
投稿日:2020/11/16 14:43 ID:QA-0098319
相談者より
欠勤控除については、理解できました。ありがとうございます。途中入社・退社の場合も、規定で日割計算することを決めれば、問題ないと考えてよろしいですか?
投稿日:2020/11/16 21:54 ID:QA-0098327大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、文面に示して頂きました通り、固定残業制に関しましては法的定めがございませんので、就業規則でルールを定める事で運用される事になります。
確かに直接の法的定めがない事から様々な考え方が述べられているものといえますが、大半は運用上望ましいといったレベルに過ぎないものといえるでしょう。
従いまして、中途入社や欠勤に関わる日割り計算等につきましても、文面のように具体的な計算方法を定められた上で控除される分には(望ましいか否かは別としまして)特に差し支えございません。
但し、中途入社や欠勤された社員についても、場合によっては実際に残業された時間が元の固定残業代を超えるといった事も当然ありえますので、そうした残業時間分の賃金につきましては上記に関わらずきちんと満額支払わなければならない点に留意すべきといえます。
投稿日:2020/11/16 23:02 ID:QA-0098337
相談者より
ありがとうございます。前に進みたいと思います。いつも参考にさせて頂いています。
投稿日:2020/11/17 10:06 ID:QA-0098351大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
大丈夫です。
就業規則にその旨定めておけば問題はありません。
要は、従業員に不利益を及ぼすものでない限り、何をどう定めるかは企業の自由です。
投稿日:2020/11/17 06:23 ID:QA-0098340
相談者より
ありがとうございます。安心です。
投稿日:2020/11/17 10:04 ID:QA-0098350大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
欠勤日数に比例配分的に支給減とする意味
▼プロラタは、「プロラタ方式」とも呼ばれ、残高に応じて比例配分することをいいます。これは、ラテン語の「pro rata」に由来し、また英語の「prorate」には、「割り当てる」や「按分比例する」といった意味があり、現在、金融分野では、債務返済や資産配分などで使用される用語となっています。
▼回答者の周りでは、日常的に、「割り勘」で飲食するとき「プロラタ」を使っています。ご相談で、固定残業代を、所定出勤日に欠勤した場合、欠勤日数に応じて減額することに使いました。
投稿日:2020/11/17 09:34 ID:QA-0098345
相談者より
ありがとうございます。ちょっとですが、物知りになったような気がします。
投稿日:2020/11/18 18:38 ID:QA-0098385大変参考になった
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